- Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048734905
感想・レビュー・書評
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釧路のホテルで有名な精神科医が刺されて亡くなっていた。同室から女がフロントに通報して発覚したのだが、女は身元を決して明かさない。彼女が口を閉ざす理由は何か。彼女が守ろうとしているのは一体何なのか。
今でこそ、病気の名前も症状も知る人が多くなった「パニック障害」だが、これが書かれた時代はきっと今ほどではなかっただろう。黙秘を続けた女の娘がこの病気を患っているのだが、あちこちをたらいまわしにされたがようやく病名がわかり、治すためと受け始めたカウンセリングでありもしない虐待の記憶を呼び起こされ、
それによって家族が崩壊してしまう。医者やカウンセラーが絶対正しいと思いがちだが、この話のように、
そこに悪意が潜んでいないとどうして断言できるだろう。もっと何の知識もない状態なら、最初から最後まで驚きの連続だったろうけれど、きっと一般よりは知識がある状態で読んでしまったので、各所でいわゆる“説明”が多いのが少し気になってしまったのと、展開が読めてしまったのが残念。もっと前に出会いたかったな。 -
構成的に少し読みづらい面はあったが内容的にはすばらしかった。
最後の方は涙がポロポロ状態だった。 -
「黙秘」に改題
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北海道で起こったある殺人事件。
メイン舞台は裁判所。被告人は完全黙秘。
裁判を通じ、捜査段階では分からなかった
事件の真相が次第に明らかになっていく。
話の軸に精神医学が密接に絡み、話に深みを与えている。
精神医学や心理学に興味ある人なら面白いかもしれません。
文体は硬め。
約4時間 -
人間の心理をも追求している作品。一気に読んだ。
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実際のカウンセリングや、病気について詳しくはないけれど、話はかなり作りこまれているように感じた。
面白くて一気に読んだ。