- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048729482
作品紹介・あらすじ
愛しきれない、憎みきれない。押しかけてきたおかしな女の魅力に取りつかれ始める、亡霊のような私-。死、癒し、永遠の日常を清新なまなざしで追う、恋愛小説の新しい波。
感想・レビュー・書評
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時々華子に会いたくなって読み返す
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同棲していた男が別れ話を切り出すところから物語がはじまり、男に出ていかれた女性のところに、彼が好きになった女性が転がりこんでくる。ありえない状況なのに、だんだん受け入れて彼女を気に入ってしまう主人公。はじまりから終わりまで、つめたい床に裸足で立っているような心細さがある。
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八年間一緒に暮らした彼と別れ入れ違いに押しかけて来たのは、別れるきっかけになった彼の想い人・華子。おかしな華子との同居生活で私はおかしな魅力に取りつかれはじめる。
自由で子どもみたいで孤独で。誰も華子のことはわからない。最後も華子は自由に行ってしまったんだな。 -
感想
ファムファタールの救済。触れ合う人はみな惹かれてしまう。死によって周りから断絶される。一瞬の悲しみを呼ぶが安息がやってくる。 -
男の人はみんな華子のことが好き。
というのが、なんとなくわかる。ふわふわとして掴み所がない。女でも、好きになるよなぁ…。
でも、健吾の良さが私にはわからない。というか、華子を好きで、でも華子には相手をされてない、という状況でも、まだ好きでい続ける、というのは、う〜ん。
ちょっと最後はショックでした…。そうなる?と言う感じでした。 -
不思議な感じ。
華子の存在がどこにもとどまらない、そしていなくなってしまう。 -
またしても三角関係。気持ちの悪い惰性と執着の愛情。花子の現実から浮いた清々しい性格。花子の人間味のない体と性質は人をひきつけてしまう。彼女は言った、ゲームオーバーまで逃げるのだと。「ゲームオーバー」が訪れた彼女はそれでも人間味を感じさせない。いてもいなくても浮いている、微笑を残してどこかにいってしまうような人になりたいな、という理想そのままの人が花子だと思った。
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江國ワールドに初めて出会った小説☆
…1番好きだったかも…