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- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048731423
感想・レビュー・書評
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兄弟であり夫婦。タブーな関係だからお互いに触れない。それはそれで純愛になりうるんだろうけど、じゃあ体の繋がりってなんなんだろう?と考えてしまいました。作品中でも「あれをあれにいれるだけ」と書かれているとおり、行為としてはすごく単純です。人肌のぬくもりに触れたければ手を繋いだって抱き合ったって同じこと。だけどそれでは伝わらないことがある。本能と理性の間に微妙なバランスをとって存在する、特別な気持ちがそこには存在する。ラストはああするしかなかったんでしょうが、なんだか無難に落ち着いてしまったな、という感もありました。
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このひとの文体と、描く世界が好き。日常にごく近いファンタジー。それに多少の謎解きの要素。穏やかな会話部分もいい。あと、女性を非常に幻想的に描いているというか。この作品では特にそんなかんじ。妹が。
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兄妹で夫婦という、愛の定義に挑んだ物語。妹(妻)の家出で見えてくる、お互いの愛が擦れ違ってきた経緯が明かされる場面は、兄妹でなくてもありえる夫婦の形でもあり、最初は近親相姦に眉をしかめていた私も、問題を越えていけるのかの山場には、足並みをそろえることが出来た。愛に性や血は関係すべきか。好きになった人が兄妹なら? 重いテーマと大掛かりな舞台設定や入り組んだ人間関係、小出しのエピソードが織り交ぜられて、濃密度の愛を見た気がする。
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