ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 15119
レビュー : 1799
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048708241

感想・レビュー・書評

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  •  鎌倉の古書店・ビブリア古書堂を舞台にした、古書にまつわるミステリ。

     主人公の大輔と、若い女店主・栞子のやりとりが個人的にもどかしかったりします。友達以上恋人未満の関係って奴がどうにもやきもきさせられて心臓の裏がかゆくなるような印象を持ってしまい、高橋留美子作品はだいたいそのかゆみとの戦いになりますし、椎名軽穂『君に届け』なんて「お前ら、おっちゃんがホテル代出したるからちゃっちゃとすることしてきなさい」と自分でも愕然とするほどゲッスいコメントが読んでて頭に浮かびました。
     それなのに、ああそれなのに…今回は大輔の元カノが登場。心の蕁麻疹が止まりそうにありませんorz

     それはさておき、今回も古書にまつわる蘊蓄を見事に料理してミステリに仕上げる、その手腕に脱帽です。
     アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』についてはスタンリー・キューブリックの映画しか知らなかったのですが、最後のオチははじめの方で何となくピンと来ました。(だからといってこの話が面白くなかったわけじゃありません)
     福田定一『名言随筆 サラリーマン』は、博物展で現物を見たことがあり、そのとき横にいた初老のオッサン(敢えて紳士とはいいません)がその奥様に滔々と蘊蓄を垂れていました。本作は古書の著者名・タイトル・出版社名がそのまま章のタイトルになっているので、目次でこの章のタイトルをみただけでニヤッとしてしまいました。が、モノと蘊蓄はわかっていてもミステリの持っていきようはわからず、きっちり楽しませてもらいました。
     そして足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』。少し前に藤子不二雄A『まんが道』を読んだところだったので、これまた目次を見ただけでテンションアップ! 本書でテーマとなっている栞子の母の謎と、マンガ古書の評価変遷がうまく絡まった話でした。

     とにかくわんこそばのように次々つるつると読んでしまいます。気がついたら第3作をポチってました。

  • 今回もあっという間に読めてしまった。ドラマを見ているのもあってか、伏線もこんな風に描かれているのか、と思いながら読めた。
    少しずつ明かされる栞子の親のこと、描かれる大輔との距離には、うずうずする。早く続きが読みたい!

    2013.05.05

  • 一昨年の秋に読んだ本。
    著者はどうしても栞子女史の胸について紙面を割きたいようなんだけどそこまで描写すべき点なのか謎。
    話自体は今回も非常に非常に面白かった。
    むつかしいはなしはわかりませんという私の残念な脳でもちゃんと理解できる推理小説。
    特に第二話に出てくる光代姉さんの上品かつ皮肉っぽい性格設定が面白くて好きでした。
    「上品さを失わない舌打ち」というところで、十三人の刺客の稲垣吾郎を思いだした。
    ラストの第三話は推理が楽しくて、興奮しながらあっという間に読了。
    やっぱり一冊の本からそれに思い入れる人間の心情、人物像や人間関係が現れてくるのって第三者として非常に面白い。親近感が湧くし。
    北鎌倉周辺や古書堂そのものの雰囲気にも相変わらず癒されます。
    黄ばんだ紙の手触りや古いインクの香りが届くよう。

  •  『2012年 2月7日 8刷 発行』版、読了。


     放送が終了したTVドラマ版は全話未見のままで、引き続きこの原作のみに集中したくて…ようやく読了しました。


     文体的には前巻同様、非常に読みやすく、かつ「この続きが気になって仕方がない(><;;」という展開で、一気に読破した印象があります。


     内容的には、前巻で登場したキャラクターも出てきておりますが…展開的には主要人物的な位置づけではなく、あくまで何らかの関連といった脇役扱いでした。


     プロローグとエピローグを除けば三話構成でしたが…どれも印象的な内容でした。


     特に二話の引きで謎を深まらせ、三話の「え、ここで終わり!?」という内容には後味の悪さを感じたものの、エピローグまで上手にまとめた一冊に感じましたっ☆


     また前巻の表紙絵が、その二話の引きで明らかになった「一枚の水彩画」という設定に「してやられた!」感がありましたww


     この二巻を読破したからこそ初めて気づくのですが…まさか、あの一巻の表紙絵が栞子さんでないとは思いもよりませんでした(^-^;;


     そして、母親との「決着」が「これから感」満載に感じたので、次巻以降、それがどのように展開されていくのか気になるところです(><;;


     その中において唯一、(自分が読んでいて素直に)和んだのが妹さんとのハグしてるシーンでしょうかww


     大輔が呆然とするのもわかる気がしましたww


     いろいろと交差する人間模様を描いた、読書好きにはたまらない一冊としておもしろかった内容だったなあ…と、自分は感じましたっ☆

  • なんというか、本をギュッと抱きしめたくなる読後感です。

  • 今回は栞子の過去にかなり近づいていく感じ。
    栞子にそっくりだという、いなくなった母親のこと、大輔の元カノの話から大輔が高校時代に栞子を見かけた1巻の冒頭シーンにつながるのも、おおっ!となる。なんとなく栞子と大輔の距離が縮まりそうな感じもあり、また次巻が読みたくなる。

  • 本巻では栞子の過去が徐々に見えてくる。
    母親の事や自分の事など…。
    ところで、司馬遼太郎が福田定一という名前で本を出していたとは知らなかった。
    足塚不二雄の幻の漫画も気になる。

    作中の登場本
    坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)
    アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(早川文庫NV)
    福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月社)
    足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)

  • ドラマ化の影響でもう一度読みたいと思った。栞子さんはまた随分とイメージが違ったが、古書の薀蓄はやっぱり面白い。はじめて知ることだらけなので、全体的にラノベっぽいところも気にならずにさくっと読めてしまう。自分の中では、主人公の恋心はほとんど物語からはじかれてしまっていた。

  • あとがきで著者も言っているように、ここからがこの作品の本編なのでしょう。1巻に比べて、本に関するウンチクもさらに深みを増し、登場人物の過去も徐々に明らかになり、人々の交流も深まっていく。

    1巻のときは、この物語をミステリーと捉えて読んだため、ヒネリのなさに若干不満が残ったのですが、これは普通に小説だと考えて読むと、とても面白いってことに気がつきました。

    3巻も楽しみ。

  • いろいろなところに伏線が...
    短編としても長編としても楽しめますね。

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著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

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