ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048708241

感想・レビュー・書評

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  • ビブリア古書堂を一度辞めた五浦くん(一巻最後)は、再開した就職活動がうまくいかず、またビブリア古書堂でアルバイトを始める。

    一巻では入院中だった、古書堂の店長篠川は店に戻ってきていた。これからは、ネットでの販売やオークション、そして古書を引き取りにいくというサービスも始めるという。
    五浦の友人から、古書の引き取りをお願いされ、二人は大きなお屋敷に行く。その友人は、かつての五浦の彼女だった。これを通じて、むしろ五浦くんと篠川さんの仲が縮まったり。
    また、違う「事件」では、古本を持ち込んだ男性が、本を預けたまま消えてしまい、篠川の推理で彼の家を探しだす。その彼に聞かされた話は、篠川さんが決して話したがらない彼女の母親のことだった。

    この巻で、登場人物二人の「過去」が少し明かされる。もうちょっと「普通」の性格にしてもよかったんじゃない?っていうくらいに過剰に内気な篠川さんも、少しずつ「まとも」になってきたともいえる。

    総じて「まぁまぁ」な小説なのだが、なんとなく、次の巻を読んでしまう魅力はある。

  • 前作が結構よかったから、2,3巻目も買ってきた

    今回は前作で無事仲直りした栞子さんと大輔の距離がちょっと縮まった回 (栞子さん、足が不自由な程度で済んだんだね!)
    一方で、起きた問題は前回よりちょっと重い感じ
    読書感想文の盗作に、栞子さんのお母さんの卑怯なやり方

    盗作の方は結末をもうちょっと違うのにしてもよかったかと 絶対やっちゃダメなことが、あんな風に終わっていいのかなって
    にしても登場した「時計仕掛けのオレンジ」の話で、版によって章がまるまる削除なんてことがあるのを初めて知った! そりゃ当然読後の感じ方とか感想は変わるわ
    作品は逆説的な寓話っていうのがちょっと引けるけど、気になるかも

    二話目は結構好き
    晶穂のお父さんがまさかの司馬遼太郎と昔会ったことあるっていう設定には驚いたけど、素直になれなかった親子が、本を通して、少しは分かり合えたっていうのが、お父さんが亡くなってる分ちょっと残念っていうのと、分かり合えてよかったねっていうので複雑な感じがした
    でもいい話だったな

    三話目はお母さんが怖かった
    栞子と彼女のお母さんは大輔が言うようにすごく似てると思う
    でも、やっぱり違う人だし、お母さんが10年前に家を出てる分、栞子は絶対に彼女とは違うと思うんだよね
    実際、違う訳だし さすがに栞子の"とても頭のいい人でしたけど...... 無邪気に残酷な真似をしてしまうようなところがありました。"っていう台詞には、一巻の栞子を連想してしまったけどね 思わず、似てるやんって言いたくなるような
    でも、今作を読んで、そういうところは減ってきてるんじゃないかと思う きっと大輔からいい影響受けてるんだよ
    だから、大輔が、栞子の一生結婚しないつもりって決意をほだしちゃえばいいと思う!
    てか、いつの間に一つのマグで一緒にコーヒー飲めるほど距離が近づいたのでしょうか?? ちょっと違和感

    今回も本に関する栞子(+母)の知識がすごかったけれども、小説だけじゃなく、漫画まで詳しいのがすごいなって思った
    と同時に、やっぱり漫画ってただの娯楽で終わらないものも多いんだろうなって改めて思った


    にしても、今回も大輔の時々見せる下心の描写が相変わらず 前よりはまだいいけど・・・なんだろ伯妖の作者と違って男性が作者なせい? ちょっとね、違和感というか、苦手です

  • さくさくさくと読めました。
    なんだか恋愛小説の様相を呈してきたような(笑)
    古本・図書館の本はダメなワタクシなのですが、古書店がすげー気になる。葛蔓木曽桟なんかすっごい気になるもん。なんか勢いで買ってしまいそうだ。
    最後にはマンガまで出てくるとは・・・すごい知識量ですよね。って、ここら辺の話は本当の話ですよねえ?古書がらみの話は鵜呑みにしていますけど・・・。じぶんでウラとってないから、判断しかねますが。
    にしても、本の内容をうまく人間ドラマとも重ねてきて。あっさりと引き込まれました。
    1巻と2巻、どっちがいい?って聞かれると悩むなあ。どっちかと言えば2巻の方が人にフォーカスされていて、良いかな。
    小菅奈緒がどのように妹と折り合いをつけたのか気になるんだけど。
    坂口夫妻の下り、沖縄で古書店めぐり・・・その発想が素晴らしい。

    「時計仕掛けのオレンジ」では、版で章がまるまる削除なんてことがあることを初めて知りました。そりゃ読後感がぜんぜん違いますねぇ。この本以外にもこんなケースあるのかな?

    いちいち栞子さんの天然な描写がオトコゴゴロをくすぐるあたりは、読者サービスですかねえ。楽しそうに看板クルクルとか、もねぇ。
    さて、次巻ではさらに栞子さんの真相に迫るのか???それとも引き延ばしちゃうのか?あ、冒頭はデートからか!?

  • 栞子さんの感情が動作で表現されているのが楽しい。

    1巻の時に感じた北村薫さん風「日常のミストリー」から、怜悧さと温かさを同時に包み込んだ「ビブリア・ミステリー」カラーがでてきていると思う。

    大輔さんが知りたいと自覚した、栞子さん自身のミステリーも少しづつ溶けていく。
    知ったことで進む先にあるのは、期待している道なのか。

    栞子さんと大輔さんの行く末はどうなるんだろう。

    3巻がとても楽しみです。

  • 1巻に続いて2巻目も期待通りのお話です。栞子さんの不思議なふんわりとした雰囲気と本のことから古書にまつわる推理や知識を語るときの鋭さからくるピンと張りつめたような雰囲気が,読者を物語に引き込みます。

  • まさかの続編を書店で発見しました。

    前巻の終わり方が、まだ続きそうで、気になってたんです。

    偶然、書店で見つけてすぐに買いました。

    本にまつわるミステリー。

    主人公と女店主の関係も少しずつ変わっていってます。

    なんだかまだまだ続きそうな予感がします。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「本にまつわるミステリー」
      3巻目で出ましたねぇ~読まれましたか?
      「本にまつわるミステリー」
      3巻目で出ましたねぇ~読まれましたか?
      2012/07/07
  • 前作に引き続き短編とさしても続き物としても面白くて一気読みしましたm(_ _)m全作読んでいきたい!

  • 私は、この第2巻がシリーズ中最も好き。
    三話ある謎解きも鮮やかで、ストーリー展開が1巻より洗練されていると思う。
    特に、第二話「名言随筆 サラリーマン」は、心温まる素敵なエピソードだった。
    更に、この巻からシリーズ通しての謎とも言えるヒロインの母の影がちらつき、川の流れが太くなったように感じた。
    ヒロインの栞子さんの容姿は、まるでアニメの美少女キャラのように表現されていて賛否はあろうが、彼女の異常なまでの書物愛好家としての造形は、このシリーズをより魅力的にしていると思う。
    (南の島の話題で、栞子さんがうっとりとした目で発した言葉は微笑ましかった)

  • 今作も、本にまつわる謎を解き明かしていく様子は面白かったです。
    これくらいライトなコージーミステリもほっこりしていいです。
    物語が進むにつれ、大輔と栞子の距離が縮まっていきますが、そのことに栞子が全く無頓着なのが微笑ましいです。
    次回作も楽しみです。

  • スラスラと読めてしまう一冊。いろんなジャンルの本が紹介されているので、本の蘊蓄だけでもおもしろい。
    栞子さんと大輔くんの過去が小出しにされてきました。続きを読ませようという魂胆にまんまとハマっているのを実感します。

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著者プロフィール

『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズが累計700万部を超えるベストセラーとなる。同シリーズで、文庫作品初の『本屋大賞』候補、『本の雑誌』が選ぶ「この40年の書籍 第1位」に選ばれるなど、幅広い層からの支持を集める。

「2022年 『ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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