秋の牢獄

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738057

感想・レビュー・書評

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  • 何度も11月7日(水)を繰り返す女子大生・藍。自分の意思とは関係なく、いつ終わるかもわからない。ところがある日同じように11月7日を繰り返す隆一と出会いー

    ◆23時半くらいまでに出来ることならどんなにお金を使っても元通り、旅行も遊びもグルメもやりたい放題なんてちょっと楽しそう。例え新作が出なくても、今ある映画を見きることも本を読みきることもないだろう。でも。自分に残るのは記憶だけ。キビシイ。達成感がないよ。今日、スマホ機種変してきて一生懸命セキュリティからアプリから移行したのに明日元通りだったら…泣く

    毎朝しれっとした奥さんに会わなきゃならない人に同情した。深夜にひとまず「秋の牢獄」だけ読んで、読むの早い長女が深夜帰宅したとこで読ませて続きはまた。

    【返却ギリギリに残り2篇を読了】日本各地を空間移動する不思議な家に囚われる翁の面の男に身代わりにされた男の話【神家没落】うわ-...後の身代わり男!最悪だ...◆霊狐の力を持つ祖母に育てられたリオの話【幻は夜に成長する】結局、特殊能力を持っている人より、使ってやろうとする他人につけ込まれると大変...

  • 『これは十一月七日の水曜日の物語だ。』

    『さよなら十一月七日。
    いろいろあったが悪い一日ではなかった。』

  • 「世にも奇妙な物語」を読んでいるような気分。 
    3編に通じるテーマは「囚われからの脱出」でしょうか。 
    時間のループ、日本中を移動する不思議な家、謎の座敷牢
    この作家は読みやすいです。 
    あぁ 今年は11/7は水曜日だったのね(笑)

  • 表題作+他2作収録。
    「秋の牢獄」は女子大学生が主人公のループもの。同じ1日を何度も繰り返す人々が複数いる。
    「神家没落」は空間移動する家とそこに閉じ込められた男の話。
    「幻は夜に成長する」は他人に幻影を見せる超能力を持った女の話。
    「秋の牢獄」以外は後味悪め。

  • 何度も何度も同じ日の繰り返しなんて耐えられない。同じ目にあっている人を探せば多少は耐えられるのか……。
    変化が少ないという意味では、次の『神家没落』も似たような設定。こちらは家から出られない。ただ、家が数日で場所を変えているので訪ねてくる人がいるという点が救いか。誰かを犠牲にして自分はさっさと抜け出そうとしそうだけど、1度外に出てみたら、戻りたくなる心理ってそれほど居心地が良かったのか?
    それに比べると3編目は印象が薄いかなぁ。

  • 設定が面白い。文章も読みやすく短いのですぐに読める。

  • 時間の牢獄と空間の牢獄と精神の牢獄の3篇。どれも囚われることで何かが解放されてる気がする。

  • 短編集3編
    11月7日に秋の牢獄を読む.
    11月7日に囚われる「秋の牢獄」,移動する家に囚われる「神家没落」.幻術が使えるので教祖として利用するために閉じ込められる「幻は夜に成長する」どの作品も何かに囚われてそこから抜け出す為に必死で頑張っている.そこから抜け出すことができたその先に何が待つのかも気になるところ.

  • 読了日2011/10
    前に読んだ「夜市」もそうだったけど、不思議な空気が流れる本。
    「秋の牢獄」「神家没落」「幻は夜に成長する」の三編が収録。どれも傑作だと思う。
    「神家没落」
    「幻は夜に成長する」魔法使いの祖母に育てられた幻術師の少女・リオの物語

  • 同じ日が繰り返したり、移動する古屋に閉じ込められたり、幻を生み出したり、何でこんな話を作れるのだろう。あまり面白いとも思わないが感心する。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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