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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784048730303
みんなの感想まとめ
複雑な戦争の中での人間ドラマが描かれ、様々な視点からの物語が展開される作品です。特に、ヴァンデ戦争を通じて、戦うことで何を得るのか、またその戦いが誰のために行われているのかという問いかけが深く考察され...
感想・レビュー・書評
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独特の記述法というか、客観的な視点も多くて、そこまで感情移入するわけでもないかな、と思って読み進めるも、ラストを迎えるにあたっていやちゃんとポイント抑えてうまく描かれてるんだなと思ったわけで。
いや最初はね、やっぱ埋伏の毒は最強だなぁとか思いながら読んでた程度なんだけどね、その後もやれ革命とか言うやつは怪しいとか宗教はやっぱダメだとか、でもそこにどうにもならずに巻き込まれて必死で足掻くのもまた感動を呼び起こすわけですよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヴァンデ戦争の始まりから収束まで。争っていた両方の視点から書かれる。
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ジュリアンはバカだ。
頭は切れるのかもしれないが、大バカだ。
全ての民を虐殺して、草も生えないような焦土にして、そうまでして作り上げた国で一体何ができるというのか。
ロベスピエールの横に建つ自分を想像し、それしか見えなくなって、なんてことをしてくれたんだ。
ジュリアンが殺した民をこそ救うために、革命は行われたのではなかったのか?
十二国記の中で延王が「民のいない土地だけがあって、何の国王ぞ」と言ったこと、ジュリアンはしかと読んでおくべきだと思うね。
“「どんな暮らしが幸せなんだ」
フロルは、はしゃいだ声を立てた。
「決まっているわ、家族皆で、一緒に夕食を食べられる暮らしよ。神様を崇めて、その日の食べ物に恵まれたことを感謝して、明日もまた頑張ろうって思える暮らしよ。だから家族の誰かを戦争に送ることなんて耐えられなかったし、司祭様を取り上げられるのにも我慢できなかったんだもの。自分たちの暮らしを守るために、私たちは戦ってきたのよ」”
勝つためには手段を選ばないジュリアンに対して、農夫や女子供老人たちを見捨てることもできなければ、無理に締め付けることもできなかったアンリは、あまりにも不利だった。
正義だなんだと信念を持つ者は作戦を立て、采配を振るうが、先頭に立って戦っているのはどちらも一般庶民なのである。
そして、互いに自分たちの国を焼け野原にしているわけで、こうなってくるとなんのため、誰のために戦っているのかさっぱりわからなくなってくる。
戦うことで利を得る庶民はいないのだから。
“「ご存じですか、血は、罪を洗い流すということを。主イエスの流した血が人類の罪を清めたことを、お考えいただければ充分です。あなたによって流された夥しい血は、革命への反逆というヴァンデの罪を洗い、流し去り、彼らの戦いを、聖戦とするに違いありません。百年、二百年後の評価において、あなたは、ただの大量殺人者です」”
ジュリアンへ言い放ったニコラの言葉。
戦争を書いた史実なので、重要人物はあっけなく死ぬ。
立場によって異なる正義の、どちらかだけを善とすることは意味がない。
だけど、革命軍の中枢にいながら革命軍の過ちを指摘し、なお、アンリとの友情を忘れなかったニコラは、この物語の良心と言えるだろう。 -
ニコラ・オッシュがあまり出てこなかったのが,ちょっと不満。アンリとの絡みももう少しあってほしかったな。若い,というよりほとんど幼いジュリアンが突っ走っていくのが痛ましい。
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ヴァンデ地方の反乱から端を発したアンリ属するカトリック王党軍。
快進撃を続けていたが、共和国の統一を阻む存在として共和軍の第一撃破目標にされてしまう。
少壮の議員ジュリアンが提案した作戦はヴァンデの名称さえ地図から消してしまおうとするまでの、根絶やし作戦だった。
アンリの集団を率いる者としての苦悩。
ジュリアンの優秀ながらも狭窄化した愚かな思想。
そう言ったものが下巻のメインのテーマだと思う。
こういった男たちでさえも悠久の時の流れの中では一瞬の輝きでしかなかったのだと思うと、少し切ない。 -
1997年3月14日購入
削除 -
下巻は、内乱の鎮圧がいよいよ本格的になってきます。かつての上官、アンリ子爵掃討に向かう革命軍のラザール・オッシュに「追うのはやめなよ!」と念じることしきり(任務だから仕方ないのに:笑)。アンリ子爵の側でも、盟友が負傷したりして立場がどんどん上になっていき、ついにはこちらの指揮官になってしまったりしちゃうんですよね…がんばってほしいんだけど、情勢はどんどん不利になっていきます。要衝を奪われ、領地を追われ…と敗走の度合いも増してくるのが読んでいて辛いです。衝撃だったのは、革命軍が捕虜を処刑する方法です。大河ロワールにボロ船を浮かべ、捕虜をぎっちり詰めて撃沈させるとは!死神以下だよ?といわんばかりの革命のダークサイドを見て戦慄しました。史実では、ヴァンデ戦争はアンリ子爵が指揮官をつとめたのちも少し続くのですが、この作品ではアンリ子爵の代で終わっています。ちょっと終盤はどうかしら…と思う点があるので減点(笑)。ですが、次にはさまれる、この内乱を生き抜いた主な登場人物について簡潔に描かれる場面にぎくっとし、なんだか「革命っていってもなぁ…」と日本人の私としては一抹のむなしさも感じます。フランス革命のアナザーストーリーとしてはよい出来の作品だと思いますので、この☆の数です。
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フランス革命の時にこんな悲惨な出来事があったなんて、結構ショックでした。読んでいて、結構辛かったです。
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著者プロフィール
藤本ひとみの作品
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