エピデミック

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 142
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738019

作品紹介・あらすじ

東京近郊、農業と漁業の町、崎浜。二月に花の咲きほこる常春の集落で、重症化するインフルエンザ患者が続出?現場に入った国立集団感染予防管理センター実地疫学隊隊員・島袋ケイトは、ただならぬ気配を感じていた。果たしてこれはインフルエンザなのか?ケイトは、総合病院の高柳医師、保健所所員の小堺らと、症例の多発地区に向かう。重症患者が爆発的に増え、死者が出はじめても、特定されない感染源。恐怖に陥った人々は、住民を感染地区に閉じこめ、封鎖をはじめた。ケイトは娘を母に預け、人類未到の災厄を封じこめるため、集団感染のただ中に飛びこんだ-。

感想・レビュー・書評

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  • 目の前で現象が起こっているというのに、その原因がはっきりしないって気持ち悪い。
    避けて通りたいのに、何に気をつければいいのかもはっきりしないってね〜。最初の場面で、なにげに触れていたから「もしや?」と思ったらやっぱり。
    病気っていつの時代も恐怖だ。

  • 関東の小さな町で、突然の高熱と肺炎で数人の成人が倒れた。その頃、ちょうど子供にインフルエンザが流行していたために、インフルエンザが重篤になったのだろうと誰もが考えていた。
    しかし、死者がでます。同じ症状の患者がどんどん増えていきます。

    SARSか?
    鳥インフルエンザか?
    新型のインフルエンザか?
    それともバイオテロか?

    現地入りしたフィールド疫学者が、自らの足で病気の発生源を付き止めていきます。

    とても面白いのですが、解決したような、していないような、何やら中途半端な読後感。
    「ウイルスを見つける」ことよりも、「病気を封じ込める」ことをテーマにしているので、仕方がないのですが…。

  • 1

  • 978-404-873801-9 509p 2007・11・30 初版

  • 疫学探偵という素敵なジャンルを開拓。

  • 過去に読んだアウトブレクとかパンデミックを取り扱った小説の書名の確認などいろいろと検索していて、新たに知った小説。フィールド疫学者の女性が主人公。インフルエンザ?SARS?未知の感染症が首都圏近郊で発生、集団感染を制御できるのか?
    フィールド疫学者の仕事は、元栓をひねって感染源を断つこと。病原体の探求は、また別のひとたちの仕事。
    感染が広がる”蛇口”となるものを抑えつつも、大元の感染源である”元栓”を見つけて閉める。

    (感想のようなもの)
    これって、どんなトラブルシュートにもいえるかもしれない。蛇口ばかり気になるけれど、きちっとゴールを定めて、どう元栓を見つけてきゅっと閉めるか。それが重要。

  • 好きなジャンルの作品だったのだが、なんとも読みにくい個所が数々。
    次のページを開くと前頁とシチュエーションが変わっているとか・・・

    病の発生がどこかさまざまな可能性を示唆したかったのだろうが、ブルーという子供の必要性が分からない。
    ブルーを登場させるならもっと書き込むべきだったのではないか。

    この手の作品で一押しなのは、篠田節子の「夏の災厄」

  • 川端さんの小説は、様々な科学分野の入門書みたいな感じで、
    読んでて為になる。
    本人がその物事の本質を深く理解しているから書ける文章で
    門外漢でもわかりやすい。

    この小説は疫学の話で、興味はあっても素人じゃとっつきにくい
    分野の話なんだけど、とても分かりやすく書いてある。
    ただ、舞台設定と状況からしたら、本職の小説家に書かせたら
    もっと面白くなるんだろうなって感じもする。
    刻々と変化する状況を客観的に描写してるんだけど、予定されたプロットに従って淡々と平板に進行して、あっさり終了。
    ラストに向かって抑揚をつけつつ、緊迫感を作り上げる、
    のがあんまりうまくないのかな。
    夏のロケットやリスクテイカーは上手く書いていたと思うんだけど。

  • 原因不明の疫病に対処しようと奮闘する人々を描いた小説。
    主人公たちが疫学の専門家という、変わった設定が面白かった。
    一見難しそうな題材でページ数も多かったので読み切れるか不安だったが、いざ読んでみるとするする最後まで読めてしまった。
    これは、話がとにかく面白く、中だるみしないスピード感ある展開のためだと思う。
    ことあるごとにつっかかっていく主人公はあまり好きにはなれないが(緊迫した環境のせいかもしれないが)、すべてのキャラが濃く描かれているのも好き。
    少し気になったところは、感染源については、何故主人公たちはなかなか気付かなかったのかというところ。理由付は書いてあったが、ちょっと弱かった気がした。
    この作者の本は読んだことがなかったので、これを機にどんどん読んでいきたい。

  • 読み応え充分。『アンドロメダ病原体』や『星を継ぐもの』を思わせる徹頭徹尾、仮説と検証の物語。但、SFではなくノンフィクションに近い展開。この辺が好みの分かれるところ。題名は『一定の地域にある種の感染症が通常の期待値を超えて罹患する』ことを意味し、これが『同時期に世界の複数の地域で発生する』とパンデミックと呼ぶ。2009年の新型インフルエンザは後者。主人公達の活躍でパンデミックは避けられるも感染源は謎のまま残る。人々がバタバタ死んで日本が壊滅しそうになるバイオパニックを期待する向きには些か退屈かもしれない。


    エピデミック >> 330頁まで読んだ。凄い臨場感!ちょっと気になるのは謎の研究所と少年の存在。今の展開で充分過ぎる程満足しているので下手なバイオ・ホラーにだけはしないでほしい。ノンフィクションのようなフィクションを読みたい。- 2012年02月28日


    『パンデミックとたたかう』『インフルエンザ21世紀』と続けてインフルエンザもののノンフィクションを読んだので忘れないうち感染症に関する小説を何冊か読む予定。ノンフィクションを書けるほど徹底的に調べて書く著者の作品の質には定評がある。26頁まで読んだだけでたちまち話に引き込まれる。 - 2012年02月25日


    本は読んでる時も楽しいが、新しい本をこれから読むぞって瞬間も格別だ。この週末は『エピデミック』と『平成宗教20年史』を読む予定。- 2012年02月24日

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著者プロフィール

川端 裕人(かわばた ひろと)
1964年、兵庫県明石市生まれの小説家、ノンフィクション作家。東京大学教養学部卒業後日本テレビに入社し、記者として科学技術庁、気象庁を担当。
1995年『クジラを捕って、考えた』を執筆し、ノンフィクション作家としてデビュー。1997年日本テレビを退社後、1998年『夏のロケット』で第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞し、小説家デビュー。
その後も小説とノンフィクション二つのジャンルで活躍を続け、2000年『動物園にできること』で第31回大宅壮一ノンフィクション賞候補、2004年『せちやん 星を聴く人』で第25回吉川英治文学新人賞候補。2018年『我々はなぜ我々だけなのか』で科学ジャーナリスト賞、講談社科学出版賞をそれぞれ受賞した。

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