初桜: 青春俳句講座

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 76
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736930

作品紹介・あらすじ

若き美貌の俳人・花鳥先生のもとで俳句を学ぶ女子高校生・水原さとみ。ある日、彼女の試験答案がカンニングされるという事件が起きる。しかも、カンニングしたのは隣のクラスの生徒で、ただ一問を除いてすべて同じ解答…。この謎に挑む花鳥先生とさとみだが。

感想・レビュー・書評

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  • 文化的な、それも日本の文化的な背景があってとても良い/ が、少し物足りない/ 日常の謎として成立はしているのだろうけど、1話目のカンニングのくだりもばれるだろうと思う/ そして落ちとして用意されていた主人公への憧憬が動機というのも納得できるものではない/ 親友が荷担していたこともさらりと流して良いものだろうか/ 続刊が出ていれば読んでみたくもあるが、残念ながら無いのである/ 

  •  大きな物語には、まだなっていない。
     このままでは終わらない感じはするが。
     次の桜は、はたして咲くのか。

  • 2013年4月3日

    <Hatsu-Zakura>
      
    装画/宮尾和孝
    装丁/片岡忠彦

  • たしか姉が誕生日プレゼントとしてもらった本で、表紙が気になったので読んでみました。風景の描写がとても綺麗で大好きです。花鳥先生すてき。

  • 静かに知的好奇心を満たしてくれる。登場人物の弟子たちには違和感があるけれど、女子高生も いまどきの青春ぽくはないけれど、まあ いいんでないかなー。

  •  連作青春ミステリ。好きなジャンルだが、本作は優等生臭が鼻について、合わなかった。北村薫は偉大だなあ。
     
     俳句論に関してはへえと驚く部分もあり。でも、叙情がすぎてあまり俳句的な小説ではないよねと、これは俳句に対する偏見かしらん?

  • 俳句好きの高校生水原さとみのまわりで起こる不思議な出来事を
    師匠の花鳥先生が解き明かす3篇。

    (桜)
    水原は学校の中間テストで答案がどういうわけか隣のクラスの優等生とほとんど同じだった。

    もともとばらばらの作品を並べただけなのか,時間的に前後したり,
    毎回描写が重複してくどかったりする。
    俳句については,まあそういうものかな,という程度。

  •  中学校の卒業文集で「将来の夢」を空白のまま出したさとみは、自分の心の中の空白を埋める何かを求めていた。そんなとき姉からもらった1冊の本、高校3年間の思いを詠み込んだ青春句集にさとみは心を動かされる。そして、心の向くままに、俳人綾小路花鳥(かとり)先生の住む花鳥庵を訪れ、こう問うた。
    「私にも俳句が作れるでしょうか」と。
     そして5月の風が吹きぬける頃、さとみに降って湧いた事件。別のクラスの優等生がテストで、ある1問を除いて、自分と一言一句違わぬ答えを書いたために、教師にカンニングを疑われたのだ。そんなことがあり得るのか…。思い余って花鳥庵を訪ねたさとみは…

     舞台は小諸、そして季節は浅い春から初夏にかけて。主人公は高校1年生の女の子、脇を固めるのは30歳の若き美しき主宰花鳥先生(男性)と、花鳥庵に集う老若男女の個性的なメンバー達。
    「青春俳句講座」とあるので、成長モノかと思いきや、なんと日常系のミステリでした。
     俳句づくりがベースにあるので、回りの風景や季節の描写がとってもきれい。また物語そのものに加え、俳句についても学べ、なかなかのお得感があります。俳句講座だから、まだまだ続くのかなぁ。花鳥先生の松山時代に何があったのかもとても気になるし、続編が出ればぜひ読みたいものです。

  • ヒロインと作者の名前が同一。
    恋愛が絡む話でそう設定するのって、結構勇気がいると思うのですが・・・、それって私だけかしらね?

    中身は小諸の女子高生・水原さとみ(俳号は佐保)が、若き俳人・綾小路花鳥の句に出会い、門下生となって日常の様々な謎を解いていくというさわやか俳句ミステリ。

    北村薫さんの<円紫さんと私>シリーズが出てきた後、こういった師弟ものの日常ミステリ(人が死なない)が増えたなぁ。

    今回はカンニング事件に巻き込まれた「桜」、謎の郵便物が届く「菫」、姉が連れてきたソムリエ修行中の男性の秘密「雛祭」の3編。

    俳句に関しての蘊蓄がちょっと多いかな・・・。
    俳句は桜餅だ、ブラックの珈琲だ、挨拶だ、りんごだ、とたとえがすごすぎ。
    じゃあなんでもかんでも俳句と結びつけられるんじゃないの?と穿った見方をしちゃいますですよ。
    でも文体はさわやか&おだやかで、それは小諸という土地にとても合っていて良いですね。
    すごく好き、という話ではなかったけれど、
    「残る花 空に余白をあましけり」
    という句は好みでした。

  • 作者は覆面作家だそうで。北村薫氏の円紫さんと私シリーズを彷彿とさせる、小諸市民にはたまらない連作。3本収録。日常の「謎」も「俳句」もいいが、色んなうんちくが面白い。あととても面白い表現するなと思った。「くるくる笑う」とか「こんこんと水色を湛えた晴天」とか。ちょっとキャラが弱い感があるが今後に期待。続編が出たら読みたい。

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