記憶の食卓

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 201
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736442

感想・レビュー・書評

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  • 2つのストーリーが同時進行する話は面白かったです。

  • ブックレビューで色々出てたので頑張って探してようやく読めた!

    ・・・読むまでが一番楽しい時。
    読んでから、なんか違うなって。

    カニバリズムを取り上げるのか、個人情報保護を取り上げるのか中途半端でホラー感も無くなってしまった

    無念

  • 名簿売買会社に勤める折原と、遠藤悟一という男の子の2視点で話が進んでいくカニバリズムをテーマにした話。
    結局遠藤悟一の話が真実で、折原の見ている世界はバーチャルというか植え付けられた記憶ということになるんだけど、最後の最後で何だかよく分からないまま終わってしまった感じがある。
    でも展開の読めなさはハラハラしたし、田辺が「食べられること」に対して持つ憧れみたいなものも理解できる。
    読み終えてから各章のタイトルを見直してみると絶妙に気持ち悪くて良き。これ、映画で見たいなあ。

  • 産経新聞の書評に載っていたので手にとった。

    読んでて思ったけど、ものすごく気持ち悪い話だった。
    個人情報をあつかう商売をしている会社の社員である主人公が、自分の個人情報の載ったリストを見つける。
    しかもそこに載っている人は次々不審な死と遂げている…。

    というホラーかな。

    あと並行して小学生の少年の話も語られている。
    それもなんだか危うい。

    ホラーで食事の事がみっちり書かれているのって
    ものすごく気持ち悪いし、怖い。

    文章がすごく読みやすくてすいすい読める。
    話もどんどん進んでいくしまどろっこしい所がなくてラストまで一気。
    すごく面白かったんだけど
    最後の最後がちょっとなぁ。
    でも、まあ、いいかな。許せる範囲かな。

  • 個人情報の名簿を売買している主人公は、事務所に覚えのない名簿ファイルが置かれていることに気付く。
    そのリストには連続殺人事件の被害者が何人も該当しており、自分の個人情報も記載されていたー。

    なんかホラー小説のおすすめで見たんですが、
    サスペンス系の怖さ、チャーハンが食べられない理由に怖さみたいなものはあるけど、どのジャンルになるんだろう…?
    ちょっと「自分が思ってたホラーと違う」感がある。
    異様な男の住処に潜入する辺りの描写はハラハラした。
    最後のは肩透かしかなぁ。もうちょっと現実味のあるどんでん返しの方が好み。

  • ホラー小説でおもしろいのないかな、とネット検索して見つけて読み始めました。実はSF小説でした。ネタバレですが。検索するサイトをまちがっちゃったみたいです。

    あと、自分は食べるのが好きなので、食事がたのしくなくなるようなテーマはすきではありません。したがって、この本の読者として最初からふさわしくありませんでした。これも本を選ぶ時に仕入れておくべき情報でした。

    名簿屋で働く主人公が、なんだかわからない名簿に自分の名前が載っているのを見つける。そしてその名簿に載っていた人は、謎の死をとげていた。何の名簿なのか。そして自分はなぜその名簿に載っているのか。なぜだか乗り気の同僚の女性と一緒に謎解きに動くが、どうも自分の知らないところで何かに関わってしまっていたらしい。そしてそれは!!というストーリー。

    ホラーのテイストがはいった、サスペンスというところでしょうか?どんなふうに決着つけるのかな、という感じですらすら読みすすめるのはいいのですが、はてこの章の名前新見はあるのだろうか、とか、ふむこれは伏線にちがいない、みたいな読み方をしてしまって骨折り損でした。

    最後は博士がでてきます。「こんなの開発しました!」「なるほどこれはすごい」「実験してみよう」みたいな軽いノリで。まるで星新一です。壮大なショートショートか??みたいな気もしつつ読み終えました。

  • 好みが分かれる作品。
    直球な表現で内蔵をえぐられるようなグロテスクさには読むのを中断する人が多そう。
    話のテンポとリズムが良く、サックリと読める。
    ミステリーというよりサイコホラーな感じがする。
    漫画化したら面白そう。

  • 名簿屋で働く主人公はある日、自分の個人情報が詳細に記載された名簿を見つける。
    巷で起きている猟奇的な連続殺人の被害者が、その名簿に載っている事に気づいたが
    十四人の中の四人がすでに殺されていた。まさか次に狙われるのは自分だなんてことは…。

    謎の名簿を手に入れた青年、賢さゆえ周囲に馴染めない少年、おかしな行動を取る男、と 視点が細かく変わりながら進んでいきますが終始つきまとうのは『食べる』という事。
    皆が美味しそうに楽しく食事するのが理解できない、どうしても○○が食べられない、食事そのものに嫌悪感がある、などなど。
    … おぞましい想像をしてしまうがそれすら作者の思惑通りなのだろう。生理的嫌悪感にゾワゾワする作品。抵抗のない方におすすめ。

  • 名簿屋の話に始まり、個人情報漏洩の話からそっち系の社会派な怖い話に進んでいくのかな~と期待して手に取ったものの、全く違った方向に話が進んでびっくり!
    しかも、視覚、嗅覚、皮膚感覚にまで訴えかけるような気持ち悪さが終始つきまとう。
    シーンがころころ入れ替わり、整理をつけるのは大変だったものの、それらが最終的にどう繋がっていくのかということへの興味だけで読み進めた。
    最後は「あ~、そっちへ行ったか~」的な種明かしで、私の好みではなかった。残念。

  • ホラー。ミステリ。カニバリズム。
    食。記憶。名簿。殺人事件。自殺。
    折原と遠藤、二人の目線から交互に進む物語。
    思いのほか複雑なストーリーでした。

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著者プロフィール

'58年、大阪生まれ。高校時代に筒井康隆氏主宰の同人誌「ネオ・ヌル」で活躍後、'79年に「奇想天外新人賞」を別名義で受賞。'92年に『王の眠る丘』で「ハイ! ノヴェル大賞」を受賞。他に、『MOUSE』、『スイート・リトル・ベイビー』等々著作多数。また『バイオハザード』『貞子』ほかノベライズも多数手がける。

「2022年 『貞子DX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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