ワルツ 上

著者 :
制作 : ゴトウ ヒロシ 
  • 角川グループパブリッシング
4.06
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本棚登録 : 75
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735056

作品紹介・あらすじ

昭和20年。荒廃した新宿でわずかばかりの金と十箱の煙草で、組事務所の襲撃を請け負った特攻くずれの城山龍治。美貌と性技で女を篭絡し、明晰な頭脳でのしあがろうとする朝鮮人、林敬元。訳あって東京へと流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。過酷な運命に抗いながら、見えない糸で絡まりあっていく三人の壮絶な人生を描破し、現代人が忘れてしまった人間の本性と闘争、そして底知れぬ恋情を謳い上げた昭和スペクタクル小説。

感想・レビュー・書評

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  • こんなどっぷりと任侠ものだとは思わなかった・・・
    戦後の日本の裏側を知る、という気になる。
    あまり私の好きな種類の話ではないなぁ。
    でも、何だか引き込まれて読み切っちゃいました(笑)

  • 男なら憧れる任侠。
    現在は青臭く思われるのだろう。
    お金が絡むと仁義がぶれる。
    ぶれない男になりたい。

  • 2008年読了。

  • 今年09年、初読みした本です

    上・中・下と各400P位でかなりボリュームが有ります

    時代は戦後日本、登場人物は女1、男2での奇妙な三角関係

    文章の中で「ワルツを踊れ!」という文章が印象的でした

    任侠とは、恥とは、自意識過剰とは。。花村さん読んでると特に「恥・自意識」などを感じることができて、男がどういうことを「恥」と感じるのか! 感じて貰えることと思います

    • 本好き福岡支部さん
      上では、男女の”愛”というかそういう感情が切なすぎました。
      下では上とかなり雰囲気が違います。

      相手を変え、苦しみながらも自分を変え...
      上では、男女の”愛”というかそういう感情が切なすぎました。
      下では上とかなり雰囲気が違います。

      相手を変え、苦しみながらも自分を変えて、踊り続けた”ワルツ”は、鮮烈なイメージを残します。
      2009/08/25
    • 本好き福岡支部さん
      ↓コロン
      ↓コロン
      2009/08/25
  • 第二次世界大戦の敗戦直後の混沌から始まる物語。特攻兵くずれと朝鮮人大学生くずれ、お嬢様くずれの3人が自分の存在を賭けて織りなす物語。天皇が神から人間になり、アメリカが自分たちの価値観を押し付けてくる中、命をとは何か自分とは何かを問いながら3人が生きていく。境遇は違うが惹かれあう3人。でも、うまくいくはずがなく。女がキーを握っていて、彼女に集約されていく。戦争から60年以上経ち、生命のダイナミックさがなくなり、不況と閉塞感のある現代にこそ読むべき小説、なんて紹介が似合うけど、そんな大層なものではない。男と女と男、ドリカム関係の愛憎戦後版という感じ。男と女って、どんな時代でもいかなる状況でも、やりたい気持ちだけなんだなあ、動物なんだと読後感はそれ。これで3巻はない・・・もう少しコンパクトな方が読みやすいし、楽しめる。

  •  人は一人では生きてゆけない。

     パルカルは『パンセ』のなかでこう言った。「人は一人で死んでゆく」

     そう、だからこそ人は生きている間は、孤独でいられないのだと思う。

     東京大空襲でいっぺんに家族を失った百合子が当てもなく彷徨う姿はまったきの孤独である。

     特攻帰りの城山も、在日として日本国の愚かさをつぶさに冷徹に観察してきた林も、本当に孤独である。

     疎外された魂が惹かれ合う。第一巻は、彼らの魂の彷徨と、それぞれの出逢いまで。壮絶な運命の序曲。

    (※総括感想は下巻レビューにて)

  • 花村 萬月 サイコー!

  • 一味違う花村ワールド。
    終戦後の日本を必死で生きて行く登場人物が皆魅力的。
    早く中、下巻が読みたくなる本です。

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著者プロフィール

1955年東京生まれ。89年、『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。その後、特異な感性で話題作を次々と発表。98年、『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞、2017年、『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。著書に『笑う山崎』『ブルース』『ワルツ』『弾正星』『ロック・オブ・モーゼス』等多数。

「2018年 『ニードルス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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