黒い家

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 1115
レビュー : 168
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048730563

作品紹介・あらすじ

人はここまで悪になりきれるのか?人間存在の深部を襲う戦慄の恐怖。巨大なモラルの崩壊に直面する日本。黒い家は来るべき破局の予兆なのか。人間心理の恐ろしさを極限まで描いたノンストップ巨編。第4回日本ホラー小説大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 文章でここまで怖がらせるってすごいと思う。
    さすが貴志さん。
    面白かったです。

  • 怖い

  • 『リカ』のようなサイコパス作品。

  • こわい。
    ヤベーやつには関わらんのが一番。

  • 「なんて恐ろしい本っ!!」というのが感想です。
     主人公は保険会社に勤める若手の男性社員です。保険の支払調査からある夫婦と係わるようになり、そこから…

    じわりじわりと鬼気迫るお約束のサイコホラー。主人公のあまりの鈍臭さにイライラもしますが、読み手の恐怖心だけではない心理をつかむところがまた作家の計算なのかもしれません。

     サイコパス。最近よく耳にするこの単語。世の中にこんな人、たまにいるよね…いや、いない…いや、いてる…と思考がぐるぐる。この本に登場してくるタイプも身近になんだかいてそうな…と感じられるところがまた恐怖心を煽ります。

     読書後、ぶらぶら歩いていて黒い家に遭遇すると、ハッ!!とこの本を思い出し、なんだかぞわぞわするようになりました。

    図書館スタッフ(学園前):ぬこ

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2100177579

  • とにかく怖い。怖いのに読むのをやめられない。夜に読み始めたので、静けさの中で物音がひとつするだけでビクっとなるほど黒い世界に引き込まれる。大人になって初めて「怖くてトイレ行けないよ〜」と思った。再読は無理、怖すぎる。

  • 貴志祐介氏が20年前の若かりし頃第4回日本ホラー小説大賞を受賞した作品「黒い家」を読了。

     この作品も数年前に買ってからホラーだからなあとあまり手が伸びず今まで持っていたものだ。昨今青酸カリ殺人事件が結審したり座間の事件が起こり、人間の心の闇というものが再度話題に上るのではとふとニュースを見ながら思い、そういえば見えない心の闇の怖さを扱った作品を持っていたなということで先日ついに読み始めた次第だ。

     主人公は保険業界の死亡保険金の査定業務というものに携わっており、地方支社で淡々とその業務に携わっているときにある人間の持つ果てしない闇に引き込まれそうになるお話。

    ネタバレになるので事件の内容は書かないが、主人公がサイコパスの罠にかけられながらもからくもサイコパスの悪の手から逃れるまでが非常にテンポの良い語り口で語られるので、怖さは相当あるがあっという間に読み進めることができた。いままで読んだこの作者の作品では「新世界より」がベストだとは思うが、この作品はそれに次ぐくらいち密な構成で面白く読ませてくれる素晴らしい作品だと思った。ホラーの度合いを強めるべくグロな描写もあるので、グロい表現に敏感な方にはお勧めできませんが。

     サイコパスが悪事を働くとこの読み物のような目も背けたるような事件を起こすことこととなるが、サイコパスは悪人ばかりだけではない。ビジネスの分野でにそのたぐいまれなる執着心を持つという才能を生かせば結果としては成功者となるわけだ。昨今のニュースを見たくなってしまうくらいのえぐい事件では、犯人のその性向が悪事にのみ向けられてしまったのは残念至極である。

     そんなサイコパスの徹底した行動力が悪い面として発揮される恐ろしい物語を読むのに選んだBGMはOrnett Colemanの”the Ornette Coleman at the golden circle"だ。著名なミュージシャンはサイコパスのひとも多いかも。
    https://www.youtube.com/watch?v=89CoJCdGmfY

  • ※一部に暴力及び流血、身体切断描写を含む作品です。

    【印象】
    保険金殺人と、人間の持つ虫の性質について。

    【類別】
    小説。
    ホラー、サスペンス。

    【筋】
    意外性はないものの、二重底の展開部に惹かれます。
    物語の核心について、主人公に当たる人物はやけに察しが悪く、その点が不可思議でした。

    【表現】
    文体は平易。三人称一元視点。
    専門知識は全く不要です。

  • 面白くて一気に読んじゃうけど読んだ後、後悔。
    怖すぎて。
    中3の受験シーズンに読んで、数日眠れなくなるという苦い思い出。


    ブランコの夢の話あたりがもうゾクゾク。

    読んでからもう10年以上経ってるのに未だに思い出してしまう。

    なますにしたる。

  • 「黒い家」
    人はここまで悪になりきれるのか。


    「新世界より」と並ぶ貴志祐介の代表作品。本作は、第4回(1997年) 日本ホラー小説大賞を受賞した、賞名通りのホラー。人間心理の恐ろしさを傍に感じさせる。あぁ、怖い。こういうの苦手ですね。


    若槻慎二は、入社以来5年間、本社の外国債券投資課に配属され、昨年の春、京都支社に異動した。以前は、長期金利や為替相場を扱っていたが、今は死亡保険金の査定業務を行っている。ある日1本の電話がかかってきた。「自殺した際、保険金は出るのだろうか」と。若槻は、彼女に異変を感じ、自分の経験を基に自殺を止めようとするが・・・。この時から、若槻の背後に恐怖が迫っていた。


    保険業界の死亡保険金の査定業務という特殊な仕事をメインに書いている小説は、珍しいのではないでしょうか。少なくとも私は初めて読みました。毎日毎日、死亡者の保険金請求書と向き合い、時には事件の背景まで知るという業務って、どんだけ大変なんだろうか。そして、本当に居るのだろうか。保険金を出せと店にやってくる人間は。


    感想としては、ホラーとして最も苦手なタイプの小説でした。死亡保険金を出すよう迫る人間が、サイコパス。いつになれば保険金が出るのかと、毎日店にやってくる。暴言は吐かず、淡々と繰り返す。若槻は、業務上何も言えないにも関わらず、奇妙な行動を繰り返すのだ。サイコパスの行動が徐々にエスカレートし、若槻の周りにまで恐怖が迫ってくる。その恐怖は、直接的になり、最後は、特大の恐怖。いかん、怖すぎますね。


    サイコパスが2人いるという設定も、恐怖を煽っています。異常者が1人でも怖いのに、実はもう1人いて、そいつがもっと異常者。自分を犠牲にして保険金を出させるのではなく、自分以外を利用して大金を巻き取るという異常な行動が出来る人間の、からっぽの怖さを嫌という程、示すこの2人には、小説と言えど恐怖を感じざるを得ません。


    徐々に迫る恐怖を、テンポの良い文調で描いているので非常に読みやすい。しかし、保険金査定業務の特徴も織り交ぜている為、非常に現実感を漂わせている。その為、非常に恐怖が現実感を纏ってしまうw。そこが、怖い。しかし、どうも警察は、毎回頼りにならないですね。嫌がらせの類は、警察が動かない為、大きな事件が発生している現実を織り込んでいる部分も、この小説の現実的な恐怖を強調していると思います。どうにかならないんだろうか。


    最後の締めは、ちょっとユーモラスな展開だけど、どうしてもそれまでの恐怖を考えると、またサイコパスが若槻の目の前に来たのではないかと不安が尽きない。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2017年 『ダークゾーン 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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