闇を照らす君の指先 (B-PRINCE文庫 ち 2-1)
- アスキー・メディアワークス (2011年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048709743
感想・レビュー・書評
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明治時代が舞台。物語の雰囲気を彩る素敵な文章表現に、どんどん世界に引き込まれました。主人公が心の奥に抱えている闇が淡々と書かれていて、その主人公が純真無垢な虐げられた男の子に陶酔していく姿に、感情移入して読めました。
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▼あらすじ
「稀なほどに美しい」と社交界でも評判の英伯爵家の嫡子・稀は、その華やかな外見に反して、出生の秘密を抱え孤独の中で生きてきた。一生ついて回る名前に隠された父の悪意――稀なほどの罪の中から授かった子。父に疎まれながら生きる中、稀は不思議な力をもつ満智流と出会う。無垢な心を持つ満智流に稀は急速に惹かれていくが、周囲がそれを許すはずもなく……。
互いを求め合い、運命の波に逆らう二人を待ち受ける未来とは?
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まさに期待の新人さん、といった感じです。
繊細で美しい文章に魅力的なキャラクター(脇役である攻めの友人もかなり魅力的)、そして読み手に違和感を感じさせない、骨組みがしっかりとした物語。
ストーリーは全体的に見てやや重い印象でしたが、最後は明るい終わり方だったので満足。
私が何より驚いたのは文章の美しさですかね。言い回しや表現がとにかく素敵で、何をどうしたらこういう言葉が生まれるのかとただただ感心致しました。
殆ど表紙買いでしたが、素直に面白かったと思える作品でした。
リカコ先生の透明感のあるイラストも美麗でこの作品の雰囲気にピッタリだと思います。
最近ショタ受けにハマった自分としては堪らない作品です。
(年齢的にはショタではありませんが見た目が少年ですので…笑)
出来れば脇役である瑞穂のスピンオフとか出して欲しいですね。
これから出る作品に期待したいです!