失はれる物語

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 3893
レビュー : 596
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735001

作品紹介・あらすじ

きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。

感想・レビュー・書評

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  • 積読の中から今日はこれを。
    以前、装丁の綺麗な本でおすすめしていただき、文庫よりも是非単行本でとの事だったので購入した。
    私の好きな装丁の綺麗な本Best3に入るくらい本当に綺麗で気に入っている。表紙は水に濡れたようになっていて、雫は立体的に浮き出ている。この表紙の紙がトレーシングペーパーの少し厚いような素材だが、表紙を外して裏を見ると楽譜が印刷されており、表から見るとその楽譜が透けて見えるといった感じ。栞紐の鮮やかなブルーも素敵だ。私の拙い説明よりも、是非本屋さんで手に取ってみてください。

    前置きが長くなったが、内容は少し切ない話の詰まった短編集。元々はライトノベルとして書かれた物だそうで、軽く読め一編一編が単発ドラマを見ているような感じ。また、少しの時間ができた時にさらっと読みたくなるだろう。

  • 誰かが失われる物語たち
    でも失われた人たちがこの世に何らかの痕跡を残している
    それをこの世の人たちが手繰り寄せ、それが何を意味しているのかを明らかにしようとする

  • 内容もさることながら、装丁の美しさに呑まれてしまう。

  • 中学生の時に乙一が流行っていて、何となく流行に乗って読んだ本。
    内容はほとんど忘れてしまいましたが、どの話も不思議な静けさに満ちていたことは覚えています。
    特に「マリアの指」が印象に残っています。

  • 著者のセンスと読み手のセンスの相性が合えば、心の一冊になりうるという作品。白乙一の集大成的な短編集ですが、それぞれの持味は少しずつ異なっていて、ミステリとしても楽しめる。時空間の異なった相手からかかってくる電話『Calling You』、他人の傷や痛みを移すことのできる少年の物語『傷』。若書きを感じさせる部分はありますが、連続描写のディテールの巧さと心理描写の繊細さで、本という活字が生きているようにストレートに心に伝わってくる、そんな文章。素晴らしい作品との出会いに感謝しかありません。

  • 初めて著者の作品を読んだ。一気に引き込まれた。
    文章に無駄が無いので、「これは大事な伏線だな」ということがわかるので心して読むのだが、その伏線が「そう来たか!?」という使われ方。
    うまい作家ってすごい。よくこんなこと考え付いて書けるなあ…。

    よくレビューで、思わず笑ってしまったり涙したりしてしまうから電車の中で読まない方がいいと言われている本をみかけるが、私の場合、この中の「Calling You」は電車で読んでいて最後の方、危なかった。

  • 借り物。6つの短編のうち、4作品は再読。あのころ汲めなかった意味を、見出だせたような気がする。自分の爪先以外のものを見て歩くことはめったにない主人公たち、絶望的なこの世の微かな光、人間は変わることができること。主張したいことはないとあとがきにはあるけど、心に残る言葉、たくさんあります。

  • 植物人間になって、手の感覚しか無い人の話が好き、せつないけど。失はれる物語、だったかな。

  • 「Calling you」や「幸せは子猫の形」がお気に入り。どちらも切なくて一読の価値あり。

  • 過去とつながるケータイの話が一番泣けた、

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著者プロフィール

乙一(おついち)
1978年福岡県生まれ。山白朝子(やましろ あさこ)、中田永一(なかた えいいち)の別名義で執筆する小説や、安達寛高(あだち ひろたか)という本名名義で脚本を記すこともある。
1996年に『夏と花火と私の死体』で、第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。
2003年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。2012年、『くちびるに歌を』(中田永一名義)で第61回小学館児童出版文化賞。
代表作として、映画化もされた本屋大賞ノミネート作『くちびるに歌を』のほか、『暗いところで待ち合わせ』『きみにしか聞こえない CALLING YOU』『失はれる物語』などがある。作品の多くが漫画化、映画化された。

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