クローズド・ノート

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736626

感想・レビュー・書評

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  • 若いときはあまり涙することはなかったのですが、年齢とともにいわゆる涙腺が緩んできていけません。
    「生きる」と言うことを教えられます。実はこういう話は近くにあるのかもしれないですが、知るチャンスが少し少ないだけなのかな と思います。そしてこういうことを経験して初めて学んでいくのだと思います。実際に経験するチャンスがなかった私は本を読む(これがフィクションであると思わずに)ことで学ぶチャンスをもらっているのだと最近は思っています。
    学生時代は国語の成績はよくなく、本をゆっくりと読むことなど考えたこともなかったですが、実はゆっくりと本を読むことがこんなにも心を豊かにするものだとは知りませんでした。今までのことを悔やんでも仕方がないので、時間を見つけてどんどん学んでいきたいと思っています。

  • 私(香恵)が越してきた部屋の押し入れの中にあった一冊のノート「伊吹's ノート」と出会ったことにより、香恵の考え方が変わっていき…。


    最初に読んだときから、名前を見て伊吹先生の「隆」と香恵が出会った「石飛さん」が同一人物ってわかっちゃうぐらい先の読める本ではあった。

    しかし、伊吹先生の小学校教師としての熱意や遣り甲斐、また、子供たちと触れ合い、教えることができる喜びなどが伝わってきて、ネタバレも気にしないほど、心暖まる一冊だった。


    やっぱり、伊吹先生にとっても会いたくなった。

  • 可愛らしくてほっこりするお話でした。
    ただ、感動はしたけれど途中から展開がかなり読めてしまって、個人的にはちょっと盛り上がりに欠けてしまいました。

    香恵ちゃん、ちょっとしたことで舞い上がったり人にすぐ共感出来ちゃうところは若くて可愛らしいなと思う面もありますが、天然すぎるところは読んでいて疲れそうになりました……

    私は葉菜ちゃんの方が一生懸命できっと少し強がりで、幸せになってほしいなと応援したくなりました。

  • 教師を目指し勉強している大学生の香恵は、マンドリン部に所属し、その活動に励んでいた。
    彼女の一人暮らしの部屋のクローゼットには、前住人の残したノートが眠っている。

    じんわり暖かく、優しい物語。
    主人公の香恵にとても良い印象を持ちながら読みました。
    途中からは、先の展開が読めますが、それさえも先が気になる題材となり、一気読みです。

    著者の実姉さんの実話に基づき着想した作品とのこと。
    お姉様もきっと喜んでいることでしょう。

    万年筆にはあまり含蓄がないため、調べながら読みました。
    万年筆にも興味津々です。

  • 星3つ。ストーリーは悪くないし文章も上手だけど、なんだか少女趣味だなぁ、夢みがちな感じだなぁ、と感じた。
    それだけに、後書きに涙。そこを含めると、4つにしてしまいそう。

  • 雫井さんご自身のお姉さんのお話がモチーフになっているということなので、若干書きづらいけど、3分の1くらい読んだところで、伊吹先生はきっとすでに亡くなっていることがうすうすわかり、隆さんの話が出てくる前に、石飛さんが伊吹先生の恋人だったこともだいたいわかり、あとは答え合わせのために惰性で読むって感じになってしまった。
    鹿島さんも結局なんのために出てきた人なのかよくわからなかったし、無駄に引き延ばされた感じ。
    小説だから、、とは思うけど、さすがに賃貸で借りる部屋に前の住人の荷物が残ってるって、ぜーーーったいにあり得ないし、最後の方で駅の回収されたごみから絵を回収するところも、本当の持ち主かどうか証明できないのにそんなに簡単に返してもらえるわけないと思うし、、、ラストもマンドリン忘れてくるとかありえない、重みで気づくでしょ。
    細かいところだけど引っかかっちゃって入り込めなくて、もう、ほんとに答え合わせのための読書になっちゃって残念だったな。
    あと、たぶんわたしは主人公の香恵ちゃんと根本的に気が合わなさそう。
    「天然で地味なワタシ」とアピールしつつも、付き合ってもない男性に手料理もってっちゃうとか、やってることがけっこうあざとい。
    それに、星美さんをちらっと見ただけで勝手に石飛さんの恋人と勘違いして落ち込むとか、浅すぎ。
    全体的に自分の感情だけが世界のすべてって感じで、見ててイライラするタイプだわ。
    あー、もう時間の無駄だった。
    ・・悪口ばっかり書いてごめんなさい・・

  • 万年筆に興味がでてきて
    文房具屋さんに行ったら、本で出てきたドルチェが置いてあってテンション上がった!
    可愛いけど甘過ぎず♪
    万年筆の印象が変わった♪

    見えない力、心の力って言葉が出てきた。
    忙しくしていると、物理的な事ばかりに目がいくけど
    それ以外の事もとっても大事で大切。
    より幸せを感じたり、得難いのは目に見えない物だと思う。
    見えない力、見えない物ももっと大切にしていきたいと思いました。

    • nori-blueさん
      いつか万年筆手に入れられるように
      頑張ろうね♪
      いつか万年筆手に入れられるように
      頑張ろうね♪
      2013/05/17
    • 373akikoさん
      いえっさー^^!!
      いえっさー^^!!
      2013/05/21
  • キーワードは、見えない力。
    心だったり、魂だったり
    人には、見えない力があってその力で動かされる。
    亡くなってもなお、人を動かすことができるのは、
    その人の魅力につきるなぁって感じました。

    心動かされる人に出会えた自分の人生も
    素敵なことだなぁってあらためて思う。

  • ストーリーのテンポも良く、とても面白かった。沢尻エリカさん、竹内結子さんら登場人物の雰囲気もとてもあっていると思った。読んでいて、万年筆を買いたくなったり、意外とこの一冊の世界観には影響されました。

  • 【△/♯/β】

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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