月魚

著者 :
  • KADOKAWA
3.59
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本棚登録 : 910
感想 : 173
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732888

感想・レビュー・書評

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  • 常々思っているのですけど…

    その昔文豪が書いた物は純文学とされ、私小説とされても嫌悪感を抱かれず絶賛される。
    人がする評価って勝手ですね…

    BLなどというジャンルが無い時代にもそういった作品はあったわけですが、あからさまな同性愛を書いた物は現在BLという括りで一般文芸よりも下に見られています。

    一般文芸を読んでいると時々匂わせBLがありますが
    匂わせBL…新たなジャンルです。
    わたしが勝手に作りました( ̄▽ ̄)
    憧れ、依存、執着、それ故の憎しみ等々…
    匂わせBLなどと言うと批判されそうですけど笑
    この「匂わせる」が意外に難しい。
    あからさまなのは問題外です。
    しをん作品なら「まほろば」漫画だと雲田はるこの「昭和元禄落語心中」なんかそうですね。


    しをんさんのBL愛は半端なくてご本人の細胞がBLで出来ていると言っても過言ではないと思います。
    だからこそ、しをん作品の男性は色っぽい!
    「まほろば」もそうですが、この「月魚」も過去の罪を共有し離れられない。いや、離れたくないから罪を引きずっている。共依存であり両片思いの2人です。

    何の内容もないレビューを朝から語ってしまいましたが「月魚」はよかった笑


    以下しをんさんのインタビューから

    『月魚』ははるか昔すぎて、あまり覚えていないのですが、なるべく繊細な感じに研ぎ澄ました文章で書きたいなと思っていた気がします。前述のとおり、私は「JUNE」に載っていた小説が好きでして……。当時は「耽美系」といったように呼ばれていましたが、そういう耽美なムードを醸しだせたらいいなと願って書いた一作です。
    お互いに好き同士なのに、いろんな事情があって素直には気持ちを伝えられない、というの、萌えますよね……。


    大好きだ‼︎三浦しをん‼︎


    • 1Q84O1さん
      けどね、実はこの作品は読んでるんですよ(^^)v
      その時は何の前情報なしで読んでましたが匂わせBLだったんですねw
      けどね、実はこの作品は読んでるんですよ(^^)v
      その時は何の前情報なしで読んでましたが匂わせBLだったんですねw
      2023/09/11
    • みんみんさん
      読んで抵抗なかったんだ(゚-゚*;)(;*゚-゚)
      まほろばも読んでるし笑
      読んで抵抗なかったんだ(゚-゚*;)(;*゚-゚)
      まほろばも読んでるし笑
      2023/09/11
    • 1Q84O1さん
      いやいや抵抗ありましたよ…(-.-;)
      けど、読んでるということは匂わせBLはいけるのか?
      いや、いけないですよ〜w
      いやいや抵抗ありましたよ…(-.-;)
      けど、読んでるということは匂わせBLはいけるのか?
      いや、いけないですよ〜w
      2023/09/11
  • 古書店「無窮堂」の店主の真志喜と幼馴染の瀬名垣の、お互いが必要としているのに過去の出来事に囚われて素直になれない、でも離れずにそばにいるという関係が心地よかったです。
    書物の命は長い。何人もの間を渡り大切にされてきた本は、老いることを知らずに「無窮堂」でのんびりと次の持ち主が現れるのを待っている。
    しをんさんが書く古書の世界はとても興味深く読みました。面白かったです。

  • これはいわゆるBL(ボーイズラブ)なのでしょうか。
    直截な表現は出てきませんが、匂わせる以上には全体的に漂い続けています。
    美青年の古書店店主と、ワイルドな天才古書店青年が過去に縛られながら、お互いの存在に惹かれあいながら付かず離れずの関係をしている話です。
    古書店の業みたいなものがもわもわしていますが、ビブリア古書堂の事件手帖でもそうでしたがそんなに薄暗い怪しい世界なんでしょうか。ただの読書好きには縁遠い世界です。
    連作で後半の話はさらにBL臭が漂っています。完全に趣味の世界なんだろうなあ。
    美しい世界観なので読んでいて気持ちいいです。

  • 昔、試しに読んでみた恋愛小説があまり面白いと感じられず、それ以来ジャンルそのものを避けて読んでいた。それでも好きな要素があれば進んで読めるのでは? と思い、BL要素のある小説を探してこの本に辿り着いた。
    この小説のジャンルが恋愛小説かというと首を傾げるが、間違いなく言えるのはたしかに求めていたBL要素のある小説だということ。それもただ匂わせるだけではなく全体的に織り混ぜられており、登場人物の言動や独白に滲んでいる。滲んでいるという表現はやや弱く感じられるため不適切か。

    先が気になりページを捲る手が止まらなかったのは久々の体験。
    ネタバレになるのでここにはつぶさに書かないが主要登場人物の感情とともに紡がれていく物語には個人的に意外性を感じ引き込まれた。加えて古書店がどのように経営されているかにも詳しく取材されており、自分の知らなかった業界に触れられて新たな知見が開けてよかった。
    描写が瑞々しく、どちらかといえば平易な文体であるためどの場面もさっと目に浮かぶような心地がした。

    最初に触れた通りBLなので、それが嫌いな人は読むべきでない。
    というより自分は本の評判をある程度見てから実際に読むかどうか決めるので、BL嫌いな人はこの本をなぜ手に取ってしまうのだろうかと思う。前情報を全く入れずに読みたい層なのだろうか。

  • 幻の古本に人生を変えられた人達の話。
    古本屋の書き方や、父親との葛藤については面白い。
    ただ、恋愛については、いまいち好きではないかな。
    大事なことは言葉なしでも通じあえるという感じが、物足りないかも。

  • ざっくり言えば、老舗古書店の若き店主と、卸を生業にする幼馴染の青年二人が、幼い頃に起きた出来事を発端とする罪悪感と依存に長年縛られ、もだもだする話。BLの雰囲気がそこはかとなく漂っているので、苦手な人は避けるべし。古書が絡んでいるものの、そちらに重点を置いているわけではなく、でも古書が味わいにプラスとなってはいる。とりあえず、作者がすごく楽しんで書いたように見える本だった。

  • 古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。
    二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた―。
    瀬名垣の父親は「せどり屋」とよばれる古書界の嫌われ者だったが、その才能を見抜いた真志喜の祖父に目をかけられたことで、幼い二人は兄弟のように育ったのだ。
    しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変っていき…。
    透明な硝子の文体に包まれた濃密な感情。
    月光の中で一瞬魅せる、魚の跳躍のようなきらめきを映し出した物語。

  • 由緒ある古書店に生まれ、その店を継いだ真志喜(ましき)。
    古書の世界に魅せられ、本卸しとなった瀬名垣。
    彼らの関係は、兄弟のように育ったことにより育まれた部分もあるが
    真志喜の父が姿を消したことにより、それぞれが罪の意識を背負っていることによる影響が強い。
    ある日、村の旧家の古書買い付けに出向いた2人はそこで意外な人物に出会う…。

    美しい本でした。うっとりしてしまう。
    「まほろ」でも多田と行天は過去にとらわれていけれど、
    行天があっけらかんとしているので
    過去が話題にされるシーンがありました。
    本作の真志喜と瀬名垣の場合、
    強がったり、相手を思いやったりした結果言えない気持ちが多くて、お互いその話題を最後まで避けるのです。
    更に傷を背負ったからといって後悔していないから、より深くて複雑。
    その罪の意識の上で互いを思い合う故に成り立つ
    美しい関係に心を奪われます。。。恍惚。
    皆さんも虜になれば良いさ。

    そして美しいのは二人の関係だけではなく、それを綴る文章もなのです。
    どうやったらこんな文章が書けるのだろう。
    三浦作品の中で抜群でした。

  • 【0511・めも】図書館で借りました。独特のひんやりとした空気感が新鮮。
    自分まで『無窮堂』にいるような気分になります
    ましきと瀬名垣の会話が格好よかったり、意味深でドキドキします。

    初めの印象は変わらず、
    続きが気になって気になって次々ページをめくる訳ではなく、ゆったりと、かみしめながら読む事ができました。
    Fのつくおなごなので、どうしても萌えざるを得なかったのですが(笑)
    でも、すごく澄み切った、綺麗だけれどどこか切ないお話でした。

    ましきと瀬名垣、みすずと秀郎の関係性というか、すごく良かったです。
    そしてましきちゃんのひとつひとつの所作が美しい(^////^)

  • かたや、古書を探して売りさばく
    ひょうひょうとした若い男、
    かたや、老舗古書店の若い店主。
    幼なじみで互いに
    言いたいこと・したい態度を取りつつ 、
    過去の重荷のような本音は言わず、責めず、
    しかし相手の存在を頼りにしていて
    なおかつそれを自覚している仲。

    三浦しをん作品の虜になりました。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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