木島日記 乞丐相 (文芸シリーズ)

著者 :
制作 : 森 美夏 
  • 角川書店
3.60
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本棚登録 : 172
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733274

作品紹介・あらすじ

あってはならない物語、再び。乞丐相-折口信夫博士は自らの鼻梁にある青インキの染みの如き痣をそう呼んだ。それはロールシャッハテストの如く、見る者の魂の闇を映し出した。正史と偽史の隙間に浮かんでは消えるあってはならない物語を、仮面の古書店主・木島平八郎が"仕分け"する。超民俗学伝奇小説の傑作第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 「木島日記」の続編。奇妙な仮面を被った古書店主、木島平八郎が語る、昭和初期の時代の闇に埋もれた奇妙な話……。

    という設定なのだが、今回は狂言回しとしての国文学者、折口信夫が物語のメインになっており、木島は申し訳程度にしか登場してこない。シリーズものとして考えた場合、まだ明かされていない謎もかなり残されているし、まだまだ続くと考えていいのかもしれない。

    津山三十人殺し事件、心中ブームに人間避雷針と戦艦大和、迷い子塔と優生保護政策……それに関する「あってはならない物語」(もちろんフィクション)。とにかく登場人物の一人としてまともな人間が居ないこの異常さ。虚構だとはわかっていても、7、80年前でありながら、現代からは窺い知れぬ昭和初期という時代をある面では語っているのかもしれない……なーんて。

  • 木島との出会いがこのハードカバー版。漫画もイメージ通りで申し分ない。しかし小説の方が展開が突拍子もなく面白い。加えて土玉氏が大変魅力的なのでこちらをお薦めしておく。

  • 作者は時代の寵児の一人だと思う。どの作品でも上手く若者の心を鷲掴みしてる。上手いので敵が少ない分、最近は他の評論家に押されているが。難しいことを娯楽にアレンジしてくれている点で高く評価。この作品ですか?うん、おもしろいよ。主人公の折口信夫自体がもうキャラが建ってますから。折口信夫が生きてたらちょいと大変なことになっていたかもしれないけれど。でも作者が操る折口は魅力的なんだ。巨大な組織が動いているんだ。そういう組織はひょっとしてあるかもしれないなって思っちゃうんだ。

  • 【13】

  • 巻末にキャラクターファイルあり。漫画版とデザインの違う彼らが見られる。土玉が色盲で医学部を放り出されたところを瀬条機関に拾われたという経緯にはびっくり。しかし視覚的なハンディがあるにも関わらず瀬条機関に拾われるなんて一応病理学者としては優秀なのね。ビジュアルも小説版の方が好み。漫画版の土玉は一見普通の紳士だが、こちらはもう見るからに普通の人じゃない。

  • 続編。

  • 漫画版とは各話の展開・結末が異なるが、
    小説版の方が筋が通っていてこっちの方が良いかな。
    所々に解説が入るので。
    漫画の方はページの都合上色々と省いた箇所もあるのだとは思うが。

    巻末にキャラクター紹介付き。

  • あってはならない物語。木島日記第二弾登場!

    八ツ墓村のモデルとなった津山事件、心中ブーム、迷い子塔と優生政策…、折口信夫が生きた昭和初期の時代を仕分けする、超民俗学伝奇小説の傑作!

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    民族学者・折口信夫とその周辺を描いたオカルト。迷い子塔や河童の話は出てくるが、北神伝綺に較べたらずっと胡散臭くオカルト的。(多分、意図されたものだけど)
    木島の物語の方が好きらしく、彼の書生・根津の物語が面白かった。津山事件という大量殺人を、材料にした作品だけど。マンガ版に登場した根津が、こういう側面を持った人物だったとは、という物語。彼もまた、一癖ある来歴の持ち主だとは思ってたけど。

    巻末には、森美夏さんのイラストとともに主要人物たちの説明が!

  • 木島日記の二巻。わざとなのか大人の事情なのか、これが最終巻なのに、その最後の話がこれかと道が急に行き止まりになった気分。

  • 続編。狂気に絡め取られてゆく。なんだかとっても耽美的!

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著者プロフィール

大塚 英志(おおつか えいじ)
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター研究部教授。まんが原作者としての著書に『多重人格探偵サイコ』(田島昭宇画)『黒鷺死体宅配便』(山崎峰水画)、民俗三部作『北神伝奇』『木島日記』『八雲百怪』(森美夏画)、『恋する民俗学者』(中島千晴画)など。
評論では『「捨て子」たちの民俗学――小泉八雲と柳田國男』(角川選書/第5回角川財団学芸賞)、『公民の民俗学』(作品社)、『怪談前夜 柳田民俗学と自然主義』『殺生と戦争の民俗学』(ともに角川選書)などがある。

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