ΑΩ

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 143
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732970

作品紹介・あらすじ

異星生命体「影」と「ガ」が太陽系突入。敵対する「影」の存在を追うために、人間の体に侵入した「ガ」は、地上に蔓延し増殖する「影」と戦いを始める…。小林泰三が挑む超ハードSFホラー小説。

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言うと、グロSF。
    戦闘シーンが多めで、描写がグロい。
    頭の中では地球上は足の踏み場もないほど肉塊で埋め尽くされ、ぐちゃぐちゃです笑

    太陽系外のカイパーベルトに生息するプラズマ「一族」の一員である「ガ」。
    ガが命じられた任務は、謎の存在「影」を退治する事。
    影を追って地球に向かう途中で飛行機に接触し、墜落してしまう。
    飛行機に乗っていた隼人の身体に寄生し、影を追って戦う。

    宇宙、宗教、そして、独特の理屈っぽいというかテンポある会話のやり取り。

    かなり古い作品なので、お得意の「記憶」系SFではないけれど、やっぱり好きです。
    ラスト、ガの正体も、、、ああ〜、だからあんな事できるのか笑。なんだか納得できました。
    とても楽しく読めました。

  • 2段組300ページの大作でしたが、ホラーと言うよりSF色が強過ぎる小説で、デビンマンとウルトラマンを足して劇画チックにした様な話しでした。
    序盤の「ガ」一族のくだりは意味不明な単語(造語)が頻発で読むのを止めようかと思いましたが、他者のレビューでそこを乗り切ればドンドン話が展開していくとの事だったので、何とか乗り切りました。
    終始デビルマン?の戦闘シーンばかりで、終わり方もまぁまぁレベルでした(^_^;)

  • ほとんどの日本人同様、聖書をろくに読んだことないのだけど、聖書怖っ!

    「アリス殺しシリーズ」と「玩具修理者」は私の中で別格なのだけど、それを置いておいたら「失われた過去と未来の犯罪」「人獣細工」くらいには面白かったかも。

    誰かが「特撮モノの好きな作者らしく」と何かで書いていたけど、なるほどウルトラマンか!

    宇宙にいる一族の中の「ガ」が敵?の「影」を追って地球に来る。たまたま死なせてしまった隼人と融合することに。

    ウルトラマンみたいに地球を守ってくれる訳ではないけど、巨大化して超人に変身するのとかは重なる。そしてタイムリミットがあるとことか。あと、モロボシってセブンの地球上の名前と一緒だよね。

    ガと影の戦いに巻き込まれて地球は大変なことに。増殖を繰り返す影に人々が取り込まれて、地上は地獄絵図に。

    隼人とガが会話するようななってからは物語が加速度的に進んだ印象。

    なんか色々と回収されなかった気がするし、ラストはそうなるしかないのかという感じで微妙だったので、星は4つにしておいた。

    最後まで面白い小説って難しいよね。







  • うーん。面白かった。突っ込みたいところがないわけではないし、手放しに面白かったとは言えないけど、読後感が良すぎる。
    序章でぐっと引き込まれるし、第一部の“ガ”とそれを取り巻く宇宙空間での話が面白くてテンション上がった。第二部に入ってから若干中弛みしてる部分もあり、読むのに時間がかかってしまったけど、千秋ちゃん死んだくらいから物語が進み始めて夢中になって読み進められた。
    戦闘形態の時に「ヘアッ!!」とか「ダッ!!」とか言うのは、ウルトラマン?って感じで興醒めだったけど、まあ目くじら立てるほどでもないかな。
    後半のどろどろぐちゃぐちゃ具合が楽しくて好きだった。これこれ!待ってました!みたいな。唐松の再登場にも心踊った。
    “ガ”と隼人がコミュニケーション取り始めたところがテンション爆上がり。
    最後の「隼人はいなくなった」が寂しくて切なくて辛い。“ガ”の認識ではそれは死ではないんだろうけど、人間の認識で言えば隼人の死と等しいんだよなと哀しい気持ちになった。でも“ガ”がまた「一族」に受け入れられるようになったのはよかった。
    SFには明るくないからどの程度のSFものなのかはわからないけど、SF苦手な私がこんなに楽しく読めたってことは純SF作品ではないんだろうな…。
    “ガ”の真の名前が〇〇〇〇〇だったことが驚き。繋がりはないんだろうけど…、代表作先に読んでおいてよかったなーと思った。

  • 小林泰三版ウルトラマン。いや、デビルマンかも。

  • 201901

  • 【読書ノート】
    ・ニーモシネ1-25

    期待してたより面白くなかった。ハードSFって言っても...って感じだし、ホラーと言っても、どちらかと言えばスプラッターでグロテスクな感じ。ウルトラマン的なものを期待し過ぎたのを割り引いても、カタルシス的なものが不足してるかな。

  • す…凄い。小林氏の魅力爆発。
    好きな人は大好き、苦手な人は何を言ってるんだか全く理解できない様な経過を経て
    生き返った主人公が超人に変身して、謎の地球外生命体との戦いを繰り広げるSF作品です。
    グロい描写も多いんだけど、ニヤリと笑ってしまう。
    「ジュワッ!」「ヘア!」ですもん(^w^)

  • ウルトラマン??
    聖書の通りの世界とは、解釈次第ではこんな気持ち悪い世界ですよってこと?
    何だかストーリーがとっちらかってるような。
    いろいろ謎が残る。

  • SFっぽいSF読むのは久々なのでなかなか楽しく読めました。いつもながら設定を理解するまでにちょっと手間があるSFですがたまにはこういうのもいい。それほど造詣が深くないのでこの作品がSFという分野においてどの程度の位置づけでどの程度のレベルのものかは正直わかりませんが。

    内容としては・・・前半から中盤ほどの、若干牧歌的でほのぼの笑える部分もあるくらいのが好みなんですが、千秋さんのグロい死に方から一転もうなんというか全体的にグロでスプラッタなことに。。苦手な人はきついだろうなあ。

    最後の「ガ=玩具修理者」というのがおそらくその表題作を読んでいれば「おお!」となるところなのかもしれませんが、残念ながら未読のため「??」となって終わりました。近々そちらも読んでみようと思います。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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