ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)

著者 :
制作 : 越島 はぐ 
  • アスキーメディアワークス
3.78
  • (1771)
  • (3707)
  • (2765)
  • (382)
  • (50)
本棚登録 : 20838
レビュー : 3143
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048704694

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  三上延 著「ビブリア古書堂の事件手帖」を読みました。

     鎌倉でひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主、栞子は極端な人見知りだが、こと本のことになると抜群の知識を発揮し、古書にまつわる謎を次々に解き明かしていく。そんな彼女をほっとけない大輔は今日も古書堂に通うのだった。

     どうも自分は連作短編の作品に弱いようです。

     一つ一つのお話は短いのに、ある謎で一つにつながっていて、読み進めるうちに少しずつ解明していくような。

     おまけにヒロインは人見知りなのに、かなりの美人でグラマーとくれば、大輔でなくともほっとけません。

     もちろん、それだけではなく本の魅力を改めて教えられたような、だから読書はやめられないのだと強く感じました。

     古本屋というかなり地味な場所を舞台としながらも、本の魅力を伝えつつ、これだけ読ませるこの作品に出会えてほんとに幸せだと思えました。

  • けっこう長いこと積んであったんだけど
    取り敢えずドラマが始まる前に、と思って急いで読んでみた。

    先ずは栞子さんの洞察力の深さに感服。
    というか本に関してだけの桁外れの洞察力発動は天才といえるレベルだろう。
    『ガラスの仮面』でいう北島マヤ的な(笑)。
    そして本のために人を殺めかねない執着心を持った人間がいることに
    恐ろしさと薄ら寒さを感じた。

    話の中に絡んでくる本のチョイスを見る限り
    相当な本好きの作者なんだろうと思う。
    本好きは往々にして
    本を読まない(読めない)人の気持ちが理解しにくい場合が多いが
    この話の中では偏執的といえる本好きが登場する一方で
    本を読めない人の心情もきちんと汲み取られてるところに好感を持てた。

    この本がヒットしたことで、もっと本読みの人口が増えてくれたらいいな、と思う。
    そしたらブクログのレビューも更に書き甲斐があるってもので。

  • ブームが少し下火になってきたとはいえ、「面白い」との世間の噂で手に取りました。

    悪くはない、と思う…でも、大輔くんが全編にわたって持っている、「本が読めない」という思いこみはちょっと違うんではないかな?とも思う。正確には、「本を読んでみたいけど、そのきっかけを失ってしまって、再チャレンジの機会もないと思いこんでいる」という感じではないのかしら?そこまで本は非寛容ではないと思うけど…とはいえ、この本を手に取るのは、大輔くんと同じような感覚を持った、彼と同年代のかたが多いだろうし、そこへのシンパシーを誘う表現は的確で冴えていて、子供のころから周りの本を読み散らかし、そういう感覚を持ったことのない私には新鮮でした。

    でも、古書に残された奥付と署名と為書きを見れば、目の前のものが、どういうルートやエピソードでここにあるかって、だいたい憶測がつくでしょう?と感じるのは私だけなんだろうか。しかも、そういう情報をトレースする能力のある人間は多いでしょうから、栞子さんの卓抜した能力かというと疑問が残る。だからか、そこには残念ながら新鮮味を感じませんでした。これは、私のリアリズム好きと、緻密な諜報もの筆頭(だと思う)、ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を直前に読んじゃったからかもしれないけど。本と本、本と人とのつながりの美しさ、濃さにスポットを当てるなら、森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』の、糺の森の古本市のシーンのような、過剰なまでの思い入れと事実とメルヘンさを組み合わせたシーンがほしかったように思います。

    どちらかというと、「こんな世界もありますよ」という、青少年向けの「初級古本ガイド小説」の域を出ないと感じてしまい、「この程度かよ」と思ったことも事実でした。あそこまで類型化した萌え系登場人物の面々でないと、読者は食いついてこないのだろうか?とか、なんだかいろいろヤングアダルト的にお約束な展開で、本来の「ページターナー」とは違った意味でがんがん進み、瞬殺的に読了…。

    まあ、いろいろ書きましたが、これはただ単に、私も「ティーン小説」などというシロモノで通ってきた道にもかかわらず、年月を経てしまったせいで、今持っている好みとこの本がずれていたということですので、そこはごめんなさい。でも扉絵の、人物なしの風景はよかったですよ。

  • ★4.0
    普段は極端に人見知りが激しいものの、慈しむように本を扱い、本に関しては饒舌な栞子さんが魅力的。そして、「人の手から手へ渡った本そのものに物語があると思う」という栞子さんの考え方が印象的で、ついつい手元の本が辿った歴史に思いを馳せてしまう。推理小説としては可愛さ半分ヘビーさ半分といった感じだけれど、登場人物が個性的でとても楽しかった。ただ、「第四話 太宰治『晩年』」の種明かしは、五浦さんに分かったくらいなので彼も気付いているのでは?と冷や冷やする。それにしても、読みたい本がまた増えてしまった…!

  • 鎌倉の古書堂での本にまつわるミステリーなんて
    大好きが詰まりすぎてて、設定だけでもうっとりだったけど
    夏目漱石や太宰治など、物語、作家、そして本自体への
    愛情の詰まったお話ですごくおもしろく、また新しい興味も
    湧いてくるステキな1冊でした[*Ü*]

    「最後から二番目の恋」に出てくるのも鎌倉だったので
    あの雰囲気に想いを馳せながら、自分の空想の鎌倉を
    ゆらゆらと漂うように物語の風景が浮かびつつ
    その情景と細かく書かれた季節ごとの描写に
    実際の季節を置いて、ココロの中でいろんな季節を
    巡っては、時には懐かしい自分の中の思い出の風景や
    情景と重なって、ノスタルジックで楽しい時間を過ごせました。


    ビブリア古書堂に生まれたふんわりとした輪のそれぞれの行先と
    これからどんな本にまつわるお話が出てくるのか、続きが楽しみ!

    • kwosaさん
      山本 あやさん

      はじめまして。
      遅ればせながら、たくさんの花丸をありがとうございます。

      「鎌倉の古書堂」本当に魅力的ですよね。
      「最後か...
      山本 あやさん

      はじめまして。
      遅ればせながら、たくさんの花丸をありがとうございます。

      「鎌倉の古書堂」本当に魅力的ですよね。
      「最後から二番目の恋」も大好きなドラマでした。

      山本 あやさんをフォローさせてください。
      もしよろしければ、これからも仲良くしてください。
      2013/01/23
    • 山本 あやさん
      [♥óܫò]∠♡kwosaさん

      kwosaさん、はじめまして[*Ü*]

      鎌倉が舞台ってほんとにステキで、文章で読んで想像してるだけでも
      ...
      [♥óܫò]∠♡kwosaさん

      kwosaさん、はじめまして[*Ü*]

      鎌倉が舞台ってほんとにステキで、文章で読んで想像してるだけでも
      ほんとにうっとりですよね~。

      遊びに来てくださって、コメントやフォローまでしてくださり
      ほんとうにありがとうございます[*Ü*]
      こちらこそ、これからよろしくお願いします♡
      2013/01/23
  • 表紙絵でスルーしていたのですが、評判が良さげなのでポチッと。確かに「表紙だけでスルーしてごめんなさい」という気持ちはわかる。
    古書にまつわり、いろんなイベントと人の思いを絡めて、なかなか面白深い展開に。ミステリーというか推理小説に分類されるのかしらね?
    ガツンとくる骨太さ、読み応えみたいなものはないのですが、じわじわと感じてきます。坂口夫妻にホッとしたり、後半の栞子さんの怜悧さみたいなものを垣間見たり、なんて展開は面白かったです。
    古書の内容に被った話を作ってくるなんてすごい発想だと思いますよ。
    読みやすくて、でも謎掛けがちょいちょいあって、古書に関する知的好奇心もくすぐられる。作者の本に対する愛情を感じるし。全体がほんわりと優しい。まあ、展開がやや強引な気もしなくはないですがね(笑)

    ちなみに私は古書ダメ派。なんとなく、人が触ったものではなく新品希望。なので、古本屋に行くことはない。なので、古書に『人の手から手へ渡った本そのものに、物語があると思うんです』という「その本を所有していた人の物語を感じる」ことは、自分にはない面白い視点だと思った。
    実写化・アニメ化しそうだなあ。でも動きが少ないかな?読んでいませんが、氷菓の原作もこんな感じ?と想像。なんとなくイメージがダブるんですよね。

    • 山本 あやさん
      積本中の1冊で、urarinchoさんの感想を読んで、イメージ通りでますます楽しみになりました[*Ü*]

      あ、ワタシも古本だめなんです。
      ...
      積本中の1冊で、urarinchoさんの感想を読んで、イメージ通りでますます楽しみになりました[*Ü*]

      あ、ワタシも古本だめなんです。
      ただ単にアレルギーで古本の香りでくしゃみが止まらなくなるっていう体質的な問題ですが[´ー`;]
      2012/07/10
    • urarinchoさん
      コメントありがとうございます!
      ネタばれな感想でしたけど大丈夫でしたかね?
      古書の内容と人物模様を被せてくるお話し作りは秀逸ですよ。ちょっと...
      コメントありがとうございます!
      ネタばれな感想でしたけど大丈夫でしたかね?
      古書の内容と人物模様を被せてくるお話し作りは秀逸ですよ。ちょっと古書に興味わきました。

      ぜひぜひ積読から解放してあげてください
      ワタシはすぐ2を注文して読んじゃいました(笑)
      2012/07/10
  • 所謂、安楽椅子探偵モノだったんですね。楽しめました。ライト系のせいであるのか、読中・読後の感覚が有川さんのそれに通じるものがあるように思います

  • 頭の中に、鎌倉のきらきらとした夏の風景が思いっきり広がる。
    その風景の中で繰り広げられるのは、日常生活ではちょっとお目にかかれないような、古書をめぐる様々な出来事。
    ラノベ寄りのキャラ設定とリズミカルに進む物語に、どんどん引き込まれていく。
    本好きな人には堪らない本だと聞いていたが、本が苦手な人こそ、とても読みやすい本だと思った。
    私の同僚は、この本を読んで、苦手な読書が好きになったんだと(^ ^)

  • ラノベのわりに、まともな文章を書く。いや、はっきり言おう。いい文章だった。どうせラノベだしな、と思っていたことを反省したい。
    なにより、伏線の書き方が上手い。各話が独立しているように見せかけて、すべてが繋がっている。そして最終的にすべての伏線が回収されている。
    本に対する愛も伝わってくる。栞子さんも大庭葉蔵も人としては間違ったかもしれないけれど、本好きとしては理解できる。本を読まない人には分からない、この、愛。
    作中に出て来る本も読んでみたくなった。

  • 超ベストセラーらしいけど、若者向けだろうと勝手に決めつけて敬遠してテレビドラマも観てなかった。
    図書館の文庫本棚でたまたま見つけて、いったいどこがそんなに話題になるのか?気になって借りてみた。
    さまざまな古書を巡る人間模様と謎解き。
    読みやすく書かれているし、小難しそうな古書にも親しみが沸き、なんだか身近なものに感じさせてくれる。
    古書店を舞台にした作品といえば、小路幸也氏の「東京バンドワゴン」も思い出す。温かい人間味に触れてみたいならバンドワゴン。古書の独特の匂いを感じたいならビブリア古書堂。と自分で勝手にそうイメージしている(笑)

全3143件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)のその他の作品

三上延の作品

ツイートする