続 巷説百物語 (怪BOOKS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (761ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733007

感想・レビュー・書評

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  • 自己所蔵本ですが久々読み返し…あーーーっ!そうか!あのまかしょうを追いかけてたおかしな若旦那!あれ百介か!あんとき会ってたんだ又市と!!ほんであの、御燈のとこにいた生き人形の少女が!おぎん!!てことはさきの双子の稲荷坂の姪。。つまりはさいしょの祗右衛門の娘。。そうそう、そう言ってたんだっけなぁ。でもなんか、前〜であれだけ暗黒の黒幕だった黒子の役人ぁあっけない幕切れ。それに、どうして善意の人だったほんとうの祗右衛門は、そもそもどうして腹にそんな禍々しい彫り物をしてたのかってぇとこが全く腑に落ちず。んー。野鉄砲では治平の過去、狐者異ではおぎんの過去、飛縁魔、船幽霊、死神、老人火、、と北上藩のあの事件へとつながっていく。でもさ結局、千代田のでけえ鼠については詳細出てこないよね。別本で出てるのかな?治平や仁蔵も命を落とした大仕掛け。後巷説も読み返さなくっちゃ。猟奇的な殺人が多く出てくるからちょっとだめな人はだめかもなー。後〜では百介がほんとに隠居爺になっていて、時代は明治になってるんだよね。又市のハハオヤの話ってまだ出てこない、後巷説で出てくるんだっけ。京極堂シリーズよりも、こっちはなんていうか、息抜きがあまりないよね。みんななんか後ろ暗さみたいなのを抱えてるキャラばっかりで。榎さんみたいに突き抜けてる人がいない。なんか、前〜に出会ったきっかけでまたこのシリーズ読み返してみて、なんで私あらためて買うほどこのシリーズに惹かれたのかかえってわかんなくなってきた。あまりにも非現実的だから、当時はすっきりしたのかな。今はいろいろ残酷さが身に痛くってだめだ。眠れなくなっちゃう。

  • (収録作品)野鉄砲/狐者異/飛縁魔/船幽霊/死神―或は七人みさき/老人火

  • 2010/5/19読了。再読。

  • 巧緻に練りあげられた仕掛けやからくりを駆使し、江戸の世にはびこる悪人たちを始末する札撒き御行(おんぎょう)の又市らの活躍を描いた『巷説百物語』第2弾。
    「野鉄砲」、「狐者異(こわい)」、「飛縁魔(ひのえんま)」、「船幽霊」、「死神」、「老人火」の6篇。額に石つぶてをめり込ませた奇妙な死体。何度処刑されてもよみがえる極悪人。そして一国を揺るがす連続殺人事件。妖怪変化のしわざとしか思えない奇怪な事件の影に、又市たちが再び暗躍する。

  • 御行奉為

    人の世に積み重なる怨み妬みつらみ執念憤り。
    小股潜りの又市、手練手管の指の先、口から出るわ巧妙なるからくり、目くらまし。

    最後に残るは噂と妖怪どもの怪しき姿。

  • 江戸と北林藩で一年おきに起こる殺人事件。年に七人、惨殺死体が発見される。七人みさきの祟りか否か。
    一藩丸ごと誑かす、小又潜りの又一が仕掛ける狂言芝居。

    裏でも、表の世界でも、生きるためには覚悟がいる。
    戯作を世に出し始めた百介は、自身の生き方に迷っていた。どちらの世界でも生きていくには覚悟が足りぬ。そして、再び訪れた彼の地で、六年ぶりに又一の影を見る。


    今回もより一層悲惨な事件が。本当に運命を呪いたくなるような・・。
    飛檄が悲劇を呼ぶというか、怨念の連鎖というか、哀しい話です。

    又一仲間の過去が垣間見えたり、百介との関わりとか、なかなか興味深い話でした。一応、このメンバーたちの活躍は最後となってますが、続きはあるようなので、どうなってるのか楽しみです。

  • 前作「巷説百物語」は短編集だったけれど、今度のは連作短編集。というか一貫した長編にも近い。メインは中篇ともいえるボリュームの「死神或は七人みさき」(単に「死神」で良いんだけどね。「七人みさき」の語感がものすごく気に入ったので敢えて)。すべてはこの物語のための前置きといっても過言ではないかも。
    「野鉄砲」や「狐者異」で治平やおぎんといったメインキャラの過去がひそかに明かされたりするのが読みどころ。そしてそれらを含むすべての物語が「死神或は七人みさき」で終結するのが圧巻。「狐者異」「飛縁魔」なんかがかなり好きで、凄いと思ったのだけれど、あれすら「死神或は七人みさき」の序章程度に過ぎなかったとはなあ。さらに後日談にあたる「老人火」での静かな終わり方。見事というほかない。超のつくお薦め作品。
    今回もカバー裏の趣向が楽しめる。ぱっと見前回ほどえぐくはないように思えたけれど、これもまた物語を読んでから見ると、鳥肌もの。結局どの時代においても、一番恐くてえぐいのは人間そのものなんだよなあ。

  • 長い間、この本を読んでいないことを忘れていた。
    「後巷説百物語」は既に読んでいたが…。
    今回は又市一味の過去話が主になってるようで。
    それだけに奥が深い。
    毎度ながら仕掛けも見事。
    そして、「死神―或は七人みさき」はすごい。
    他の話がすべてこの七人みさきに繋がっている。
    また、「老人火」は切ない。
    百介の揺れ動く気持ちがすごいわかる。
    最後は切ない。
    満足度は★★★★★。
    また、「巷説百物語」「後巷説百物語」を読みたくなった。

  • 又さんがかっこよすぎると思うんだ!

    時間軸として、巷説百物語の一話・二話の間のお話が、続巷説の一話になってる、って形が面白い。

  • おもしろかった!
    前作に比べると残虐シーンもよりリアルな描写があって、ちょっと苦手な部分はあったが、それをカバーする程の読み応えがある!
    ページが進むにつれて、色んな符合点が見つかり
    推理小説のようなおもしろみまである!

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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