夜市

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 2215
レビュー : 498
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736510

感想・レビュー・書評

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  • 日常と非日常の狭間の話。
    日本ホラー小説大賞受賞作という文句に惹かれ購入。

    表題作よりも、『風の古道』の方が作品的には好きだなぁ。なんだか千と千尋の神隠しみたいな印象で、タイトルといい作品に流れる雰囲気といいホラーというよりも謎・不思議といった感じ。
    夏と秋の間のこの季節に読む物語としては最適だったなぁと思った。
    -------------------------
    妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものがなんでも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻す為、裕司は再び夜市を訪れた――。奇跡的な美しさに充ちた感動のエンディング!魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
    (紹介文参照)

  • ホラーということだが、私にはホラーとは思えなかった。不思議な、そして悲しい物語だった。
    面白いか面白くないかで言えば面白くはなかった。でも、独得の世界観があって、活字が絵として見えてくる。そして、どっぷりとその世界に引き込まれる。そんな小説だった。

  • たいへんおもしろかったです。
    幻想的なお話って、起承転結がはっきりしてなくて「結局どんな話だったっけ?」ってなりがちですが、この本はきちんと話が終わるところがよかったです。
    梨木香歩さんの家守奇譚やジブリの千と千尋の神隠しよりちょっとこわくて、じーんとしみる感じでした。

  • 日本ホラー小説大賞ということなので、私には読めないジャンルの本だと諦めていたのですが、皆さんの感想に “ホラーというよりファンタジー” という言葉があったので、勇気を出して読んでみました(笑) 大丈夫でした。 
    確かに話の展開は考えると怖いものですが、その情景が人智を超えた神秘的なものに思えて、日本の神話を思わせます。考えれば考えるほど怖い気がしてくるので、やっぱりホラーなのでしょうね。
    恒川氏の他の作品も読んでみたい気がしますが、本物のホラーだと読めないし、ホラー指数があればいいのにと切実に思う今日この頃です。

  • ホラーといっても、とても幻想的でファンタジックな一冊でした。
    怖いのが苦手という方も最後まで読めると思います。
    無駄のない文章がとても読みやすいので、普段本を読まない人にもお勧めです。

    目次を開いた時、なんとなく受賞作である『夜市』よりも、『風の古道』の方が好きそうと思ったんですが、読んでみるとその通り。
    『風の古道』は映画になってもきっと素敵だろうと思われる独特の世界観と構成で、なんだかとても美しいお話でした。

    『夜市』も『風の古道』も背筋がゾクゾクするような怖さだけではない、
    ホラー小説の魅力を感じさせてくれます。
    現実と異世界の境界線はとても曖昧で、読者をジワジワと物語の世界に引き込んでいく著者の手腕は見事です。

  • 面白かった!
    さすが第12回ホラー大賞作品。

    ホラーでありながらファンタジー。
    読んでいると、映像が浮かんでくるような作品。
    短くまとまっているし、読みやすい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ホラーでありながらファンタジー」
      怖くないと聞いて購入しちゃいました。。。
      でも、積読の下の方に置いてある←やっぱり表紙が意味有り気で怖い...
      「ホラーでありながらファンタジー」
      怖くないと聞いて購入しちゃいました。。。
      でも、積読の下の方に置いてある←やっぱり表紙が意味有り気で怖い(ジャケ買いに近いのに)
      2012/08/24
    • maoさん
      nyancomaruさま

      度々のコメントありがとうございます(覚えていらっしゃらないかな)
      どうやってお返事返したらいいかわからない...
      nyancomaruさま

      度々のコメントありがとうございます(覚えていらっしゃらないかな)
      どうやってお返事返したらいいかわからないのでこちらに。
      夜市ぜひ読んで、感想聞かせてくださいませ。
      2012/08/24
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「感想聞かせてくださいませ」
      了解←レビュー書いていない本が結構あって、、、エエカッコしようとして筆が進まない。。。

      「覚えていらっしゃら...
      「感想聞かせてくださいませ」
      了解←レビュー書いていない本が結構あって、、、エエカッコしようとして筆が進まない。。。

      「覚えていらっしゃらないかな」
      猫の人は皆オトモダチ~
      2012/08/30
  • お祭りの夜って
    その場は明るくて賑やかだけど、一本裏の道に入ったら暗くていつもの夜で、その境い目が怖かったりする。
    そんな事を思い出した。
    ファンタジーに近いホラー。表題作よりも風の古道の方が怖かった。幻想的でその情景を思い浮かべながら一気に引き込まれる魅力的な作品。とても面白かったです。

  • 主人公が子供の頃弟と行った祭りの先に偶然夜市に行きあたる。妖怪たちが様々なものを売る夜市になにかを買わなければ帰れないと野球の器を買う代わりに弟を売る。その何年か後に女友達と今度は弟を買い戻すために夜市に行くのだが⋯あっちの世界とこっちの世界の不思議な感覚、もう一つの「風の古道」も異世界の話だったが何故か引き込まれてデビュー作とは思えない完成度高い作品だと思います。

  • 日本ホラー小説大賞受賞作の表題作「夜市」と「風の古道」という二篇を読んだ。「夜市」の方はダイジェストで話を聴いていたんだけど、よくできた話だった。二篇とも話の構造は似てるかな。異界にまつわる話の一つの形だと思う。文体が異界なのではなく、イメージされるところが異界でその導きは、ひっかかりのない平明さに支えられていると思う。だから二篇とも割とスンナリ読めた。ホラーというより怪奇譚といった感じ。異界感が好きならオススメ。(自身、薦められてお借りして読んだ作品です)

  • 「日本ホラー小説大賞」と帯に書かれていたのでホラー小説として身構えて読んだけれど、単に怖い、ゾッとするだけのホラー小説ではなかった。
    むしろこれがホラー?どちらかというとファンタジーなのでは?
    「夜市」は、てっきり裕司がいずみを売って弟を現実世界に取り戻すところがホラーなオチと踏んでいたら、ラストで裏切られ、物悲しさが漂った。
    私個人的には表題作の夜市よりも「風の古道」が好きだった。

    ハリーポッターの影響(キングズクロス駅の9と3/4番線からホグワーツへ行ける)か、子供の頃なら一度は妄想した、『知らない世界に通じる場所』。
    その妄想であるような世界が、身近な日常から通じていて、幼い少年二人が旅をする。
    ワクワクする設定が満載で引き込まれ、ホシカワと出会ってからの壮絶な旅はハラハラの連続だった。
    この作品も、ラストでは友人を蘇生できず、レンと別れ元の世界に戻る「私」。
    またもや期待を裏切られる良くも悪くも、綺麗なラストだった。

    どうしてもホラー小説には、後味の悪さや悪趣味な部分を望んでしまうので、その面を考えると、ちょっと残虐性や不気味さには欠けました。

著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2019年 『白昼夢の森の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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