サウス・バウンド

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736114

感想・レビュー・書評

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  • いいな いいなあ 子供の感性がすごくいい
    ハチャメチャな親もいい

    正しいとか 賛同できるとかじゃなく
    こうあるべきとかでもなく

    キャラから色んな感情をもらえるから 小説っていいなあ

  • 色々盛りだくさん

  • 110701

  • 『サウスバウンド』奥田英朗
                                角川書店

    父も母も元過激派!どんな話?と思いながら読み始め、小学六年生の息子二郎に、すぐ感情移入(笑)
    東京中野で家族が暮らす前半は、左翼的思想を主張し、年金、税金、国家拒否を大っぴらに宣言し、変人ぶりを遺憾無く発揮する父、一郎に反感を覚え、こう言う男って働かないし、社会の恩恵を結局は受けてるのに理屈だけ。時代錯誤なオヤジを持って、子供達が可哀想。いや、ホント、子供達やってられないよなぁ…と思いながら読んでいた。
    ところが、後半西表島に家族が移住する事になって、あれ?あれれ…。何だか八重山の人々に大歓迎されて生き生きと働き出す父、カッコイイ。マキを割り、畑を耕し、漁に出る。土地の人みんなが助け合いだから、食べる物も、日用品にも困らない。自分だけ得しようと欲を出さない暮らしの中では、父一郎の考えに納得しそうになるから不思議。
    そして、八重山の歴史と、英雄伝説が父と重なった時、二郎と共に感動している自分がいた。
    とても面白かったが、こんな破天荒な両親を持ったら、この島以外では暮らせないな〜。といくらかの???を残して、満足して本を閉じた。

  • 読んでいて楽しい!!

  • 元過激派でろくに仕事もせず殆ど家にいる父を持つ普通の少年が、自分の置かれた境遇を嘆く事無く逞しく生きていくお話です。僕だったらこんな父親に耐えられず、グレてしまいます♪

  • 二郎の成長過程。沖縄行きたい。

  • 一気に読んでしまった一冊。
    小学生目線からというのがとても印象深かった。

  • 元過激派の両親(44歳)を持つ小6男子の視点から書かれたエンターテイメント小説。
    前半は中野サンプラザ周辺、後半は石垣島と西表島。不良中学生、母子家庭の同級生、小学校教師、校長、アパートの大家、母の実家の親戚たち、公安警察、左翼の他セクトの活動家、など多様な人物が登場するが、明確なキャラ設定がされており、物語がスムーズにすすむ。主人公の父の台詞は、大人の誰もが心のどこかで思っている「納税に対する嫌悪感」「国家に対するうざさ」をズケズケ言って痛快。前半よりも後半のほうが物語の展開が早い。

    同僚Tさん→Kさんからの回し読み。

  • 2006年本屋大賞2位

    普通に暮らしたい小学6年生。だが破天荒な父親が起こす数々の騒動に巻き込まれ、「西表島」の廃墟となった村に移住することに。
    そこでもまたトラブルに巻き込まれるという痛快ストーリー。

    公安にもマークされるという元過激派の父。「げっ、そういう話!?」と思いきや、いい感じで裏切られ痛快。
    「これ平成の話か?」と思えるほど、昭和の香りがする小学生のアホな話もまた笑えた。
    西表島に移住した後も、沖縄独特ののんびりとした「なんくるないさぁ魂」が会話で表現されていて、これまた笑える。

    後半に行くにつれ、父親の言葉がだんだんとカッコよくなっていきます。
    最後の最後には『お話』を通じて、父親の今までの言動のタネあかしとなり、非常に素敵でした。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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