秋の牢獄

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 215
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738057

感想・レビュー・書評

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  • 『神家没落』

  • 読み始めたらとまらなくて、
    一気に読めた。

    でも意外とこわい。

    抜け出せないのは嫌だけど、
    全国を旅するとかいいなぁ。

  • 「秋の牢獄」「神家没落」「幻は夜に成長する」の3編が収められている1冊。いずれもひとつひとつは100ページに満たない中編クラスの作品だが、いずれも奇妙な味わいがある。
    「秋の牢獄」は十一月七日水曜日という1日をずーっと繰り返して過ごすことになった女子学生の話。同工の作品としては、作中にも言及されるグリムウッドの『リプレイ』が有名だが、繰り返されるのは1日だけという点でも、その間のできごとという点でも、そんなに似たところはない。SF的な謎解きとか、推理小説的なテクニックを期待すると肩すかしを食うので注意。あくまでも、奇妙な味わいを堪能するにとどめるべき。
    「神家没落」は、時空をさまよう家にまつわる話。あっちの山からこっちの山へ、日本中を数日おきに移動する、木造の古い民家。その主となった者は、その家から出ることはできず、出るには代わりに誰かを家の中に置いておくしかない。設定としては、なんだか「火の鳥」にでも出てきそうな案配だが……。わりと、想像力の範囲内でまとまったなぁという感じ。
    「幻は夜に成長する」は、幻を見せることができる能力を持っている少女・リオの話。3つの中ではいちばん余韻が深いように感じた。
     悪くない……けれど、「時間旅行好き」のオレとしては、もうすこしテクニカルなほうが好きだなぁ。

  • 11月7日をずっと繰り返す話と、行き当たった「家」から出られずに「家」が移動していく話。

    恒川さんのホラーは、そんなにじめじめしてないのに、日本的薄暗い怖さがあるとおもっています。

    怖い、というより印象深くて面白かったです。

  • 11月7日を繰り返し続ける表題作の不思議な感じが好き。移動する家の話は、三崎亜記の作品に似た感じのがあったような…。世にも奇妙な物語でドラマ化してほしいような作品ばかり。幻想的でちょっぴりホラーな恒川ワールド今回もしかと堪能しました。2012/051

  • 平凡な日常から何かが少しだけずれてしまい、自分が空間や時間の中に閉じ込められてしまう怖さ。
    当たり前の景色が当たり前では無くなった時の世界はきっと本当にこの本のようなのだろうな、と思ってしまいます。
    季節や景色の美しさが目に見えるような凛とした文章はホラーとファンタジーが混ざったような世界にとても似合います。
    秋の終わりに読むのがとても似合う本でした。

  • 再読。
    5年前も今日読んだ時も思ったのは綺麗なホラー。

    3つの短編が収録

    「秋の牢獄」
    11月7日をずっと繰り返す女子大・藍。
    目が覚める度に7日の朝を繰り返す藍に一人の男性が声を掛ける。
    男性と一緒に公園の噴水前に行くと
    そこには藍と同じ様に11月7日を繰り返すリプレイヤー達がいた。
    仲間がいたからこそ11月7日を乗る切れたのに…
    北風伯爵が仲間を一人、また一人と連れ去ってしまう。
    そして藍の目の前に…。
    連れ去った場所がどうが11月8日であります様に…
    と願わずにはいられない。
    動き出した時間でまたみんなに会えますように…。

    「神家没落」
    知らない間に家を引き継いでしまった主人公
    家の敷地から一歩も外に出れなく家に囚われてしまうが
    ある日一人の男をだまし討ちのような感じで家に引き入れ……

    「幻は夜に成長する」
    霊狐の力を持つ女性リオ
    自分はその力を使うつもりがなく封印して生きていくはずが
    リオの力を利用しようとする宗教団体に捕まり……

    3つとも囚われる話
    綺麗なホラー。幻想的とも言う(≧∇≦)b OK

  • 時間に、空間に、地獄に、閉じ込められる話。

  • 発想がすごいと思います。
    一言で形容すると奇妙な話。

    個人的にはあまり好みじゃない。

  • 恒川さんはホラー大賞作品から読むようになりましたが、
    一作目から通してホラーとファンタジーが同居した作風が魅力です。
    変に凝りのない読みやすい文章。
    そして季節感・自然感を巧みに読み手に想像させてくれます。

    第一作目の『夜市』の舞台は夏でした。
    今作はタイトルからも明らかなように、秋が舞台です。
    こわい、よりも不思議な後味が残ります。

    ある者は秋の同じ日を何度もなんども繰り返す。
    またある者は、秋の日に不思議な家に迷い込む。
    そしてまた、ある者は……。

    時間の牢獄。
    空間の牢獄。
    精神の牢獄。

    いずれも秋を舞台に展開する3つの牢獄の世界。
    今の季節が終わる前に手に取るのが良いかと。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2019年 『白昼夢の森の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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秋の牢獄 (角川ホラー文庫) Kindle版 秋の牢獄 (角川ホラー文庫) 恒川光太郎

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