ナラタージュ

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735902

感想・レビュー・書評

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  • 再読。
    葉山先生はずるい。
    泉のことが好きなのに。
    辛い。
    お互いに好きでも、一緒になれないことって、あるのだなぁと思った。
    恋愛の苦しさとか、複雑な感情とか、人には説明できない程の想いとか。
    そういう島本理生さんの描写が好き。

  • 2020.11.14 再読(3回目)。

    島本さんの小説を読んでいると、世の中には色んな形の恋愛感情があるのだと思い知る。

    泉と葉山先生の幸せを、私も心から願っている。

  • 13年前、2006年はストーカーやDVがまだ問題視されてなかった頃?
    小野君は本当に恐ろしかった。
    葉山先生と工藤泉の愛が切なすぎる。

  • 進めんでも進んでも実ることのない恋
    お互いがお互いを信頼し、愛しているからこそ縋ってしまう
    ダメとわかっても相手が何をしているか気にしてしまう
    でも2人が一緒にいてもブラスのことが生まれるわけではない恋
    深い恋愛小説だった

  • なんか、ええ話的に終わるけど
    はぁ、なんじゃそりゃって感じ。
    先生、それはアカンやろ。
    一番アカンやろ。

  • 素人のような文章だな、と思った。
    物語の進行をセリフに頼りすぎていて、それなのにそのセリフ回しが下手だ。何回「そう言えば」と書けば気が済むのか。
    不必要なシーンも多いし、原稿枚数を稼いでいるのか?と勘ぐってしまう。しかも、それだけ言葉を重ねていても、いまいち工藤泉の葉山先生に対する熱が伝わってこない。
    まさか推敲していないなどということは無いだろうけれど、推敲していないかのように見える文章。推敲しても気付けないほどセンスが無いのか。最後の方は、日本語としてどうかという部分もあるし。
    内容的にも、私は好きではなかった。
    葉山先生は優柔不断で、なぜか工藤泉に頼りすぎていて、少しも魅力を感じない。深夜に女の子を外へ呼び出すとは、何を考えているのだ、という感じだし、(工藤泉にしても、そういう危機感がゼロなこと自体問題ではあるけれど)妻とよりを戻すと決めたのに、工藤泉と関係を持つなんて、それが妻を裏切ることになるとは考えないのだろうか。一体何がしたいのか意味不明。
    小野君は工藤泉に振り回されて可哀想だったな、と思う。
    工藤泉は、簡単に一人で男の部屋へ行ったり、真夜中に近道だからといって人通りの少ない道を通ったり、相当なぼんやりだと思う。葉山先生に対する感情も、恋愛というよりは、初めて優しくしてくれた人に懐いているだけのように思える。葉山先生に負けず劣らず優柔不断で、流されやすい。

  • 絶対に手に入らないけど、愛おしい人のお話。とても切ないけれど、望んでは手に入らない関係。相思相愛だけど声を大にして好きだとは言えないもどかしさ。2人で答えを出して、違う場所で幸せになれることを祈るばかりです。

    この人からはなにも欲しくない。ただ与えるだけ、それでおそろしいくらいに満足なのだ。

  • 一生に一度しかめぐり会えない究極の恋

    高校時代、部活の顧問だった先生に恋をした。
    告白しようと決めて書いた手紙を渡せないまま卒業したが、あるとき電話がかかってきた。
    久しぶりに聞くその声に、止まっていた心が動き出す。


    憧れに似た淡い恋心かと思いきや、壊れてしまうほどの激しい思いで。
    読んでいて何度も胸が苦しくなりました。

    彼女に共感できる部分が多々あり、その弱さや強さに惹かれました。

    きっと私が彼女でも同じことをしてしまう。
    もし私が彼女なら、同じ決断をできるだろうか。

    読みながら涙し、読み終わってから、いろいろなことを考えさせられました。

  • なんだかたまらなく恋愛小説が読みたくなり、今更ながら読了。

    葉山先生も泉も。どっちもずるい。

    でもどんなにずるくても滑稽でも惹かれてしまう気持ちのやり切れなさが丁寧に描かれている。
    ずっと忘れられない想い。
    すごく柔らかい部分がちくちく刺激されるような。
    ほろほろ涙が出てしまった。

    思いもかけないところでピントとゆうか波長というかすごく深い部分でつながってしまうようなことが、ある。
    ーどうしてかは分からない、だけどとにかく君には、ほかの相手よりも正確に僕の言葉が伝わっているという実感がある

    どんなに惹かれ合っていても、理解し合えていても、共に生きていくことのできないこともある。交わらない人生がある。でも互いの記憶の中で生き続けていく。つまりそれは自分自身の中に取り込まれるということ。そうやっていろんな想いや物事が蓄積されていく。

    以下ネタバレでだらだら書きます。

    少し盛り込みすぎた点が残念。
    柚子ちゃんの件は二人を引き合わせる為のものでしか考えられない点がなんとも残念。。。それ以外でも葉山先生が窮地に陥るような状況設定ができたんじゃないかと想うんだけどな。ただただ純粋に惹かれ合う二人の話でも十分良かったと、、、、。
    ーきっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう。だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ。
    それってどうなんだろう?
    葉山先生も内包している泉の存在そのものを愛しているという究極の愛と捉えるのか、それとももっと実務的な思惑なのか、、、。綺麗にまとめるためのものなのかもしれないけど。個人的には葉山先生に気持ちが入ってしまっていたなあ。
    最後の別れのホームのシーンがなんともいえない。
    小野君の不器用さ、「恋」だなって。その幼さゆえの葛藤がすごくよく描かれていたと想う。

  • 女子高生と先生の恋愛小説。

    本屋大賞だったからかな?予備知識なく100円コーナーでどさっとまとめ買いした中の一冊だったので、読み始めて「な~んだ」って思った。けど、読み進むにつれ惹きつけられていった。

    感覚の比喩が面白く、二十歳くらいでこんな表現できるのか??とも思ったけど、演劇部出身の女子ならあるのかもな~と。

    ずるさと純粋さが交錯してるのが若さかな。
    若さって決してキラキラしたものばかりではないんだけど、うらやましいって思ってしまった。

    自分が若いころこういう物語を読んでいたら少しは生活変わってただろうな~。
    ハードボイルドばっか読んでたからやせ我慢ばかりしてたような気がする。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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