ΑΩ(アルファ・オメガ) (文芸シリーズ)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 113
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732970

作品紹介・あらすじ

異星生命体「影」と「ガ」が太陽系突入。敵対する「影」の存在を追うために、人間の体に侵入した「ガ」は、地上に蔓延し増殖する「影」と戦いを始める…。小林泰三が挑む超ハードSFホラー小説。

感想・レビュー・書評

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  • す…凄い。小林氏の魅力爆発。
    好きな人は大好き、苦手な人は何を言ってるんだか全く理解できない様な経過を経て
    生き返った主人公が超人に変身して、謎の地球外生命体との戦いを繰り広げるSF作品です。
    グロい描写も多いんだけど、ニヤリと笑ってしまう。
    「ジュワッ!」「ヘア!」ですもん(^w^)

  • ウルトラマン??
    聖書の通りの世界とは、解釈次第ではこんな気持ち悪い世界ですよってこと?
    何だかストーリーがとっちらかってるような。
    いろいろ謎が残る。

  • SFっぽいSF読むのは久々なのでなかなか楽しく読めました。いつもながら設定を理解するまでにちょっと手間があるSFですがたまにはこういうのもいい。それほど造詣が深くないのでこの作品がSFという分野においてどの程度の位置づけでどの程度のレベルのものかは正直わかりませんが。

    内容としては・・・前半から中盤ほどの、若干牧歌的でほのぼの笑える部分もあるくらいのが好みなんですが、千秋さんのグロい死に方から一転もうなんというか全体的にグロでスプラッタなことに。。苦手な人はきついだろうなあ。

    最後の「ガ=玩具修理者」というのがおそらくその表題作を読んでいれば「おお!」となるところなのかもしれませんが、残念ながら未読のため「??」となって終わりました。近々そちらも読んでみようと思います。

  • 超人が「ジョワ!」とか言ってる。最後のページで読む順番を間違ったか、やや後悔。

  • “隼人の「血圧」、「脈拍」、「呼吸数」が増加し始めた。体液の化学成分も変化している。ガは元に戻すべきか悩んだが、放置することにした。これは自然な反応かもしれない。万一、異常な状態になって死亡したとしても、また蘇生させればいい。死亡直後なら簡単なはずだ。
    「じゃあ、わたしは死体と間違われていたと?」
    「素直に言うと、そういうことです」
    隼人はしばらく唐松を「睨みつけ」ていたが、「意識的に」ゆっくりと大きく「呼吸」し、話を始めた。
    「わかりました。話は後でゆっくり聞かせていただきます。とにかく、これで妻がなぜ取り乱したのかもわかりました。彼女はわたしが死んでいると思っていたんですね」
    「わたしも取り乱してしまいました」
    「他の生存者は?」
    「皆無です」
    「本当に!?確証はあるのですか?」
    「さっきまではありましたが、今はあやふやになってきました」唐松は今にも「泣き出し」そうだった。”[P.96]

    最初に読む気が少し失せるようなどろどろねちゃねちゃの気持ち悪さを持ってきつつ。
    ウルトラマン云々っていうのは先に誰かの感想を見て知っていた。
    読了感は意外にもすっきりとしている。
    ガが最後に自分を玩具修理者だと名乗ったのにびくっとしたけど、関連性はあまり無さそう。

    “隼人の右目が閉じ、左目で標準を合わせる。
    全身が炎に包まれる。左手の肘が爆発し、腕が火炎を噴き出しながら飛んでいく。隼人もバンも信者の死骸も生きて苦しむ信者もすべて紅蓮の炎に包まれる。隼人の腕は超音速で、メアリー新川の下半身である獣の胸に突っ込む。赤い霧と共に発生した衝撃波で隼人はバンの屋根から叩き落とされる。静寂の中、森の木々が倒れ発火していく。音がしないのではない。あまりの音圧の高さに隼人の耳は音として認識することすらできなかったのだ。
    メアリー新川の上半身とそれに繋がっている獣の背中が宙に浮かんでいる。その下には空間があり、さらにその下には四本の足とそれに続く腹の部分が立っていた。胸や脇腹の部分はすっぽりと抜けていた。隼人の腕が吹き飛ばしたのだ。
    「ロケットパンチ……」
    メアリー新川の上半身が空中から落下し、爆音とともに地面に転がった。
    隼人は信じられなかった。まさか、自分がロケットパンチを繰り出すことになろうとは!”[P.218]

  • 全く面白くない。スーパー伝奇小説のよう

  •  グロいオープニングまではついていったが、玩具修理者が出てくる頃からおちこぼれてしまった。どうもついていけないノリだな。どうやら先に「玩具修理者」を読まないといけないのかな。

     少し好みとはあわない世界観なんだが、正確な感想は保留ということにしておこう。

  • 冒頭から、飛行機事故のグロテスクな描写にびっくり……ここまで書くか、と思いながらもぐいぐい読めてしまう。次に超SFモードになり、自然科学が苦手な方は眠くなってしまうかもしれないが、なんとな~く雰囲気を掴みながら、一気に読みきってしまえばOK^^。その後はアクションや戦闘シーンが続き、マンガのような軽い感じで読めてしまう。ただ、「ボスキャラ」がイマイチ迫力に欠けるかも。。。スリル満点、シュールでおもしろいので、退屈な日常にうんざりしたときなどにお勧めである。

  •  飛行機事故で瀕死の重傷を負った男は、ある生命体と融合し蘇った。アルファ・オメガ、それは全ての始まりと終わり。小林泰三が圧倒的なイマジネーションで描く「現代のウルトラマン」。ハードな科学的背景とグロテスクな描写で、非常に質の高いエンターテイメント小説。

     スプラッタなシーンが多いのでそういうのが苦手な人は受け付けないかも。本当に人間が虫けらのように死んでいく。作者も無慈悲だなあ。まるで悪ふざけを楽しんでいるかのようなフシがある。しかしまあ、ラストではある程度感動的な場面もある。
     宇宙生命体の生態に関しては圧巻の一言。ここまでのびのびとハッタリをかます辺りは素晴らしい。惜しむらくは後半物語が失速してしまう点。前半嬉々として世界を構築していた作者だが、破滅させる段階になると興味を失ってしまったのだろうか。
     それにしても宇宙生命体「ガ」の本来の名前が解った時はずっこけてしまった。

     SFでありホラーでありヒーローの物語である。表紙がカッコいい。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門を受賞。『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他の著書に『人獣細工』『肉食屋敷』『家に棲むもの』『脳髄工場』『忌憶』『臓物大博覧会』『人造救世主』など多数。

「2016年 『失われた過去と未来の犯罪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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