ルージュ

著者 :
  • KADOKAWA
3.05
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本棚登録 : 59
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048731690

作品紹介・あらすじ

谷川里彩、20歳。化粧品会社宣伝部新入社員。男性経験なし、そして化粧がきらい。新製品のキャラクターのドタキャンで、そこに偶然いあわせた里彩はモデルをつとめることになった。さらにコピーライターから食事に誘われて…ふつうの生活がいい、でもふつうであることが一番むずかしい。どんな時もすっくと背筋を伸ばしている、里彩-。強くてピュアな、シンデレラストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 期待していたよりもずっと良かった。

  • 印象的な顔立ちなのだけど、化粧嫌いな里彩。
    一般的な幸福の定義を受け入れず拒否する里彩は、作者が理想とする人物像(見た目の美しさも含め)なのではないかと思った。そう言う意味では限りなく夢物語のような気がする。作者が書いていて快感を覚える夢物語。
    当然ながら作者の他の作品とは印象が全然違う。だからこそ読みやすいのだけど。

    全体的には悪くないのだけど、一新入社員が、突然新製品のキャラクターになってしまう説得力を私は感じなかった。あと「印象的」だとされる里彩の顔がうまく想像できなかった。
    そう言う点が物語にグイグイ引っ張りこむ力を弱くしてる気がします。

  • 化粧品会社に勤める女性に突然まわってきたモデルの仕事。自分の世界を変えたくないと主張はしているが、やはりその世界に巻き込まれてしまう。心の揺れと覚悟を決めてからの生き方がすがすがしい。

  • 夢って最後につかむ幻よ。自分が死ぬってわかったとき抱きしめたくなる、幻よ。p243透明という言葉がぴったりな、大好きな恋愛小説。さようならモンシロチョウ。

  • どこかで文乃さんに遭ったことがあるような、、、再読かもしれません。

  • 柳美里の小説。
    他の作品と比べて、あまり暗い感じの要素は少ない。

    主人公のいきなりのモデルへの抜擢から始まり、周りとの関係が描かれていき、最終的に主人公が何を感じ、道を選ぶのか


    関係性を見れば泥沼な感じだけど、主人公の性格からかあまりそれは感じなかった。
    割と読みやすい作品だった。

  • 女性社員のシンデレラストーリー的なお話。
    話の内容が化粧品やモデル業界などで、化粧という概念を詳しく説明しています。
    美容に興味のある人が読むと楽しいかもしれません。
    この話の主人公・里彩は少し良い意味で変わっている。
    素朴、素直にありのままの感情を持つ女の子。
    きらびやかで少し暗くドロドロとした人間模様がある世界でも、里彩はそれに屈しない汚れない。
    それが彼女の「強さ」とは書かれていないけれど、
    どこにでもいるようなモデルと違う考え方を彼女が持っているからこそ、
    里彩は不思議な雰囲気を醸し出すモデルとして居られるのかもしれない。
    最後まで彼女は「自由」を貫き通す。でもその先に待つものが幸せだとは限らない。
    ハッピーエンドで終わらせない、現実そのままを生きる彼女に男性とは違う女性が持つ肝が据わった強さを感じた。

  • 透明なもどかしさ

  • 柳美里の恋愛小説。でもダークじゃないよ。
    女の子のシンデレラストーリー。主人公が愛せるキャラクターなので良。軽く読めるので高校生とか若い女の人におすすめです。

  • 2006年1月16日(月)、読了。

  • 小説。化粧品業界の、広告の舞台裏を巡る1人の女性の物語。社員の立場から一転、モデルに抜擢され、著しく環境が変わっていく中、芯の強い主人公には翻弄という文字はなく、順応していく。小説というより、映像化を頭において書かれたような作風。恋愛もあり、脚光もありなんだけど、イマイチ魅力は感じなかった。主人公に友達がいない点が、私にはマイナスに働いた。

  • 柳美里さんすっごい好き(*'ー'*)文章の書き方がすごいもん。ルージュは絵理ちゃんやったから買ったv最後のほうの"未亡人"ってとこらへん、好きだぁ。それとまだ最後の意味がよくわからないのね。なんで里彩はこういうふうにしたのか。いつかわかりたいのでまた読みます?(>-<)ゞw

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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