夜明けの街で

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 746
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737883

作品紹介・あらすじ

幸福な家庭で起きた殺人事件。まもなく時効を迎える。僕はその容疑者と不倫の恋に堕ちた-。

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾さんらしく読みやすい作品でした。
    ミステリーというより不倫の話です。

    感想として、
    不倫ですが、とてもキレイな恋の話でした。

    秋葉が渡部の家庭を気遣い、
    イベント毎に家庭を優先するよう諭す姿に
    胸が苦しくなりました。
    男はあんなこと言われたら愛しくて仕方なくなります。
    もし秋葉が最初から自分を優先するように言っていたら
    渡部は自分から引いていくでしょうね
    新谷さんみたく。

    男は勝手な生き物です。

    秋葉の計画的な不倫であったことに驚きましたが、
    計画的であったにしても
    秋葉の気持ちに最後はぐっときた。

    本心であると信じたいたい。

    渡部と家族のことを考えて身を引く姿に
    ますます秋葉が魅力的に見えました。

    東野さんも秋葉のような女性がタイプなんでしょうね。

    女性には理解できないと思いますが、
    不倫に堕ちる過程は本書を読んですごい納得感があるし、
    誰にでも危険性はあると思いました。
    男の本心として
    自分だけは大丈夫なんてとても言えません。

  • 男なんて単純なもんやなと思っちゃった一冊。男女の関係に涙はつきものなのですね。良い人に巡りあいたいものです(しみじみ

  • 婚姻中に,婚姻外の男女関係にまつわる,多重構造な物語。

    15年前の死亡事件の時効を前に、
    関係者の間のかけひきが続く。

    遺族、警察、現場の家の住人達。
    誰が誰とどういう関係か、傍からは分からない。

    東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。

  • 「夜明けの街で」
    渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。その後、僕らの距離は急速に縮まっていく。


    25ページの時点で、どうやら男は既に秋葉の虜になっていた模様。スーツの弁償に対して、とんちんかんな対応をされ、ただ謝って欲しいと本気で怒気を込めながら、秋葉に言う男。しかし、秋葉の「素直に謝れたら、どんなに楽か」というスーパーな言葉とそれに続く涙を受けて、男はワクワクする。それまでに要した時間は多く見て、数分。なんだこれは?


    ここで、男への感情は2つあります。まず、単純に、秋葉は魅力的な女性だから、予想外の対応に怒りが湧いても、彼女の涙を見てしまうと、それを許し、好意に近い感情を抱いても、まぁ、仕方ないか。バッティングセンターと酔った後の散々な姿を見てもいるし、男はそんなギャップに弱いのだから。そう、つまりは「共感」です。私も怒りの具合によるけど、まぁ、許すか、となる可能性はなかなか高い、それが相手が深田恭子なら尚更w


    一方で、スーツの件への対応は大人らしいとは言えないし、「素直に謝れたらどんなに楽か」、なんて、信じられる訳がないw。素直に謝れないって恋人が相手ならばまだしも、一応仕事の上司にあたるだろう会ったばかりの男には通じない言い訳ではないでしょうか。故に、涙を見せられても、なんだんだ?となってしまうのが普通。だから、何でそこでワクワクなんだ?という「呆れ」。


    私は「共感」と「呆れ」をこの男にぶつけることになります。しかし、どちらかと言うと、呆れのほうが強かったです。というのも、その後辺りから一気に秋葉に気を持っていかれますから。まぁ、それが恋や不倫というものだろうけど、男の弱さが否めないw


    このまま、最後まで男は女に振り回されていきます。行動を束縛されるのではなく、心を既に見抜いた上の秋葉の立ち振る舞いや言動は、とても現実味を持っていて、ぞっとしました。と、同時に、男には「止めておけ」と言い続けました。しかし、そこで、簡単に止まれないんでしょうね、不倫というものは・・・。また、結局、女(夫を取る側も取られる側も)が男の心を見抜くという構図は現実世界の恋愛でも不倫でも往々にして変わらないとも思います。


    この不倫に止めを刺すのが、秋葉の隠していた秘密です。しかし、いくら何でも15年も黙っていられるのだろうか?と思うし、許せなかった事情があるとはいえ、そもそも黙る必要があったのだろうか?別の手段をとりそうだけど・・・とも思いました。


    この秘密を守りきり、目的を果たした秋葉は長い戦いに勝ったと言えます。しかし、男には何も残らなかった。あれだけの演技を仕切った秋葉から言われた最後の言葉にどれだけ真実味があるのだろうか、と一瞬思いましたが、その後、家に帰った男の様子を見ると、何も疑っていないのか、後悔をしていないのか、そこら辺が全く読み取れない。


    結局、怒涛の不倫の末、男は何を思ったのだろうか。最後、妻の寝室に向かっていくのを見ると、現実に帰っていったのだろうか。


    それにしても、男はやっぱり馬鹿かも知れない。しかし、仕方がないのかも知れない、男は女にいつになっても弱いのだから。


    気をつけるすべが無くとも、気をつけよう。

  • 幸福な家庭で起きた殺人事件。
    まもなく時効を迎えようとしているが、主人公はその容疑者と恋に堕ちてしまう・・・
    次回作品はまだか、まだかと待ちわびた作品であった。
    しかし内容は読者をけして裏切らないすばらしい作品であると思う。

    不倫をする奴なんてばかだと思っていた・・・そんな主人公が一人の女性に心まで奪われてしまう・・・妻にばれぬようにとあれこれ手を考える。
    東野氏の上手さが存分に発揮され、どんどん読み進めたくなる作品である。
    また、最後の結末も自分が考えていたストーリーとは少し違い正直驚いた。
    ぜひ読んで頂きたい作品である。

  • 幸せと思える家庭のサラリーマンが、派遣社員と不倫する。よくあるシチュエーションに、15年前の殺人事件が絡んでくる。
    登場人物が少ないせいか、ミステリーとしての結果は途中で読めてしまい、かといって、恋愛物として読むには主人公の魅力がわかりませんでした。
    派遣社員も、キャラクターの芯が統一されていないような気がして読んでいて疲れました。最初は背広をクリーニングに出せないから家で洗う、という不思議ちゃんなのに、最後のほうはやけに賢くなってしまうし。
    自分が男だったら、もう少し違う気持ちで読めたのかな。

  • 写実的で生々しくて滑稽でした。
    不倫話としてもミステリとしてもなんだか物足りないかんじ。

  • 2011・2・12 「番外編新谷君の話し」が面白かった

  • 不倫

  • 昔から東野圭吾好きだったんで
    期待値が高過ぎて、評価が低くなってしまいました。

    短・中編だったらもっと良かったかもしれないけど
    だらだらと引っ張って最後コレかぁ、って感じ。

    まぁこの人の本は別に犯人当てや名推理を目当てに
    読んでいるわけではないんですが、それにしても
    長編にする程の中身かなぁ?

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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