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- / ISBN・EAN: 9784048734622
感想・レビュー・書評
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既婚男女向けの絵本/“憧れ”が彼女の破滅の因となった。退屈な夫への不満。夢の実現を熱望、しかしそれが文明の基礎でなかったか?してみると破綻者が文明を進化させ、文明の進歩には死屍累々。/戦争は文明のテストマッチ。普仏戦争で新興国ドイツに敗北。阿片戦争後、支那分取りが迫っている…/誘惑者レオンは誘惑術に長けていて、逃げ足が早かった/19世紀フランスらしく、破綻は婚外セックスではなく経済的行き詰まりから来た。“子供を何人か産んでからは男女ともフリー”という地中海ルールもあり/薬剤師が町の顔役、悪ワル。/砒素の味
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姫野カオルコさん文章、綺麗な絵の数々。姫野カオルコさんって文章が素敵だなと思った。あと絵がめちゃくちゃいい。こういうタッグの本は素晴らしいと思う。
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美しく繊細で、時折ハッとさせられるような色遣い。
木村タカヒロさんは「ハデでキレイでカッコイイ」がモットーのイラストレーターだそうです。
そんな綺麗な絵に、大胆で、ぐさりと心に刺さってくるような姫野カオルコさんの文章がのせられます。
長編の名作をかなり短くしたものではありますが、読後はずっしり重い本を読んだような感覚です。
図書館で借りたのですが、現物がほしいなあと思いました。 -
これはもう。
他の人のブログで推薦されていた本を勝手に拝借して読むことが多いんだけど、
これもその一冊「勝手に推薦されちゃった本」です。いやしかし、もうけもんだった。すごいなこれ。
まず姫野カオルコの訳出がすごい。
というかこれはもう、ベースにしたカノジョの創作ね、かなり質のいい。
翻訳に時代背景とかの詳細もあれば、こっそり(いやかなり露骨に?)
他の文学(例えば智恵子抄)からの引用が盛られていたりで、楽しい。
さらに圧巻なのはこの、絵。
棟方志功とかキュビズムみたいに、骨格が太くてダイナミックなライン。
のっかっている色もまた、南国の作家のように強く、濃い。
ボヴァリー夫人を以前読んだ時は、なーんかだらっとした生命力のないだるい話だな、
なんて思っていたけれど絵のお陰で、極上のエンターテインメント・絵巻に仕上がっています。
ちなみに見開きの両側に登場人物の顔の縦割りが配置されている絵があって、
なんかこの絵、ひっかかるなーと思っていて、思い出しました。
ある写真家の作品。
「血縁者の顔を左右で合成して制作した
不気味で不思議な家族のアート写真作品15点」
http://commonpost.info/?p=48778
そういえば顔の左右対称って面白いですよね。
こんな写真もあります。男性の片側だけにメイクをした写真。
血縁者のそれと見比べるとケッコウすごいです。
http://lelandbobbe.com/blog/tag/half-drag/ -
ポルトガル、ポルトなどを舞台とした作品です。
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なんで、こんな目だたない表紙にしたんだろう。
これは子供向けの絵本ではない。最初から絵も文庫を想定して
作ってもよかったと思う(大人のコーナーに置かれるために)
運命に翻弄される女性の表情が、とても良い。感情が伝わってくる
自分が何ものかを知るために生き、知った時には全てが遅すぎた -
文/姫野カオルコ・絵/木村タカヒロ
世界の名作を現代作家と画家のコラボレーションで大人の絵本にするシリーズ。原作はギュスタブ・フローベールの
「Madame Bovary」ボヴァリー夫人 -
大学時代に名前は聞いてたけど結局読んでない、
フロベールの小説の日本語翻訳版の…絵本かな。
木村タカヒロさんのコラージュがとっても魅力的。