パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.96
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本棚登録 : 775
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048708685

作品紹介・あらすじ

周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。担任の千里子先生からも一目置かれている彼女は、ある日、不登校の少女 「さなか」 の家を訪ねるようにお願いをされる。能天気少女のややや(注: 「ややや」 で名前)や、引っ込み思案の柊子とともに理桜は彼女の家に向かうが、姿を現したさなかは、なんと早々に大学での勉学を身につけ、学校に行く価値を感じていない超・早熟天才少女であった。そんな彼女に理桜は、学校と、そこで作る友達がいかに大切であるかということを説くのだったが……果たしてその結末は!?
 野崎まどが放つ異色ミステリ、まさかの小学校編登場!

感想・レビュー・書評

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  • 友達とは何か、を考えさせられる作品。

  • ある現象について、Aという説明とBという説明が同時に成立しうる状態、そしてそのどちらの説明にも同じくらい納得できないところがある。そんな「答え」がミステリの答えとして提示されてしまうのには、なんだか不思議な心地よさがある。”友達”もまた、きっとそんな概念なのだろう。

  • うーん・・・よくわからなかった。 結局蛍の謎はどういうことだったのだろう?さなかの名前の漢字にも何か意味があるのだろうか。 自分に読解力がなくてわからないのか、答えなどなく、そういうお話なのか。 レーベルがメディアワークスなので文体はラノベっぽい。

  • 「友達とは何か?」
    友達定数 友達方程式 を作ってまで 答えにたどり着こぅと思ったが………

    【映】アムリタの最原最中 の小学生時代を描いた作品?
    小説家の作り方で存在だけゎ明らかになっていた 天才ハッカーの出演で、いょいょ 繋がり出した感 ありますね。



  • 2011年刊行。登場人物と自分の年齢の差から、距離が詰めづらかった。とはいえ、友達についての論理的/非論理的な考察は、自分自身のことを振り返って色々なことを考えてしまう拡がりがあってよかった。

  • 4年連続委員長をつとめるしっかりものの小学生理桜、友人のやややと柊子。そこへ先生から、まったく学校に来ないさなかを説得してくれと依頼され、行ってみると…彼女は大学までの課程をすべておえた天才小学生だった、というところからはじまるドタバタコメディかと思いきやそれでは終わらず。最終的には、友達とは何か、なぜ友達が必要か、この2つの深淵な問いがあざやかに変化する様が印象に残る。

  • アムリタの登場人物、天才・最原最早の小学4年生時代の話。友達とは何か?を追求していく天才児の、友達を作る・死に別れ・再会(ホントに魔法か?トリックか?)といったイベントを経つつ、「友達は人生を豊かにする」という事を体感していく話。途中の軽妙なやりとり、オタっぽい記述が面白い。

  • 【デジャヴをみているような現実の中で】

    あ、これはあれだ。と思う場面があって、でも。なんだろう。天才ってのは、いや。作り物の天才ってやつは、本当に面倒くさいやつなのだ。

    私たちの毎日は常識の中で作られていく。たった1つの非常識が、日常を非日常に変えてしまう。

    こんなことはありえない。そうだろうね、たしかに。普通ならありえない。でも覆せる。朝のこない世界も、人間がいない地球も作れる。死んだ人間だって蘇る。普通じゃなければ。

    さて。オセロ版を真っ黒にできる方法を一緒に考えようか。

  • よもやの超展開には、正直びっくり。そのまま押し通ってしまうところが斬新でした。

  • 好きな作家繋がりで読みました。

    今回は友達がテーマ。読んでいていろいろな感情が揺さぶられました。

    普段何気ない友人について、小学生にして数学者からの考察、論点に改めて友人・親友に対して深く考えさせられました。 小説って凄いなと強く実感。

  • 7月19日読了。図書館。

  • 天才少女が「友達とは何か」に挑む。いい話かと思いきや、それだけでは終わらない。

  • なんかほっこりする話だなと思って読み進めていたら、それだけでは終わらないのが、さすが野﨑まど。
    論理的だとか現実的だとかをどれだけ無視して読めるかが、野﨑まどの作品を楽しめるかどうかに関わると、ようやく気付いた。

  • ボケとツッコミの会話が面白い。
    ホロリとくる箇所やミステリ要素もあってとても良い本。

  • ワシの名前は「友作」だが、文字通り、友達を(たくさん)作れる人、的な思いが込められている。幸いなことに今のところ名前負けをしていない自分では思っているが、もちろんワシだって「友達」を完全に論理的に説明することなど出来ない。だが本作の主人公はそれに挑み、その結果、逆説的に非論理的である友達の本質を悟る。女子小学生のフィルターを通したその著者の一連の思考はとても共感できた。マジックリアリズムと成長物語を足して回りくどい表現を使った、敢えて言うなら森見登美彦氏っぽさもある物語で、大変好み。

  • 夜中の2時から5時にかけて脳汁の赴くままに一気に書き上げたかのような序盤を経て、一つの概念を突き詰める作者お得意の敷衍から中盤の解に至ってもまだ弱く「あれ?今作は凡庸か?」と思わせてからの終盤のメタミステリじみた展開。余韻を残しつつの幕引きは、本作が一種の幕間劇であることを告げているのか。

  • 前半は5つ星を出すも惜しないが、後半の中二展開はちょっと…でも最期の4文字のために一星追加だ!

  • この人の小説、おもしろいね。
    むちゃくちゃ読みやすいし、よかったよ。

  • 友達とは何か。友人定数。友人方程式。
    ギャグセンス高い。
    著者の他作品とのリンクがチラッと。

  • 「友達の作り方」を不可能問題として,物語としては終盤であっけなく主人公が交代したかと思えば全く小説的な解決法でエピローグを迎える.なんとも不思議な小説.

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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