裸者と裸者 上

著者 :
  • KADOKAWA
3.63
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本棚登録 : 186
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735575

感想・レビュー・書評

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  • 続き楽しみ

  • 続編と知らずに、先に愚者を読み始めてしまって、ん?となって途中で裸者に切り替え。
    セックス&バイオレンスの世界。
    戦争は悲しいことで苦しいのに、何故なくならないのか。
    戦争の中でのビジネスがあり、権力争いがあるからだ。
    戦乱の中でキレイな金など何処にもある筈もない。
    それでも生きるなら、正義を掲げる方が苦しく生きづらい。
    そんな環境では、自分の倫理の中で善悪の折合いをつけて生きるしかない。
    そんな荒廃した世界観と、そんな中でも逞しく生きるキャラクターに惹き込まれました。

  • 年号が応化と改まった未来の日本は、政府が無力化し、様々な軍隊やマフィアが跋扈し内戦の続く無法地帯と化していた。
    父を亡くし、母は行方不明となって孤児になった海人は、幼い妹と弟を養うため必死で働いているが、死が身近な荒れた世間では弱者は虐げられ弄ばれるばかりだ。
    妹弟に安全と教育を与えるため、海人は兵士として最前線で戦いはじめる。
    救いのない未来で生きる少年兵の生活は殺伐として哀しく、そのくせ妙に鮮やかだ。作り上げられた虚構の世界の鮮やかさ、というか、ちょっと浮世離れした色彩が感じられる。
    凄く綺麗なアニメーションのアニメ映画を観たような気分になった。

  • たぶん面白いんだと思うのだけれど、読むのにとても体力と気力を要して断念してしまった。
    2009/7/22

  • 経済崩壊・難民・内乱・差別・貧困・強奪・虐待・強姦。混沌に溢れる近未来の日本。

    「戦争のシステム」を破壊しようとする戦争孤児の海人と双子の姉妹。



    もーなんだかメチャクチャですが、細かい設定まで良く出来てて読み応えがアル。

    リアルにありそうな近未来小説。
    続編(?)も読むぞー。

  • 結構評判が良くて読んでみたのですが・・・
    いつでも読み始められて、いつでも読むのをやめられるような小説。次の展開が気になって仕方がないというような作品を求めると裏切られます。
    確かに世界観は面白いし、筆致もとても巧みなんですが、物語が今ひとつ盛り上がりに欠けていて、淡々と世界を描いているという印象。
    なわけで、僕の好みからは少し外れちゃうかなぁ。世界観は好きなんだけどなぁ。惜しいなぁ。

  • 061206 戦争は人を狂わせる。兄弟を戦争に走らせないために自分は悪に染まる。主人公は自分に、あるルールを課して、うまく成長できたからいいが、大半はとことん悪へ落ちていくだろう。

  • 2006/11/02

著者プロフィール

1948年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。92年『灰姫鏡の国のスパイ』が第13回横溝正史賞優秀作を受賞し作家デビュー。2003年『ハルビン・カフェ』で第5回大藪春彦賞を受賞。07年10月逝去。

「2022年 『Memories of the never happened1 ロビンソンの家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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