古代からの伝言 日出づる国篇

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732529

感想・レビュー・書評

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  • ブログ「袖ケ浦在住非破壊検査屋」2012/3/2の投稿 (「古代からの伝言」読了 http://niwatadumi.at.webry.info/201203/article_2.html )

    先月初め頃から読んでいた八木 荘司氏の「古代からの伝言」シリーズ(→ http://niwatadumi.at.webry.info/201202/article_2.html )、4部作をようやく読了いたしました。1か月かかりましたが、理由は明白。記紀を彩る登場人物の血縁関係はもとより、その名前の読みが難しいために何度も振り仮名のあるページをめくり直していたからです。
    漢字の読みについてはけっこう自信があるのですが、漢文を強引に訓読みしたものはなかなか読めませんよね。お子様向け並みにオール振り仮名だったら…。まあ、それだと公式のない工学書を読んでいるみたいなものかも知れません。
    それでも考え方を変えれば日本建国前後の1000年をわずか1か月で俯瞰したのだとも言えるわけで、僕としては良い読書をしたと思っているのです。

    この古事記・日本書紀を凄まじい想像力でまるでそこに居合わせたかのようにまとめあげたフィクションは、歴史を時系列で並べているわけではなく、部立てごとに時代が行ったり来たりします。最終巻は平城京遷都で締めくくられるのですが、その遷都は3月10日だったとか(今から1300年ほど昔の)。その1週間前にどうにか読み終えることができ、間に合った感があります。こういうタイミングの良さとか巡りあわせの妙とか、あるいはジンクスといった、およそ非科学的な考えに、意外ととらわれやすいのでした。

    昨今は女性宮家問題も議論されているようですが、記紀を神話的に読むのではなくれっきとしたドラマとしてひも解けば、日本の立ち位置も見えてくる…。政治は語ろうと思わないけれど、日本人の知っておきたいことの一つを勉強した気分です。

    この次は「はじめての日本神話」(こちらのブログでおすすめ→  http://www.zkaiblog.com/hi07/41615 )を読んでみようかな。

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著者プロフィール

1939年兵庫県生まれ。京都大学文学部卒。63年産経新聞に入社し、大阪本社編集局社会部長、同編集長、東京本社論説委員長を歴任。92年『ソウルに消ゆ』(筆名・有沢創司)で第5回日本推理サスペンス大賞受賞。古代史を体系的に描いた「古代からの伝言」シリーズで話題になる。

「2010年 『青雲の大和 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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