女王様と私

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736282

作品紹介・あらすじ

真藤数馬は冴えないオタクだ。無職でもちろん独身。でも「引きこもり」ってやつじゃない。週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけてるし。今日も可愛い妹と楽しいデートの予定だったんだ。あの「女王様」に出逢うまでは。彼女との出逢いが、めくるめく悪夢への第一歩だった…。「このミステリーがすごい!」1位。「本格ミステリ・ベスト10」1位。日本推理作家協会賞受賞。本格ミステリ大賞受賞。四冠制覇の歌野が贈る、未曽有の衝撃。

感想・レビュー・書評

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  • うわぁ、すんごいトリック(?)
    書いてあった確かに書いてあった。けど気づけない〜。

  • 半ひきこもりの真藤数馬は、妹の絵夢と日暮里を訪れ、そこで女王様と出会う。

    何を書いてもネタバレになりそう。
    真剣に読んで損した感が強いが、それなりに面白くて一気読み。
    (図書館)

  • 帯にも書かれているように、本格ミステリと思って読むと「問題作」です。
    それでも個人的には、しっかりミステリしてたと思う。舞城王太郎チックなイメージも少し。
    ミステリ作品でも、ルールに囚われない自由な発想と表現は大切。たぶん。
    著者の作品を読むのは七作目ですが、一番印象的な作品になるはず。

  • 最初普通にミステリーかなと思ったら、途中からどんどん脱線。どう収集するのかなと思って読み進めるとなるほどと言う結末。なるほどとは思ったが、好きかどうかは別問題。こんな叙述トリックこんなの面白くないと思いつつ、印象には残った。引きこもりの上に妄想に逃げ込まれては・・・どうしようもないか。

  • 真藤数馬は冴えないオタクだ。
    無職でもちろん独身。
    でも「引きこもり」ってやつじゃない。
    週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけてる。
    今日も可愛い妹と楽しいデートの予定だったんだ。
    あの「女王様」に出逢うまでは。
    彼女との出逢いが、めくるめく悪夢への第一歩だった……。
    (アマゾンより引用)

  • もしかして最近ミステリーに餓えていたのかもしれない。
    面白く読んだ。
    (ちなみに主人公はクソ。胸くそ悪いタイプのクソです。)

    二重構造。二重っていうか二重丸っていうか二重括弧っていうか。
    構造が面白いなー。
    歌野晶午なので注意しながら読みました。笑
    でもやっぱりあとから『あー!あそこに出てきてたやつ!』というのがチラホラと。クロロホルムのくだりとか。

    分かりやすくページ下に“妄想”と書いてあるので、段々と話が空想じみていったところから無意識にページ下を確認してしまってた。
    しかし妄想というのは奥が深い。
    どこまで主人公の潜在意識が反映されているのだろう。妹の描写なんかは分かりやすいけど、思い返すと留置所の話なんかは性交に対するコンプレックス?いやそういう欲求があった?とか、高級店巡りは憧憬から?とか、整形のくだりは美形への憧れ?とか色々な見方ができるな〜
    書かれたことそのまま見ることもできるしな。
    何か今まで見たことない新しい切り口でした。

    前後に挟まった“現実”だけを読めばなんてことはない話です。
    現実逃避で妄想に逃げ込んだ話です。
    壮大な妄想物語です。

    いわゆる夢オチみたいなのは全く好きじゃない(肩透かし感が強いし、そういうの持ち込んでほしくない。なんかそれずるい気がする。夢って言えばなんでも通ってしまうじゃん)んですが、ワープしちゃったりとか所々の妄想以外はきっちり作り込まれているので、割り切って読めるものだなと思いました。
    あーこういうアプローチなら夢オチもありなんだなーって。

    確かにミステリーだった。

    それにしても歌野晶午、絶対読んてる最中とか読んだあとに絶対前ページ繰っちゃう作家さんですね。笑




    @図書館本

  • 歌野晶午だから過剰な期待をして読み始めてしまった…

  • ただただ不快であった

  • いわゆる炉要素があります。
    かなりえげつない描写も出てくるので
    苦手な人は手に取らないことを強くお勧めしておきます。

    ミステリーではないですね。
    夢オチ小説(ただしBADEND)となっています。
    いわゆるどうにもしようもない男が
    妄想へと逃走していく物語です。

    その中の描写はうん、お察しください。
    いわゆる炉のリアルな描写と
    それにスケベ心を抱いたことによる
    とてつもない災難が待ち受けています。

    真相はきちんと二段構えで
    予想外の展開が待っていますが
    狂気に満ちているので
    読むのがつらいです。

    おすすめは、できない。以上!!

  • 主人公は四十過ぎのオタク、無職でもちろん独身。いつまでも親に頼った実家暮らしだが引きこもりではない。
    たまにはファミレスで外食もするし、秋葉原にだって月1で行く。
    そして愛する妹とのデート。他愛もない会話をするだけでも、ぼくにとって至福の時間だ…。

    妹だけが拠り所だった冴えない中年男、彼が出会ったのは小さな女王様だった。 面白く読んでいましたが、半ばで「えっ!?」とびっくりの展開に。
    魅力的に感じられる面と、嫌悪感すら覚える面があり、歌野氏の手のひらで転がされてるなぁと思った一冊でした。

  • ・主人公が気持ち悪い。たぶんすごく嫌いなタイプ。
    ・絵夢の言葉が読みにくくイライラする。
    ・それでも色々罪をなすりつけられて主人公の死刑が確実ぐらいになったときは少し可哀想だとは思った。
    ・物語の真ん中過ぎたあたりで、この話は主人公の妄想ということが発覚。
    ・それも伏線だろうと考えていたら、本当に妄想だった。。
    ・後半はお話の結末に興味がなくなっていた。。
    ・結局一番ビックリしたのが主人公の年齢が40歳過ぎだったこと。これには騙された。発覚するまで20代後半から30代前半ぐらいだと思って読んでいた。

  •  作品解説(帯より):「引きこもっているから、世の中の動きがわからないんだよ、カス」 真藤数馬は冴えないオタクだ。無職でもちろん独身。でも「引きこもり」ってやつじゃない。週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけるし。今日も可愛い妹と楽しいデートの予定だったんだ。あの「女王様」に出逢うまでは。彼女との出逢いが、めくるめく悪夢への第一歩だった……。

     ………………。
     えっと……………。
     一言で表すと、ぶっとんだミステリです。
     読んでいると「えっ、そうなんだ?」というのがたくさん出てきます。例えば、「えっ、妹は○○なんだ?」とか「えっ、女王様は○○才なんだ?」とか「えっ、主人公は○○歳なんだ?」など。
     とにかく登場人物や設定がとことんぶっとんでいます。詳しく書いてしまうと作品の味を損なうことになってしまうので、ここでは伏せておきます。
     人物によっては「ゅゎなきゃゅぇなぃゅゎなきゃゅぇなぃを繰り返している。ゥチゎどぅしたらぃぃの?」のように、読みづらい文章となっており、日本語を大切にする方や、高年齢の方にはこれだけで低評価になるかもしれません。
     寛大な心持で読むと、全体を通して目につく所もなく、結末もしっかり作りこまれています。表紙の見返し部分に「わけのわからない文章」がだらだらと書かれていますが、最後まで読むと「なるほど!」となります。
     かなり異色な作品ですが、楽しく読めましたよ。

  • 前半の「えっ?男だと思ってた」などの裏切り部分はおもしろかったです。

  • 44才の引きこもりでロリコンの男が妄想のなかで妹(人形)と一緒に自分にかけられた殺人の罪の真相を追う。
    最初から最後まであまりにダメダメな男。妄想から戻った現実社会でも子供や両親を殺している。って言うオチもすごい。なんとも救われない小説。

  • 人によっては好きでないという人もいるかもしれない。
    私は大好きなワールド。単純に一言で述べることも可能なストーリーだけど最後まで何の疑いもなく読み終えた。オチとかネタとか言う以前に「最後はどんな展開?」って思わせるほどの活字表現。案外こんなネタって余程の自信が無いと書けないのでは。
    明治時代の大衆本は面白いと言う人がいる。
    でも文体がナンタラ調なので敬遠しがちだけど案外コレをナンタラ調に書き換えたら黒岩涙香や押川春朗を超える大ベストセラー作家になること間違いなし(個人私感)。

  • 冴えないオタクが、「女王様」に出逢ってからの悪夢。このミス1位で期待大だっただけに、え、結局何それ全部妄想話??でびっくりがっくり。確かによく見たら目次が「真藤数馬のうんざりするような現実」の後に、「真藤数馬のめくるめく妄想」て書いてあったわ・・・苦手なジャンルなので、わかってたら読まなかったなー。

  • メタミスかと思いきやの、まさかの妄想からの現実。
    登場人物設定にいちいち驚かされた。

  • 「王様と私」から来てるのか、このタイトルは?

    女王様な小学生に力いっぱい虐げられながらも、
    親のカードを使って精一杯のおもてなしをする、
    ニートキモオタロリコン中年。

    今どきのギャル語表記を駆使して繰り広げられる前半が、
    なかなかつらい。

    いろいろ困った事態に陥る、ニートキモオタロリコン中年が、
    いちいちしゃべりかける妹こと人形絵夢との会話も、
    なかなかつらい。

    そして、最終的にそのニートキモオタロリコン中年の・・・
    というオチもすごいなー。

    逃げ場って、必要だと思うけど、ここまでいくと、ひくわー。

  • ラスト、「えっ~」と叫びたくなった。良くも悪くも。いや悪い方がずっと大きい。

  •  親が元気なうちは親に頼るのも親孝行だ、などと言い訳し、働こうともしないどうにもだめ男の真藤数馬。
     そんな彼がまるで女王様のような少女と出会い、虜になり、知らない間に物語の歯車となっていく。しかし、本当に歯車だったのは誰なのか。最後に待ち受けるどんでん返しはやはり歌野さんの作品ならでは。

     なんという読後感!最後の最後にそれがきちゃうのか、と砂を噛んだような気持ちになった。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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