リリイ・シュシュのすべて

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048733311

感想・レビュー・書評

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  • 青春期の敏感な世代の。。
    繊細さ。。。
    純粋さ。。
    美しさ。。。
    けなげさ。。。
    強さ。。。
    残酷さ。。。

    全てが詰まっている。。

  • 学生(らいすた)おすすめポイント
    『「ぼくらの」「エヴァンゲリオン」のように人間の心の奥にあるさまざまな感情をうまく表現している小説です。』

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/645466

  • 最初に映画を観たときの、あの感情が今でも忘れられない。
    胸の中に閉まっていたものをこじ開けられたような感覚。まさしく『共鳴』。14歳の感情をここまで表現できるのかと驚いた。

    そんな映画版に感化され、すっかりリリイシュシュの虜となった私は小説を読むに至ったのである。
    小説版と映画では異なる箇所が何点かある。優越をつけるつもりはないけれども、やはり最初に見た映画のインパクトが忘れられない。しかし、小説版では映画で足りなかった説明や場面を知ることができた。
    田舎の閉鎖空間で、自分の周りだけが世界なのだと感じてしまうあの焦燥感。思春期ならではの感情。自分の世界の中心、リリイシュシュ。
    リリイシュシュの楽曲は不思議な魅力に包まれている。私もその魅力に魅了され、ずっと聴いてる。
    Salyuさんがリリイシュシュとなっているのだが、Salyu≠リリイシュシュである。リリイはリリイなのだ。
    映画が公開されてから10年後にSalyuがリリイ名義で「エテール」という曲を公開した。そこにリリイはいなかった。私の知ってるリリイは死んでしまった。
    『リリイシュシュのすべて』の世界から戻って来れなくなった人は多いと思う。もう少し歳を取ればこの焦燥感から脱却できるのだろうか。今はまだこの世界観に浸かっていたい。

  • 希望と絶望、救いと呪い、
    相反するものが常に隣にある。
    相反するものは表裏一体で、
    生きていくだけでそれは付き纏って、
    共感は救いにも呪いにもなる。
    自分にとっては些細なことが、他人にとっては重要であることもある。
    リリイシュシュのすべては、
    彼女個人ではなく
    彼女を取り囲む認識をしていない全てのものを含めていうような気がする。
    その繋がり全てが匿名性があり、虚構であって、だからこそ救いにもなることもある。
    作品の作られた手法が面白く、まさにそれが虚構で、匿名性があって、その参加している感に何かに生かされるようなこの話に漂う雰囲気を生み出しているように感じる。

  • 映画が観たくなった。
    曲が聴いてみたい。

    リリィ・シュシュのファン(と言っていいのかな??)のサイトの中での会話。

    ここで終わってしまうのか〜という感じ。
    7章の共鳴からは読むのが苦しかった。

  • 夢中で、夢中で読んだ一冊

    読み終わってから、何か心に空いたものの存在に気付かされた。


    ー カタカタ カタカタ ー
    そんな音と共に、私も登場人物の一人として言葉を打ち込んでいる気がした

  • トラウマになった本。

  • 掲示板形式で物語が進むという展開は今まで読んだことがなかったので新鮮でした。題名としては「リリィ・シュシュのすべて」というより「リリィ・シュシュがすべて」と言った感じがしないでもない。前半部分は掲示板らしくいろんな人達が無秩序にコメントしていく感じがらしいなと思えたんだけど、後半部分は犯人の独白だけで、掲示板形式の意味ってないんじゃないかと思えた。まあ、独白が2ヶ月近く続けられたっていうのがリアルではあったけど。それにしても、どこまで言っても救いのない話で読んでて辛かったです

  • 映画を見たのは市原隼人と蒼井優ちゃんが好きだったからなんですが、あれは何一ついい事なんてないのに綺麗だった。映像かも知れないし、本当にリリイの曲の中にエーテルがあったのかも知れないし…綺麗だった。
    原作本については、あまりおすすめできない。
    映画から原作本を読んだ人なので、蓮見が津田に電話する所などなどはそのままだったりと映画のシーンが思い浮かんでくる。
    映画が好きなら淡々と映画の内容が語られていていいものかも知れない。
    何より私は曲が好きだ。
    実際に出されているのは10曲かそこらだったと思う。
    飛べない翼、愛の実験、グライドなどなど
    曲はとても良かった。
    回復する傷のハミングは
    あ〜これがエーテルなのかなと思う
    静かな夜に目を閉じて深呼吸して
    じ〜っと聞くのに相応しい曲だった。

    原作本のレビューに
    映画と曲のレビューまで…蛇足でした。

  • 映画も本も見ました。
    忘れられない一冊です。

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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