ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)

著者 :
制作 : 越島 はぐ 
  • アスキーメディアワークス
3.78
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本棚登録 : 20756
レビュー : 3136
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048704694

感想・レビュー・書評

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  • 夏目漱石の「それから」に署名して、不倫相手の人妻に贈る。しかも、単行本ではなく本棚にあると不自然に見える全集の1冊を…。これって「氷の微笑」的な嫌がらせですよね。栞子さん、そこはスルーなの? あとで、どろどろとしたサスペンスにつながるはず、と期待するものの、なんかいい話で終わっている??

    まあ、そんなゆるーい、いい感じの小説。アニメのナレーション的語り口、気恥ずかしくなるようなベタな展開、気になる点は多いが、意外にも楽しめた。

    それは、作家が本当に本好きだから。ビブリオマニアの世界をマニア向けではなくやさしく表現しているのはたいしたもの。
    で、伝説の生き物である「ロングヘアの黒髪、色白、読書好きで恥ずかしがり屋、でも自分にだけは好意を寄せてくれる女性(しかも巨乳)」を妄想全開で嬉々として書いてるから、他のキャラはともかく、そこだけ活き活きしている。

    ピーター・ディッキンソン、アンナ・カヴァンとなかなか手にはいらないサンリオ文庫の本、森山大道の写真集、と栞子が読んでいる本にジェラシー。

    …と、いろいろ書いていたが、ブクログのレビューをパラパラと見ていたら、まったく小説を読んだことがなかった方が、この本をきっかけに読書の面白さを知った、とあり、素直に本を読めなくなった自分を反省する夜。

    • ゆまるさん
      素敵なコメントをありがとうございました! 活字の素晴らしさを知れる良い機会に巡り合えたと思います。本屋さんで眺められる本棚がまたひとつ増えて...
      素敵なコメントをありがとうございました! 活字の素晴らしさを知れる良い機会に巡り合えたと思います。本屋さんで眺められる本棚がまたひとつ増えて嬉しいです。chabu-daiさんの本棚もぜひとも参考にさせてくださいね!
      2013/03/05
  • ブームが少し下火になってきたとはいえ、「面白い」との世間の噂で手に取りました。

    悪くはない、と思う…でも、大輔くんが全編にわたって持っている、「本が読めない」という思いこみはちょっと違うんではないかな?とも思う。正確には、「本を読んでみたいけど、そのきっかけを失ってしまって、再チャレンジの機会もないと思いこんでいる」という感じではないのかしら?そこまで本は非寛容ではないと思うけど…とはいえ、この本を手に取るのは、大輔くんと同じような感覚を持った、彼と同年代のかたが多いだろうし、そこへのシンパシーを誘う表現は的確で冴えていて、子供のころから周りの本を読み散らかし、そういう感覚を持ったことのない私には新鮮でした。

    でも、古書に残された奥付と署名と為書きを見れば、目の前のものが、どういうルートやエピソードでここにあるかって、だいたい憶測がつくでしょう?と感じるのは私だけなんだろうか。しかも、そういう情報をトレースする能力のある人間は多いでしょうから、栞子さんの卓抜した能力かというと疑問が残る。だからか、そこには残念ながら新鮮味を感じませんでした。これは、私のリアリズム好きと、緻密な諜報もの筆頭(だと思う)、ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を直前に読んじゃったからかもしれないけど。本と本、本と人とのつながりの美しさ、濃さにスポットを当てるなら、森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』の、糺の森の古本市のシーンのような、過剰なまでの思い入れと事実とメルヘンさを組み合わせたシーンがほしかったように思います。

    どちらかというと、「こんな世界もありますよ」という、青少年向けの「初級古本ガイド小説」の域を出ないと感じてしまい、「この程度かよ」と思ったことも事実でした。あそこまで類型化した萌え系登場人物の面々でないと、読者は食いついてこないのだろうか?とか、なんだかいろいろヤングアダルト的にお約束な展開で、本来の「ページターナー」とは違った意味でがんがん進み、瞬殺的に読了…。

    まあ、いろいろ書きましたが、これはただ単に、私も「ティーン小説」などというシロモノで通ってきた道にもかかわらず、年月を経てしまったせいで、今持っている好みとこの本がずれていたということですので、そこはごめんなさい。でも扉絵の、人物なしの風景はよかったですよ。

  • 頭の中に、鎌倉のきらきらとした夏の風景が思いっきり広がる。
    その風景の中で繰り広げられるのは、日常生活ではちょっとお目にかかれないような、古書をめぐる様々な出来事。
    ラノベ寄りのキャラ設定とリズミカルに進む物語に、どんどん引き込まれていく。
    本好きな人には堪らない本だと聞いていたが、本が苦手な人こそ、とても読みやすい本だと思った。
    私の同僚は、この本を読んで、苦手な読書が好きになったんだと(^ ^)

  • 超ベストセラーらしいけど、若者向けだろうと勝手に決めつけて敬遠してテレビドラマも観てなかった。
    図書館の文庫本棚でたまたま見つけて、いったいどこがそんなに話題になるのか?気になって借りてみた。
    さまざまな古書を巡る人間模様と謎解き。
    読みやすく書かれているし、小難しそうな古書にも親しみが沸き、なんだか身近なものに感じさせてくれる。
    古書店を舞台にした作品といえば、小路幸也氏の「東京バンドワゴン」も思い出す。温かい人間味に触れてみたいならバンドワゴン。古書の独特の匂いを感じたいならビブリア古書堂。と自分で勝手にそうイメージしている(笑)

  • ネット上の親友が愛読していて紹介してくれました。

    ヒロインの栞子さんが魅力的で、本に対する薀蓄が
    豊かに披瀝されることがこの物語の魅力ですね。

    また、舞台が北鎌倉で、読書という静かで内省的な
    行為に似つかわしい雰囲気を持っていること。

    古書が作品中の事件の謎解きのヒントになる
    のですが、古書の持つ古びたセピアな感じや
    人にまつわる歴史を感じさせるのが
    鎌倉という古都に似合っているのも
    この作品の魅力を増しています。

    惜しむらくは栞子さんが、文学少女シリーズや
    氷菓のヒロインと印象が被ってしまうこと。

    古典部シリーズのヒロインより、栞子さんの
    方がよほど上品で素敵ですし、地の文も
    しっかりしているので好きですが

    「ああ、またこういう感じの女性ね。」

    と思ってしまうのがちょっと惜しいです。

    対してサブキャラは、苦労人や世間で光の当たらない
    ところにいる人達がいい味出してて好きですね。

    これがなかったらただのライトノベルですが
    登場人物に苦味や苦労、寂しさがあるのが珍しい。

    本を読むっていうことは、どんな人にも享受される
    内心の自由の行為なのですね。

    中身が好き嫌いじゃなく、あの雰囲気に浸りたい
    と思った時に続きを読みたいシリーズです。
    続きも読むつもり、です。

  • 取り上げられた本は4冊。それぞれの古書にまつわる物語であるが、
    1夏目漱石、それから、は事件と書籍の内容が一致していることを暗示する。
    2小山清、落穂拾い、も物語との一致が多い。共感した2人の出会いがある。
    3論理学入門。この本が取り上げられた意味がわからない。更生する事を考えるなら、人生訓の方が適切であるとおもうのだが。
    3つともいずれも事件推理(読解)が短く語られすぎている。ベースとなっているのが本の物語とうところか?
    4太宰治、晩年、は前までの物語が伏線となっているが、気が抜ける程に以外だが感じない。最後まで続く。
    古書と、その流通についての調査は良くできているのだろう。手の届くところの古書(文庫)であった。

  • 先にドラマを見たので、あまりの設定の違いに唖然としたという。(^^;
    僕は圧倒的に小説の設定の方が好きですね。
    なんというか、栞子さんが入院している方が、全体の話の流れがより自然な感じがしました。
    ワトソン役の男の子の設定も、本当にあるかどうかは置いておいて、よく考えられていると思います。
    全体の話の落ち着き加減からちょっと浮いている最後の話については、一瞬違和感を受けないでもありませんが、瑕疵としてあげるまでのことではないかな。

  • さくさく読めて面白かった。
    ただ、栞子さんの洞察力がすごすぎて、これだけで謎がわかったの??と多少違和感も感じた。
    でも話に出てきた古書には興味がでるし、栞子さんと五浦くんの今後の関係も気になるし・・ぜひ続きは読みたい。

    • まろんさん
      確かに栞子さん、鋭すぎ!と思えてしまいますね(笑)
      2作目に何の本が出てくるのか楽しみです!
      でも図書館だと予約数がものすごいことになってて...
      確かに栞子さん、鋭すぎ!と思えてしまいますね(笑)
      2作目に何の本が出てくるのか楽しみです!
      でも図書館だと予約数がものすごいことになってて、借りられるのは何か月先かしら、という感じです。。。
      2012/06/12
    • nobo0803さん
      まろんさん、はじめまして。フォローしてくださりありがとうございます。コメントもしていただいてるのに、返信の仕方がいまいちよくわからず・・・御...
      まろんさん、はじめまして。フォローしてくださりありがとうございます。コメントもしていただいてるのに、返信の仕方がいまいちよくわからず・・・御礼が遅くなってしまいました。
      まろんさんの本棚、わくわくしながら見させていただいてます。まろんさんのレビューが素敵で次は何読もうかな~と参考にさせてもらってます!

      ビブリアは友達に借りたので続けて読めたのです。図書館の予約数はすごいですよね!!
      近々3が発売ですが、友達から回ってくるまでお預けです・・

      これからもレビュー楽しみにしています!!
      2012/06/13
    • まろんさん
      いえいえ、こちらこそnobo0803さんの本棚もレビューも楽しみにさせていただいてます♪

      ビブリアを貸してくださるお友達、いいですね~!
      ...
      いえいえ、こちらこそnobo0803さんの本棚もレビューも楽しみにさせていただいてます♪

      ビブリアを貸してくださるお友達、いいですね~!
      私は、3はおろか、2もしばらくは読めそうにないので
      お友達が3を貸してくださったら、張り切ってレビューを書いて、
      どんなだったか、ぜひ教えてくださいね(*^_^*)
      2012/06/14
  • 栞子の性格とか、容姿とか、かっこよく推理してゆくしていく感じとか、あざといなと感じてしまった。
    それに主人公が、栞子に会えるというのも気持ち悪くも感じてしまった。その展開も、気持ち悪い。会話のくどくどしい感じとかも「うーん?」と考えてしまう。
    作者は計算高い人のように思う。もっと素直に書いても良いのではないかと思った。

    古本屋のこと、本のことが書かれていて、アイデアが秀逸に思えた。ライトノベルは、「面白さ一本!」というのがあるとそこからグイグイ引っ張られるのだと感じた。

  • ガッツリ本を読む人達も読んでいるので気になっていたシリーズ。
    とても読みやすく、古書に纏わる豆知識などが詰まっていたり、実在の本が出たりするのでなるほど…となり本好きにはなかなか面白い。
    本好きでなくとも読みやすいので入り易いはず。
    何気にこの後主人公の男の子と栞子さんがどう進展して行くかも気になるので、機会があれば続きも読みたい。

著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

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