ぼくは悪党になりたい

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735353

感想・レビュー・書評

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  • わたしは後悔のない10代を過ごせたことに感謝。

  •  いいこでいるのは疲れるし。
     ほどほどのこなんて注目されないし。
     それなら、わるいこになって。
     自分勝手生きていきたい。

     でも、それにも結局向き不向きがあるなんて。
     不条理さを感じるけれど。
     でも、わるいこになりきれない人の方が魅力的なんじゃないのでしょうか。

  • 痛い目にあうもこれも青春か。
    ケータイ時代を思いだす。

  • 男子校生の憂鬱。
    仕事優先のシングルマザーを持ち、
    出張中の母に代わって、父親違いの弟の世話と家事を任される高校生のエイジ。

    自分の修学旅行と弟ヒロトの病気が重なり、
    助っ人として頼んだ30代の良い人杉尾は、エイジの実の父親だった。

    幼馴染の羊谷は柄の悪い彼女を放ってメイド育成ゲームにハマり
    母を思い、10代で母と妊娠行為をした杉尾の勝手さ
    何も知らずに杉尾に懐くヒロト
    自由気ままに生きる母の自分勝手さを恨み

    悪になってやる気満々のエイジは
    羊谷の柄の悪い彼女アヤと家出騒動でお金を取られる始末。

    真面目に生きているってだけなのに。
    でもきっと、エイジの未来は明るいよ。
    エイジの人柄の良さと、若い頃は自分の好きなことを優先することの大事さ。

  • 現状にうんざりしている
    中学生高校生
    現実ってこれかもしれません
    フィクションなのに

  • ほのぼのとしているようで
    かなりスリリングな日常を過ごしているエイジ17歳。淡々と受け止めつつナマイキ盛りの弟や奔放な母に対する情も垣間見えたりしてなかなか面白い。
    友人の羊谷の変貌ぶりも度肝を抜かれ
    あっという間に読了。
    悪党になりきれなかったエイジに激しく共感!!

  • 大体若い男子は一度は悪い奴に憧れたり、不良を目指したり、そんなこんなだったりするわけだけども、それは恐らく小学生から延々と見させられた正義の味方にいい加減飽き飽きとして、何か違うよなぁ、だって世の中に正義の味方なんていないじゃん、とか思い始めるからなんだろう。いや、適当だけども。
    まぁそんなこんなで極めて地味な少年なのだけども、周りが概ねぶっ飛んでいて、なぜかイケイケギャルとイイことしちゃったり、なんだこれ、どっかのエロ漫画の設定か、てなレベルなんだけども、それにしても男はこういうのになんだか親近感を覚えるというか、まぁ羨ましいとか思ったりするのか、意外と悪くないのである。

  • 兎丸エイジ17歳。父親は誰か判らず、母親は自由奔放で海外に長期出張、異父弟は腕白過ぎて、親友は集団リンチを受けた後とんでもないことに… 弟の病気をきっかけに母親の知り合いの男性がやって来たことで、エイジの人生にも大きなターニングポイントが現れる。
    はじめ苦手なタイプの物語かなと読むのを躊躇しましたが、なんのなんの気が付けばググイとのめり込んで一気に読み終えていました。複雑な家庭環境なのに真っ直ぐ素直に育っていたエイジが、あることをきっかけに堕ちていく。いや、堕ちてしまおうともがく。そんな物語展開に共感というよりはある種の微笑ましさを感じてしまうのは、17歳を遥か昔に過ごした身であるが故のことでしょうか。そして真面目で真っ直ぐな故に損をしていると感じてしまうエイジの心の動きにもまた、共感のような微笑ましさを感じてしまうのです。きっとエイジと同年代の子らが読むとガラリと印象も変わるのでしょう。どんな印象を抱くのか知りたくもあります。
    そしてまた、人の話をろくに聞かず一瞬たりともじっとできない弟ヒロトの目には、このエイジを襲った騒動がどのように見えていたのかも気になりました。それだけ登場人物ひとりひとりが存在感のある作品でした。

  • ★★★☆☆
    高2病にあこがれて
    【内容】
    ぼくは17歳の高校生。 弟のヒロトは9歳。 母親のユリコは未婚の母。母ユリコは、息子二人を残して長期海外出張する

    【感想】
    ありそうありそう。

    あくまで、「悪党」は"ぼく"にとっての悪なので、大したことないです。てか"ぼく"はすごいいい子に育っちゃってますww

    体は大人だけど、感情は子供ッて感じでアリそうな感じです。
    現実感がビシビシ伝わってくるんだけど、それだけ。

  • きのう読み始めてきのう読了。笹生さんは何冊目かしら。
    なんとなく、「ライ麦畑~」を思い出した。ホールデンの語りのグダグダ感に比べるとはっきり展開があるし、ラストがそこまで悲愴というわけでもないのだけど、根本的には何も変わらず、エイジが取り残される感じがしたからかしら。悲愴感の緩和のためか、「家」の「安心」感が強調されているのが気になった。あと、羊谷のゲームへのはまり具合が、つまりは「男」の理想に付き合う「女」が現実にはいないから、ということな割に、その問題を逸らすかのように美化されている気がするのもひっかかった。
    もう一歩、踏み込んでほしい!

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業。1995年『ジャンボジェットの飛ぶ街で』が講談社児童文学新人賞佳作となる。1996年『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作品で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。2003年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞。その他の著作に『世界がぼくを笑っても』『バラ色の怪物』などがある。

「2015年 『楽園のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笹生陽子の作品

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