生きる歓び

  • 角川書店 (1994年12月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784048728379

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  • 都会や地方に生きる人々のささやかな暮らしを綴った、橋本治の短編集。

    全九編からなる短編は、上京したての19歳の蕎麦屋に勤める若者や、定年後マンションの管理人をしている独身の初老の男など、様々な主人公たちの生きる歓びを見つめる話である。

    ただ、どの物語も小市民的な幸せに終始しており、これといった感動はなかった。小粒な短編小説集といったところ。

    同じ橋本治の短編集でも、「蝶のゆくえ」は読了後に胸がジーンと熱くなる体験をしたものだが、この作品に関してはそういった感動がなかった。

    唯一橋本治らしいと感じた作品は、「にしん」社会の不条理さを、商店街の蕎麦屋に勤める19歳の若者の視点から描いた作品だ。
    「死んじゃったソバでも平気で出前頼んでくるやつらばっかり住んでる町なんて、ほんとに意味あるのかな」って台詞には笑いました。

    また、定年退職後に妻に先立たれた男を描いた「いんかん」では、「もしかしたら、死ぬということは、とても懐かしいものと出会うことなのかもしれない」という台詞にハッとしたりはしました。

    大好きな橋本治作品だけに、点数はちょと辛めです。

  • 2016/02/19

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著者プロフィール

橋本 治(はしもと・おさむ):1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。小説、戯曲、舞台演出、評論、古典の現代語訳ほか、ジャンルの垣根を越えて活躍。著書に『桃尻娘』(小説現代新人賞佳作)、『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『双調平家物語』(毎日出版文化賞)、『窯変源氏物語』『巡礼』『リア家の人々』『人はなぜ「美しい」がわかるのか』『ちゃんと話すための敬語の本』『思いつきで世界は進む』他多数。2019年、逝去。

「2026年 『「わからない」という方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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