秋の牢獄

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738057

感想・レビュー・書評

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  • さよなら十一月七日。
    いろいろあったが悪い一日ではなかった。

    (表題/神家没落/幻は夜に成長する)

  • 三篇とも面白かったです。
    切ない話しばかりでしたが。
    「幻は夜に成長する」が一番好みでした。

  • 面白かった。
    箱のような世界に閉じ込められて、出てこられなくなるという
    まさに見えない「牢獄」の話。
    同様の話に北村薫さんの「ターン」があったけど、
    私は恒川さんの世界観のほうが断然好きだなあ。
    切なくて、いつもどこか美しい。

  • 『秋の牢獄』『神家没落』『幻は夜に成長する』の三作品が収められている。
    『夜市』を読んですぐこちらも読んでみたが、内容は前作より
    人間のもつ厭らしさに目をそらさず描かれていたように思う。
    言葉の選び方や独特の透明感はとても好きだった。
    もっと他の作品も読んでみたいと思った。

  •  恒川さんの作品は、一作目の「夜市」がすばらしくて感動したんだが、
     次の長編「雷の季節の終わりに」の後半でずっこけてしまったから、
     三冊目のこの本が出版されてもなかなか読む気になれなかった。
     で、読んでみて、もっと早く読めばよかった!
     三つの短編が収載されているが、どれも私の好みで、特に一作目の
     「秋の牢獄」は本当にすばらしかった。
     なぜ、この本をなかなか読もうとしなかったというと、「同じ日が繰り替え
     される物語」と聞いていたからだ。今までにも「ターン」や「リプレイ」など、
     いろんな作家が書いているテーマだから、今更二番煎じじゃないかと
     勝手に思ってしまったのだ。
     でも実際読んでみるとほかの作品とは全然違っていた。
     もっともっと哲学的なのだ。恒川さんの次の作品もぜひ読みたい。

     「秋の牢獄」
     学生の私はある日自分が昨日と同じ日を過ごしていることに気づく。
     11月7日が、何回も何十回も繰り返されるのだ。
     孤独に打ちひしがれていた主人公の前に「リプレイヤー」の仲間が
     現れる。公園の広場に行くとそこには仲間たちが。
     気の合う仲間と日本中を旅行して、お金の心配もする必要もない。
     そして殺してやりたいと思う人を殺しても、次の日にはまたその人が
     生きている11月7日が来る。だがリプレイヤーたちが「北風伯爵」と呼ぶ
     存在が現れ、一人、また一人とリプレイヤーたちが消えてゆくのだ。
     リプレイヤーたちが行く先は11月8日なのだろうか・・。
     そしてついに主人公の前にも「北風伯爵」が・・。

     そのほか「神家没落」「幻は夜に成長する」

  • 牢獄なの?

  • 「秋の牢獄」
    ふと どの話も囚われるはなしだったなあと

  • 『夜市』に魅せられて2冊目。相変わらず異世界にすっと入っていくが、今回は恐ろしい面が多く語られていて怖い。同じ日をくり返す『秋の牢獄』はケン・グリムウッドの『リプレイ』を彷彿とさせたが、話の中でヒロインが『リプレイ』を読んでいてにやりとした。
    『幻は夜に成長する』で、リオが「今、私は彼に対して、愛情も憎しみも、なんの情も抱いていないが、かつて情があったということは事実。くすぐったい記憶だが、恥ずかしさで苦しむことはない。恥ずかしさは思い出して楽しむものだ。」と言っていたのが心に残った。

  • なんともいえない空気間。異次元のようであり、パラレルワールドのようであり。。。やるせないような、羨ましいような不思議な世界観。

  • 3つ目の物語が怖かったー(>_<)

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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