F―落第生

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  • 角川書店
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048729772

感想・レビュー・書評

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  • 短編作品7作。女性を主人公にした作品で、人生につまづいてしまった、F、落第生を描く。ただし、私は、描かれてる状況はどれも落第ってほどではないと思いますね。
    鷺沢さんは、後ろをときどき振り返りながら、気の済むまで後悔したっていいじゃないか。ちょっとずつでも歩くことを止めさえしなければ、と巻末に書かれています。鷺沢さんは、どんな闇を抱えていたんでしょう。作品の奥にある闇を感じてしまいます。歩くことを止めて欲しくなかったですね。

    家なみの向こうにある空、忘れられなくての2作が好きです。

  • 昔持っていて、久しぶりに図書館で見かけたから借りてみたけれど、「時代性」を強く感じた。そのときは好きだったのにな。今でも嫌いじゃないけれど。

  • 「F」は成績。「優・良・可・不可」の「不可」。
    つまり「落第」。

    短編集なんだけど、どの話もちょっと人生につまずいたり、
    隠してる事があったり、負い目を感じたり・・・

    誰でも「A」に憧れるけど、そんな完璧な人はめったにいないんだよって。

    私もいっぱい「F」があると思うな~
    でも振り返らず、前向きに頑張っていくのです。

  • 高校時代、友人が読んでいて、
    「面白そうなタイトル♪」と思って読んだ本。
    今は亡き鷺沢萠さんの作品に初めて触れた瞬間でした。

  • 短編7作。「F」は不可の意。【シコちゃんの夏休み】姉さん、しっかり!【最後の一枚】麻雀の話。【忘れられなくて】短いけど強烈!見事な仕返し。【ショートカット】大人っぽい小学生だった頃の嫌な出来事。【家並みのむこうにある空】男運が悪い水商売の千夏の、平凡な男との生活。【岸辺の家】母の故郷は…。【重たい色のコートを脱いで】いい大学を出ても人生うまくいくとは限らない。エディターのトホホな現状。・これからみんな、いいことあるかな?幸せになって欲しいなあ。自分もFって感じだし。

  • してもし足りないほどの後悔の原因が自分の歩んできた道のどこかにすでに存在しているのなら、気の済むまで後悔したっていいじゃないか…。

    作者の言葉はとても心に響きました。
    その作者が今、この世にいない事をとても悲しく思います。

  • 「F(落第)」だったとしても、そんなに落ち込まなくていいのかな?って思わせてくれます。鷺沢さんの作品は今まで何冊か読んだけど、どれもちょっと幸せな気持にさせてくれるから好きです。

  • 恋において、彼女の成績は「F」(不可)。落ちこぼれそうなところで彼女たち
    がつかんだ、ひとにぎりの輝き……。様々な人間関係の中で歩調を合わせら
    れない七人の女性の心模様を描く短編集

  • 主人公の女性達が落第生のように思えるから
    それをタイトルにしたと著者があとがきに書くように
    不器用な女性の生き方を描いた短編集。
    少し長めの読み応えがある作品から、
    ショートショートのような小気味良い作品まで
    色々楽しめる。

    いちばん印象深いのが『忘れられなくて』。
    昔の恋人の電話を受けたところから始まる話なのだが
    短い中で想像を膨らませられる。
    最後も予想を裏切られて驚いた。
    鷺沢萌という人は、心の動きを描くのが上手い作家さん
    というイメージがあったのだけれど、
    ストーリーテラーとしても一流だな、と思った。

    最後の『重たい色のコートを脱いで』は、安野モヨコの
    マンガ、『働きマン』に近いものがあった。
    好きな人には是非お勧めしたい。

  • 落第生と銘打ってはいるものの、ちっとも落第生ではないと、思える。

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著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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