異界

著者 :
  • 角川書店
3.03
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737784

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で見つけた初読みの著者。
    南方熊楠とその弟子の太一が探偵役。
    熊楠の登場から、菌類などが鍵を握る熊野信仰のミステリーかと思いきや、血縁関係がドロドロ(後半にわかる)の話だった。
    ミステリーとしては広げた風呂敷をしっかり畳むし、ちゃんと説得力のある解決もするのだけど、なんとも釈然としないまま結末。
    ゾクゾク系を期待したが、ホラー要素も弱めなので残念。
    タイトルの「異界」もちょっとしっくりこない。どちらかと言うと「人狼」?
    熊楠の毒舌が軽妙で、太一の頼りない感じがあいまって、楽しいやりとりがおもしろかった。

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  • ファンタジーといか、そのものずばり、異界の話だと思って読んだらまさかまさかでした。
    ああでも、結果的には異界の出来事のような現実だった…。
    狼出てきたけど、神聖な感じもなく、凄く野蛮な感じでもなく、それもちょっと残念。
    どっちでもいいけど、どっちかに寄せてほしかったような。

    面白くなかった訳じゃないけど、
    のめり込むことはなかった…な。

  • なかなか楽しめたけれど物足りないところも目立った。実在する博物学者、南方熊楠が、神秘的な熊野の土地で起こる怪事件に挑む。病院で起こった新生児誘拐、狐憑きの子、山の民、神社の由来といろいろな要素が興味深く、南方熊楠の破天荒なキャラもいいアクセントになり引き込まれる。しかし、終盤は真相の説明は丁寧でしたが、どうにも盛り上がりに欠けた。情報を上手く収束させていたと思うのですが、いくつかの重要人物や事件の書き込み、謎解きの必要性演出、登場人物らの危機感演出のようなものが足りなかったのかなと思います。もっと怪奇感を出して、重要人物たちも書き込んで重厚にしてもよかったかも。『異界』のタイトルは看板倒れかな。
    とはいえ楽しめたし好みだったので、別の作品も読んでみたいです。

  • 意外と面白く読んだ。
    南方熊楠の本読みたくなるな〜
    漫画的だけど文章に軽さがなくて
    久々に甘噛みしながら楽しめた( ´ ▽ ` )ノ
    気楽に読むにはこの程度の重みが必須だな〜

  • 南方熊楠ものなので期待していたのですが外れました。
    彼ならではの蘊蓄は最初のみであとは殺人事件やら狐憑き騒動やらが何だか中途半端に展開されて終わりました。

    静江のキャラクターが何だか適当と言うか無理があると言うか重要人物なのに重さが無くて変な感じでした。

  • 悪くはないんです。ただ、ミステリーというジャンルに
    それほど興味が持てないものでどうしても評価が辛くなってしまいます。
    キャラクター造詣はなかなか感じがいいかと。ただ
    話の展開がちょっとなあ。生き死にが安すぎるんですよね、このジャンルは。

  • 横溝正史的ではあるが、全てにおいて中途半端で、盛り上がりに欠ける。
    ミステリーの部類なのだろうが、すべってしまい、怖くもなく、唸らされるほどの謎解きもない。
    途中、飽きてきてしまった。
    登場人物に魅力がないのも原因のひつとだろう。
    久しぶりに、はずれを引いてしまった気分だ。

  • もっと熊楠らしい「活躍」を期待していたのですが、期待はずれ。
    「<驚天動地の奇界> と <日本古来の伝説> を見事に融合!」と謳っていますが、筋立てに緻密さが欠けるように思います。

  • 南方先生の縦横無尽な活躍が楽しめました。哀しいお話ですが南方先生と太一の師弟関係が和ませてくれます。ミステリーとしては面白かったですが怪奇ものでは…ないですね。

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著者プロフィール

1960年福岡県生まれ。九州大学理学部卒業。2001年『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー。主な著作に「観察者」シリーズ、「綾鹿市」シリーズなど。碇卯人名義でテレビドラマ「相棒」シリーズのノベライズも執筆。2016年『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞【小説部門】を受賞。

「2021年 『指切りパズル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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