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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784048733090
作品紹介・あらすじ
小学四年生のクラスで突如流行りだした「植物占い」。クラスから一人、二人と姿を消す生徒たち。子どもたちの背後で蠢く大人たちの歪んだ欲望とは? 選考委員激賞の日本ホラー小説大賞長編賞受賞作!
みんなの感想まとめ
人間の醜さや残酷さが子供たちを通して描かれ、読み手に強い印象を残す作品です。表面的には爽やかに見える物語が、実は深い闇を抱えていることに気づかされます。特に、子供たちの無邪気さの裏に潜む冷酷さや、大人...
感想・レビュー・書評
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この爽やかさ溢れるタイトルはなんなんだろう。
おもいっきり黒いお話でした。
相対的に自分の日常が実際よりも明るく感じられるので、 メランコリックな物語は嫌いじゃない(そんなこといっちゃうと己の情緒不安定さが露呈してしまいますが……)。
なのに素直に面白かったと言えないのは、文章の流れと世界観、メインキャラクターの性質など諸々に違和感を感じてしまうから。
ぶれているというか無理があるというか……。
ストーリーとしての気持ち悪さと違和感の波状効果で酔ってしまう。
設定は面白い。でも色んなところが引っ掛かってのめり込ませてくれない。
初めて山田悠介作品を読んだときの感じとほんの少し似ている……。 -
決して内容が悪いわけではないのです。
だけれども、設定にあまりにも無理がありすぎ、
かつある「経験者」を平気で逆なでする
表現を出したのには怒りを覚えました。
なぜならば、私はこの本の登場人物の
一人とまさに同じ経験をしたから。
まさにサンドバックでしたから。
きっと、これらのことは
技術が暴走したとき
きっと起こるかもしれません。
人は強欲なもの
その「リミッター」が外れたとき…
悪くはありません。
だけれども、
「ふざけるな」
以上。 -
再読だがやはりというか、人間というものの醜さは子供にこそ宿るという点をこれでもかと描いてくる。
難しくなりそうな設定だが、サラリとわかりやすく見せてくる筆は確かだし、ヒトコワとも違う。帯にあるニューウェーヴ・ホラーの文言に偽りなしだ。読み終えた時、子供たちに万雷の拍手を贈りたくなった。君たち、大人でもなかなかそこまで立派なクズにはなれないよ。 -
2023/10/18
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さわりを読むと、爽やかほっこり系かと思ってしまいますが…非常に不快かつエグいです。
まず子供ならではの残酷さに落ち込み、普通であることを押し付ける大人に反感を覚え、後半はぶっ飛んだ世界へ引きずりこまれます。
『鬼畜でグロテスク、邪悪でインモラル』
日本ホラー小説大賞受賞作ですが、ホラー度は薄く、不気味さが勝っていました。 -
ネタとしては新しくはないんだけど、身体障碍者やらいじめ、発達障害ぽいのか近親相関等々、学校の暗部をこれでもかと持ってきて、しかもそれを何故かだ爽やかに描いているのが強烈すぎ。
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なんかすごいストーリー。
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少年達の爽やかな冒険物語である冒頭と、ドロドロのラストとのギャップが凄い。
話としてはなかなか面白いけど、親子の近親相姦や、中絶関係の話は苦手だ…。
なので、予定より☆一つ減。
それ以外のグロは全然平気なのに、残念。 -
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日本ホラー小説大賞長編賞(2001/8回)
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冒頭から、グイグイと引き込む文章。
借金苦から夜逃げしたらしい、友人一家を東京まで探しに行こうとする、小学四年生三人組…。
夏休みジュブナイルかと思ったら、ミステリー?
いや、ホラー?
と、中盤まではハラハラドキドキ。
後半謎解きで、どーゆー事?
と読み進めたけど、なんか、つじつま合わせのラスト…。
正直、図書館で借りた本じゃなかったら、怒りだすね。
これでも、日本ホラー大賞長編賞受賞作だもんね。
なんだかね。 -
仲の良かった友達が家族と共に失踪。その取っ掛かりから話は大きな方向へ―。物理的な怖さもあり、イジメを通して子供たちの素直さ、残酷さなどの精神的な怖さもあり。話の締め方は好き嫌いありそうだけど、自分は清々しい気持ちになる。もう何度も読んでいるので、さすがに本買おう。
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小学四年生の夏。消えた同級生。嫌われ者八重垣が持ってきた植物占いの本。急にお金の羽振りがよくなった大人たち…。
話の展開が少々安っぽい。人間の感情はもっと複雑であるように思う。
いじめやグロ描写もそこまでではなく、何だか物足りない。ラストは何だか煮え切らない感じで読後感が悪い。 -
人間の影の部分を、これでもか、というくらいにえぐり出して見せた作品。
グロテスクという点では少しだけ江戸川乱歩ぽくもあるけれど、耽美的な感じは全くなく、本当に露悪的でグロテスクで性悪説な物語。
人間には、確かにこういう面があるから、この物語を読む人間は本当に気持ち悪くなるんだと思う。そういう意味では凄いので、読後感は最悪で文章も好きではないけれど星4つ。
この作者は他にどんな物を書いているのか気になる。
本当に読中、読後問わず気分は最悪なので、救いのないいじめ、差別、近親相姦などのキーワードでイヤだと思う人は、あえて読まなくて良いと思います。 -
小学校4年生の子供達の間では、奇妙な「植物占い」が流行っていた。
姿を消すクラスメイト・いじめ・・・
子供達の夏と、大人たちの陰謀が描かれた小説。
本を読む前と読んだ後で、表紙の絵が違うように見えてくる。
『夏の滴』というタイトルも、違う響きを持ってくる。
かなりインモラルでグロテスク。
綺麗な心でこの本に臨むと、痛い目を見るかも。 -
●あらすじ●
瑞々しい少年小説の中に恐怖を孕んだ、絶賛のホラー大賞長編賞受賞作。
小学四年生のクラスで突如流行りだした「植物占い」。クラスから一人、二人と姿を消す生徒たち。子どもたちの背後で蠢く大人たちの歪んだ欲望とは?選考委員激賞の日本ホラー小説大賞長編賞受賞作! -
小学4年の夏、僕たちは転校した友達に会うために、東京へ向かった。
一年前、町をあげてのイベント『伝統工芸博覧会』が失敗に終わってからというもの、店が閉店したり急に空家になる家があったりと、『真介』の町は不穏な空気に包まれていた。仲良しの生まれつき足が膝までしかなく車いすで生活している『徳田芳照』の親がやっている探偵事務所は繁盛しているようだが、工場を経営している『河合みゆら』の家や、スナックをやっている真介の家は不景気この上ない。そんな中、グループの一人ジョンこと『桃山ヨハネ』が学校に来なくなり、家に行ってみると売りに出されていた。ジョンに会いに行こうと3人で計画を立てているころ、学校では嫌われ者の『八重垣潤』が持ってきた本の『植物占い』に皆が夢中になっていた。自分の誕生日のテレホンサービスを聞いた真介は、身体がとろけるような奇妙な感覚に襲われ意識を失う。その後森で木の根に絡められ、自分も木になりそうになった所を、一人の男に助けられる。
夏休みに入り、3人はジョンの家を探し当て向かうが、そこは予想に反した豪華な家だった。ジョンに会おうと無断で家の中に入ったのだが、そこに子どもが住んでいる気配は感じられなかった。さらに台所でかめに漬けられた赤っぽいどろどろした物体を見て不安に駆られる。
一夏の冒険ミステリー、少年たちの成長物語・・そんな感じかなと思って読んでみたのですが、物語はあれよあれよと言う間にどんどん別な方向へ。
子どもたちの体で不治の病を治す特効薬を作るというダークな展開へ。しかも町の大人たちは自分の子を材料にしているし、近親相姦はあるし・・いじめに障害者差別にと人のダークな面をこれでもか!と見せられたようで気分が悪いです。そりゃ確かに障害を持った方と分かり合えるなんて綺麗事を言うつもりはないです。援助する方に優越感や自己満足がないとは言えないし、される方にだって、負い目に思う気持ちがあるんだろうなとは思います。でもそれだけではないはず。純粋に好きな人には役に立ちたいと思うし、相手の気持ちを自分なりに想像し近づきたいと思う心を頭っから否定されたのでは悲し過ぎます。まあ多分、この本の主題はそこではないでしょうが・・いろんな意味で後味が悪かったです。 -
正直、文章はあまり好みじゃなかった。読みづらいというほどでもないけど、独特の文体という気がする。「真面目ともギャグともつかない描写」ってこういうのかな。小学四年生が授業中に京極夏彦を回し読み、ってな状況は、想像するだけで爆笑。そら確かに不気味だわ。
まあまあかな、ってな感想だけど、最後の一文は相当皮肉ですごくいい。これで評価はぐぐっと上昇。「癒し系」もいいけれど、やっぱりホラーはこうでなくっちゃ。
ただし、先にKADOKAWAミステリに載ってた選評読んでたので、帯を見て「これはないだろ」って突っ込みたくなった。「全選考委員、うなる」って……わりとこれ、辛い評価されてたんだけどなあ。賞にするかどうか悩んでうなってた、ってこと?(笑) -
久しぶりに読んだホラー小説は奇妙で残酷で残虐でグロテスクだったけれど、変身部分を差っぴけば決して突飛な展開ではないのかもしれない。
「世のため人のため」という大義を手に入れ、それを嬉々として振り回しながら周囲を傷つける大人は実際にいて、それはグロテスク以外の何ものでもないし、子どもならではの残酷さと大人ならではのそれが交わってしまったら、その次に現れるのは地獄絵図以外にないわけだし。
このホラー小説がさほど突飛でないことに気づいてようやく、背筋がぞわっと寒くなった。
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