夜明けの街で

著者 :
  • 角川書店
3.19
  • (182)
  • (514)
  • (1171)
  • (299)
  • (81)
本棚登録 : 5184
感想 : 776
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737883

作品紹介・あらすじ

幸福な家庭で起きた殺人事件。まもなく時効を迎える。僕はその容疑者と不倫の恋に堕ちた-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • このままでは終わらないと思っていたが、さすが想像以上の結末。誰が1番賢かったのか。

  • 著者の作品は、結構読んでいます。もちろんサスペンスではありますが、ラブストーリーの部分も多々あり、楽しめました。映画化もされているようなので、観てみたいと思います。

  • 東野圭吾にしては、
    ちょっと長ったらしいというか。
    終盤、秋葉がイヤな女になりかけたけど
    最後はスパッとキレが良かった
    深キョンのイメージとはちょっと違ったかな

  • 横浜が舞台、でてくる女性はVOLVOのXC70に乗っている。
    それって私のことじゃない、と勝手に親近感をもってあっという間に完読。
    もちろん彼女は私とはタイプが違うけれど。

    東野圭吾なのに、みなさんのレビューが低いのは、登場人物が魅力的じゃない、トリックが驚かない、といったところが要因か。
    浮気なんてしたことのない普通の男性が、あまり目立つところのない女性と恋に落ちてしまう、というのは確かにドラマチックじゃないけれど、でもじゅうぶんそういうことってあり得るんだよね、と私は共感しました。

    東野圭吾さんらしい皮肉は好き。

  • 東野圭吾さんらしく読みやすい作品でした。
    ミステリーというより不倫の話です。

    感想として、
    不倫ですが、とてもキレイな恋の話でした。

    秋葉が渡部の家庭を気遣い、
    イベント毎に家庭を優先するよう諭す姿に
    胸が苦しくなりました。
    男はあんなこと言われたら愛しくて仕方なくなります。
    もし秋葉が最初から自分を優先するように言っていたら
    渡部は自分から引いていくでしょうね
    新谷さんみたく。

    男は勝手な生き物です。

    秋葉の計画的な不倫であったことに驚きましたが、
    計画的であったにしても
    秋葉の気持ちに最後はぐっときた。

    本心であると信じたいたい。

    渡部と家族のことを考えて身を引く姿に
    ますます秋葉が魅力的に見えました。

    東野さんも秋葉のような女性がタイプなんでしょうね。

    女性には理解できないと思いますが、
    不倫に堕ちる過程は本書を読んですごい納得感があるし、
    誰にでも危険性はあると思いました。
    男の本心として
    自分だけは大丈夫なんてとても言えません。

  • 久しぶりにつまんねえ本読みました。
    時間の無駄でした。
    普通にただただ面白くないです。面白いところが1ミリもないです。
    面白くなることを期待して最後まで読みましたが最後まで何も面白くなかったです。誰がこれを読んで満足するのでしょうか?

  • ハズレのない東野圭吾だと思っていたのに…
    驚きの駄作。本当に東野圭吾が書いたの?
    最初から面白くなくて そんな訳ない!東野圭吾が面白くないはずない!と思って一気読みしたけど 最後まで面白くならずに終わってしまった。ビックリした(笑)
    心理描写がどれも薄っぺらくて本当に残念。

  • 男なんて単純なもんやなと思っちゃった一冊。男女の関係に涙はつきものなのですね。良い人に巡りあいたいものです(しみじみ

  • 婚姻中に,婚姻外の男女関係にまつわる,多重構造な物語。

    15年前の死亡事件の時効を前に、
    関係者の間のかけひきが続く。

    遺族、警察、現場の家の住人達。
    誰が誰とどういう関係か、傍からは分からない。

    東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。

  • 「夜明けの街で」
    渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。その後、僕らの距離は急速に縮まっていく。


    25ページの時点で、どうやら男は既に秋葉の虜になっていた模様。スーツの弁償に対して、とんちんかんな対応をされ、ただ謝って欲しいと本気で怒気を込めながら、秋葉に言う男。しかし、秋葉の「素直に謝れたら、どんなに楽か」というスーパーな言葉とそれに続く涙を受けて、男はワクワクする。それまでに要した時間は多く見て、数分。なんだこれは?


    ここで、男への感情は2つあります。まず、単純に、秋葉は魅力的な女性だから、予想外の対応に怒りが湧いても、彼女の涙を見てしまうと、それを許し、好意に近い感情を抱いても、まぁ、仕方ないか。バッティングセンターと酔った後の散々な姿を見てもいるし、男はそんなギャップに弱いのだから。そう、つまりは「共感」です。私も怒りの具合によるけど、まぁ、許すか、となる可能性はなかなか高い、それが相手が深田恭子なら尚更w


    一方で、スーツの件への対応は大人らしいとは言えないし、「素直に謝れたらどんなに楽か」、なんて、信じられる訳がないw。素直に謝れないって恋人が相手ならばまだしも、一応仕事の上司にあたるだろう会ったばかりの男には通じない言い訳ではないでしょうか。故に、涙を見せられても、なんだんだ?となってしまうのが普通。だから、何でそこでワクワクなんだ?という「呆れ」。


    私は「共感」と「呆れ」をこの男にぶつけることになります。しかし、どちらかと言うと、呆れのほうが強かったです。というのも、その後辺りから一気に秋葉に気を持っていかれますから。まぁ、それが恋や不倫というものだろうけど、男の弱さが否めないw


    このまま、最後まで男は女に振り回されていきます。行動を束縛されるのではなく、心を既に見抜いた上の秋葉の立ち振る舞いや言動は、とても現実味を持っていて、ぞっとしました。と、同時に、男には「止めておけ」と言い続けました。しかし、そこで、簡単に止まれないんでしょうね、不倫というものは・・・。また、結局、女(夫を取る側も取られる側も)が男の心を見抜くという構図は現実世界の恋愛でも不倫でも往々にして変わらないとも思います。


    この不倫に止めを刺すのが、秋葉の隠していた秘密です。しかし、いくら何でも15年も黙っていられるのだろうか?と思うし、許せなかった事情があるとはいえ、そもそも黙る必要があったのだろうか?別の手段をとりそうだけど・・・とも思いました。


    この秘密を守りきり、目的を果たした秋葉は長い戦いに勝ったと言えます。しかし、男には何も残らなかった。あれだけの演技を仕切った秋葉から言われた最後の言葉にどれだけ真実味があるのだろうか、と一瞬思いましたが、その後、家に帰った男の様子を見ると、何も疑っていないのか、後悔をしていないのか、そこら辺が全く読み取れない。


    結局、怒涛の不倫の末、男は何を思ったのだろうか。最後、妻の寝室に向かっていくのを見ると、現実に帰っていったのだろうか。


    それにしても、男はやっぱり馬鹿かも知れない。しかし、仕方がないのかも知れない、男は女にいつになっても弱いのだから。


    気をつけるすべが無くとも、気をつけよう。

全776件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

東野圭吾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×