中空

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 69
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732994

作品紹介・あらすじ

荘子の思想に従って人々が暮らす竹林の村、という特殊な環境で起こる奇怪な事件の"謎"と"解決"が伝統的な探偵小説の文法に則って語られる。第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞・受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 観察者・鳶山久志と植物写真家・猫田夏海のシリーズ。1作目。
    閉鎖的な村での連続殺人事件という内容は、定番ながら安心して読める。
    ワトスン役の猫田さんが、みんなの前で推理を披露したりと大活躍。舞台設定から難しい雰囲気になりそうだが、猫田さんのおかげでスラスラ読めた。

  • 4048732994 336p 2001・5・30 初版

  • 竹か荘子か絞るべき、所々に無為な思考が挟まる

  • 現実離れした村の存在(陸の孤島)を、荘子の思想に従う為という設定にし、事件そのものにも大きく関わっているところが上手い。
    でも、20年前の大事件後も村が存続しているのは、ちょっと強引。

  • 竹林と老荘思想

  • 鳥飼否宇のデビュー作にして、「横溝正史ミステリ大賞」優秀賞受賞作。人里離れた山奥の閉ざされた村、いまだに残る村独特の慣習、数十年に一度開花する竹の花と、お膳立てはばっちり。
    的外れの推理を披露するワトスン(=猫田さん)と、その後真相を語るホームズ(=鳶さん)という王道のパターン。老荘思想云々のくだりが難しくて、ちょっと手こずったけど、二転三転する推理、名前の叙述トリックは楽しめた。飄々とした鳶さんと、ちょっとヌケたところのあるネコさんのコンビがいいなぁ。一作目なので、まだ鳶さんのキャラが読みきれないけど。このシリーズ、他にもあるそうなので読んでみよう。

  • 気になっていた作家さん。今回やっと手にとることができました。初・鳥飼さんです。
    第21回横溝正史ミステリ大賞・優秀賞受賞作にして氏のデビュー作とのことです。

    数十年に一度開花するという竹の花。その写真を撮るために竹茂の集落を訪れた植物写真家・猫田夏海と自称プロの「観察者」鳶山久志。
    その竹茂村では皆「荘子」の教えに則り生活をしていた。20年前に凄惨な事件が起こり、現在は7軒の家族が住んでいる。
    竹の開花は凶事の前兆ともいわれているが、二人が訪れた3日目の夜、ついに殺人が起こる。そして続けて起こる第二、第三の事件。。。

    閉鎖的な村、過去の因縁、日本刀に怪しげな祭祀、世襲される家督などなど道具立ては横溝正史なのですが、横溝さんというよりは東川さんの印象でした。
    それはやっぱり飄々とした鳶さんと、明るく少しヌケたネコさん、しょっちゅう名前を間違える杉老人たちのキャラのせいでしょうか。
    場所も瀬戸内ではなく鹿児島で、薩摩弁がでてきますし。
    陰ではなく陽でした。楽しかったです。このトビさんとネコさんのお話は他にもあるみたいですので読んでいこうと思います。

    真相自体は強引ですが、推理の部分が二転三転して読みごたえありました。わたしはネコさんと一緒になすがままにされてしまいました。

    竹取物語の薀蓄については、高田崇史さんの『Q.E.D~竹取伝説』を先に読んでいたのでこちらはあまりうまく絡めていない印象でした。でも流罪の解釈などは面白かったです。

  • 竹林の七賢者になぞらえたサスペンス。中空っていう、宗教用語を用いたタイトルと、全体に漂うなぞめいた雰囲気がマッチしています。最後には、「ああ、そういうことか!」と納得します。

  • 荘子云々ってのはあんまり興味がなかったけれど、薀蓄としてもうるさくない程度。閉鎖的な村の中で独自の慣習が……という感じがしていたわりには、いたって普通。読みやすい作品。

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プロフィール

鳥飼否宇(とりかい・ひう)
九州大学理学部卒業。編集者を経て第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し『中空』でデビュー。現在は奄美大島に在住。NPO法人奄美野鳥の会の現会長。
観察者<ウォッチャー>の鳶山久志と写真家の猫田夏海を主人公とした観察者シリーズを書き継ぐ一方で、『――的』というタイトルの綾鹿(あやか)市シリーズに代表されるような奇想の炸裂した作品もたびたび上梓している。また、碇卯人名義で、相棒シリーズのノベライズも執筆している。2016年『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞(小説部門)を受賞。

「2017年 『紅城奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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