ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2011年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048708241
感想・レビュー・書評
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ビブリア古書堂を一度辞めた五浦くん(一巻最後)は、再開した就職活動がうまくいかず、またビブリア古書堂でアルバイトを始める。
一巻では入院中だった、古書堂の店長篠川は店に戻ってきていた。これからは、ネットでの販売やオークション、そして古書を引き取りにいくというサービスも始めるという。
五浦の友人から、古書の引き取りをお願いされ、二人は大きなお屋敷に行く。その友人は、かつての五浦の彼女だった。これを通じて、むしろ五浦くんと篠川さんの仲が縮まったり。
また、違う「事件」では、古本を持ち込んだ男性が、本を預けたまま消えてしまい、篠川の推理で彼の家を探しだす。その彼に聞かされた話は、篠川さんが決して話したがらない彼女の母親のことだった。
この巻で、登場人物二人の「過去」が少し明かされる。もうちょっと「普通」の性格にしてもよかったんじゃない?っていうくらいに過剰に内気な篠川さんも、少しずつ「まとも」になってきたともいえる。
総じて「まぁまぁ」な小説なのだが、なんとなく、次の巻を読んでしまう魅力はある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
栞子さんの感情が動作で表現されているのが楽しい。
1巻の時に感じた北村薫さん風「日常のミストリー」から、怜悧さと温かさを同時に包み込んだ「ビブリア・ミステリー」カラーがでてきていると思う。
大輔さんが知りたいと自覚した、栞子さん自身のミステリーも少しづつ溶けていく。
知ったことで進む先にあるのは、期待している道なのか。
栞子さんと大輔さんの行く末はどうなるんだろう。
3巻がとても楽しみです。 -
1巻に続いて2巻目も期待通りのお話です。栞子さんの不思議なふんわりとした雰囲気と本のことから古書にまつわる推理や知識を語るときの鋭さからくるピンと張りつめたような雰囲気が,読者を物語に引き込みます。
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まさかの続編を書店で発見しました。
前巻の終わり方が、まだ続きそうで、気になってたんです。
偶然、書店で見つけてすぐに買いました。
本にまつわるミステリー。
主人公と女店主の関係も少しずつ変わっていってます。
なんだかまだまだ続きそうな予感がします。-
2012/07/07
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前作に引き続き短編とさしても続き物としても面白くて一気読みしましたm(_ _)m全作読んでいきたい!
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私は、この第2巻がシリーズ中最も好き。
三話ある謎解きも鮮やかで、ストーリー展開が1巻より洗練されていると思う。
特に、第二話「名言随筆 サラリーマン」は、心温まる素敵なエピソードだった。
更に、この巻からシリーズ通しての謎とも言えるヒロインの母の影がちらつき、川の流れが太くなったように感じた。
ヒロインの栞子さんの容姿は、まるでアニメの美少女キャラのように表現されていて賛否はあろうが、彼女の異常なまでの書物愛好家としての造形は、このシリーズをより魅力的にしていると思う。
(南の島の話題で、栞子さんがうっとりとした目で発した言葉は微笑ましかった) -
今作も、本にまつわる謎を解き明かしていく様子は面白かったです。
これくらいライトなコージーミステリもほっこりしていいです。
物語が進むにつれ、大輔と栞子の距離が縮まっていきますが、そのことに栞子が全く無頓着なのが微笑ましいです。
次回作も楽しみです。 -
スラスラと読めてしまう一冊。いろんなジャンルの本が紹介されているので、本の蘊蓄だけでもおもしろい。
栞子さんと大輔くんの過去が小出しにされてきました。続きを読ませようという魂胆にまんまとハマっているのを実感します。