わくらば日記

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 402
レビュー : 108
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736701

感想・レビュー・書評

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  • 「花まんま」で初めて朱川湊人に触れたときと同じ、温かい気持ちになった。

    昭和ノスタルジーホラーともいうべき、人と町の匂いに懐かしさを覚えるような短編集だ。昭和30年代なんて、私が生まれる以前の舞台だけれど、とにかく懐かしい。
    その時代で生きる若い姉妹が主人公のホラーだ。ファン人はお馴染みだが、ホラーといっても、朱川氏のそれは、怖さではなく人情を感じさせるものであり、折に触れ私も読みたくなってしまう。

    数々の殺人事件を解決していく姉妹を通して、当時の市井の人々の人情が温かく胸に迫る。謎を引っ張りつつ、終わるので、続編が気になって仕方がない。

  • 姉が特殊な能力を持っていると知った妹が
    ちょっとしたお節介をしたばかりに繰り広げられる
    心温まる人間模様です。

    警察の捜査に協力した姉妹が知った犯人の心情に
    善と悪だけでは割り切れない人間の性というものを
    深く考えらされました。

    本当の優しさとは何なのかと、自問自答してしまいます。

    けなげで美人の姉と、ごく普通の妹との心温まる物語です。

  • ★Over the Moonさんで知った本。
    時代ミステリらしい。

  • 過去を『見る』ことが出来る姉と好奇心旺盛な妹が様々な事件に遭遇していく連作集第一作。
    朱川さんお得意の昭和を舞台に、割りきれない人間という生き物、やりきれない事件を描く。
    度々出てくる姉の行く先の表現や、姉妹の置かれた複雑らしい家族関係などが、より現時点の慎ましく時に苦しくとも美しい日々であることが強調される。
    礼儀に厳しい母親の意外な特技があったり、悲しい過去を持つ友人の明るさがあったり、怖そうで優しい刑事がいたり、脇役も良い。
    久しぶりの再読だったが、続編もそのうちに読んでみたい。

  • 姉妹に対する
    命の試練が厳しい
    自分には耐えられそうもない

  • なんという事でしょう。
    他にもあるなら「過去を見る能力」の話が読みたいと思っている時におススメ頂いた本(泣ける話で)が偶然「過去が見える能力」を持った女性のお話とは。

    1話(虹の)を読んだ時はなんとなく重いし
    少女に殺人現場見せるとかどうなんだろうと思ったりで
    微妙だったのですが
    読み進めるうち当たり前の事の大切さ(礼儀)や成長するにつれて言われなくても分かって来る「他人は自分を映す鏡」的なストーリー、自分の世代では意識していないと忘れてしまいがちな過去の傷跡、その痛み、かつての日本にはその痛みと共に生きていた人々が大勢いたという事実。
    色々な事に思いを馳せる、そんな本でした。

    身内の自殺の痛みを思ってのあの行動に対しては余計なおせっかいなうえに多くの人に迷惑をかけた最低な行動にしか思えませんでしたが。(似た経験をした側の意見)
    自殺だったと知ったら後悔はするし苦しむけれど罰せられない分重く心に有り2度と間違いはおこすまい、と強く思える。知った後の自分ではない命に対する考えと行動は以前とはまるで違うものになりました。

    私にとって良い本とは「読後に考える本」なのでこの本はあたりでした。
    おすすめ下さった方に感謝です。

  • 見る不思議な力を持ったお姉さま。病弱だけど、心優しい、透き通るように肌が白くて、大好きなお姉さま。
    戦後の日本が時代背景。不思議な力を持った姉と姉思いの妹が体験する事件。ささやかな暮らし。二人が主人公でいくつかの事件を短編にした一冊。読み終わって、この姉妹に会えなくなるのがさみしい、続きが読みたい。わくらばファンになりました。

  • 物や人の記憶が見える姉妹が「あの懐かしい昭和」を舞台に事件の謎を解いていく短編集。

    当時の流行や暮らしを紹介しながら、あっさり事件が解決するので読みやすい。登場人物も優しい正義に溢れていて読後感も悪くない。

  • 意外といけた!

  • どことなく悲しい気配はするけれど、おもしろくさらっと読めた。続編があるのかな?

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著者プロフィール

朱川湊人(しゅかわ みなと)
1963年、大阪府生まれの作家。『都市伝説セピア』が直木賞候補。05年『花まんま』で直木賞受賞。ノスタルジックホラーというジャンルを開拓した。小説業のかたわら『ウルトラマンメビウス』の脚本も手がけるなど活動は多岐にわたる。著書に『サクラ秘密基地』『月蝕楽園』『冥の水底』『キミの名前』など多数。
2018年9月、『アンドロメダの猫』を刊行。

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