八月の博物館

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732598

感想・レビュー・書評

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  • 上野の国立科学博物館に何十年ぶりに行って来ました。インスピレーション満たしてくれるよ!

  • 16世紀のエジプト考古学者オーギュスト・マリエット。その物語を描く作家(トオル)と、作家自身の小学六年生の時代のトオル(亨)。いくつもの視点から織り成される瀬名氏のSF小説。

    ちょっとネタバレですが、既に挙げた視点の他にも、さらにその作家のトオルを描く作家(本当の未来のトオルという位置付け)も登場してますます複雑。しかも、その関連性そのものを物語の中で言及した上で、物語自体の解決のキーともなるという、ある意味かなり挑戦的な作品です。・・・って、読んだ人にしか意味が分かりませんよね、このレビュー。

    SF的な要素については、表紙や巻末の「故 藤子・F・不二雄先生に捧ぐ」の言葉からも分かるように、ドラえもんを思わせる設定や表現が随所にでてきます。ミュージアムはどこでもドア?満月博士って魔界大冒険ですよね。個人的には大好きです。瀬名氏は、後にドラえもんの鉄人兵団の小説版を書かれるんですが(既読)、ホントにドラえもんがお好きなんだなあ、と思います。

    また、この小説は後に戯曲「アイーダ」の原案でも有名になる考古学者、オーギュスト・マリエットを視点とした16世紀エジプトの時代小説の要素も持ちます。本当に盛りだくさんで、一回では全てを吸収しきれない、そんな小説かもしれません。

  • 読み進むのに苦戦しました。物語の半ば過ぎまで。
    物語の中の「今」と「遠い昔=古代エジプト」、その物語を書いている作者の「今」、という3つの場の相関にてこずって。

    話の半ば過ぎからは、それで? うん、それから? で、その先は? と、終盤まで引き込まれましたが、最終盤になって出てくる「作者の今」が、またもや邪魔をして、こんなものかで終わりました。

  • 博物館を舞台に、時を越えて、冒険が始まります。
    あの子供の頃、わくわくした事やどきどきした感覚を思い出しました。

  • あの夏、扉の向こうには無限の「物語」が広がっていた。

    20年前の夏の午後、ふと足を踏み入れた洋館で出会った不思議な少女・美宇。黒猫、博識の英国人紳士。その奇妙な洋館の扉からトオルは時空を超えて、「物語」の謎をひも解く壮大な冒険へと走り出した-。

  • 不思議な博物館のお話。やや長いか。

  • 押入れから発掘+再読その2
    今までの瀬名作品の殻を破った記念碑的作品。。 物語の物語へ.ようこそ。

  • 今までの「サイエンスホラー」とはまた一風変わった小説。小難しい専門用語は一切無く、博物館へ行く少年と、小説家の話。

  • 未読。

著者プロフィール

1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。
小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』『デカルトの密室』などがある。
他の著書に『大空の夢と大地の旅』、『パンデミックとたたかう』(押谷仁との共著)、『インフルエンザ21世紀』(鈴木康夫監修)など多数ある。

「2010年 『未来への周遊券』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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