群青に沈め―僕たちの特攻

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  • 角川書店
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738200

感想・レビュー・書評

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  • ☆は四つ。
    北関東方面への出張旅の往復電車道中で読み終わってしまいました。
    かなり面白かったということもありますが、実にちょうどよい長さでした。最近の大作長編作は少し考え直してほしい。持つと重いし時には眠いし、なので足の上に落とすとすんごく痛いし・・・あ、すまぬ。
    誠にすまぬので、今日はちょっと感想を書いたりする。
    この本は、特攻と終戦を舞台に「人」をえがききった感動の物語です。人以外は何も語ってはいません。そういう意味で誠にめづらしい作品だと思います。
    特攻といっても零戦神風特攻隊ではありません。潜水服をきて海底に潜み本土上陸直前のアメリカ艦船もろとも自爆する「伏龍特攻隊」なのです。
    この「伏龍特攻隊」は実戦に至る前に終戦を迎えてしまった誠に哀しいかなしい特攻隊なのです。まあ、読んでみてください。

    • ほんやだワンさん
      お、r氏が正統派の感想(?)を書いてる。
      めづらしー。

      「伏龍」って、ヘルメットみたいなのを被って海底に潜んで、サオの先かなんかに爆...
      お、r氏が正統派の感想(?)を書いてる。
      めづらしー。

      「伏龍」って、ヘルメットみたいなのを被って海底に潜んで、サオの先かなんかに爆弾くっつけて敵艦の底にえいやっと突撃する特攻攻撃でしたっけ。

      作者さんの目の付けどころがスゴイっすね。
      2012/12/11
    • ryoukentさん
      Tawanさん、こんばんわ、ってここに書いてもお知らせがなくてわかんないのだったな。
      でわ、ちょっと出かけようか。
      ん?どこへ。そりゃTaw...
      Tawanさん、こんばんわ、ってここに書いてもお知らせがなくてわかんないのだったな。
      でわ、ちょっと出かけようか。
      ん?どこへ。そりゃTawanさんちさぁ。
      すまんこってす。すごすご。
      2012/12/11
    • ほんやだワンさん
      なんとなくちぇっくしてるんで、ココのコメにコメしてもだいたい分かるだあよ。

      んでも、お出かけしてしてもらえると、なお嬉しな。
      なんとなくちぇっくしてるんで、ココのコメにコメしてもだいたい分かるだあよ。

      んでも、お出かけしてしてもらえると、なお嬉しな。
      2012/12/12
  • 横須賀に生まれ57年。恥ずかしながら初めて野比の海岸で特攻の訓練が行われていたのを知りました。

  • 盛り上がりは無いが、それほど悪くもない。

  • 伏龍隊のようなゲリラ的特攻隊が存在していたとは知らなかった。その決死隊に成り行き上 希望して配属された若者の心の浮沈を、周りと人との関わりを通してドタバタ劇のように表現している。戦争、軍隊という悲愴的状況だからこそ、人間それぞれが持つ本来の姿が如実に表れる。人はいろいろだが、誰も皆すばらしい。重苦しいけど爽やかな、青春小説として捉えたい。

  •  特攻に至るまでの主人公の葛藤を描いたもの。ちょっとブルーになるような内容かと思ったが、そうでもない。結局特攻には至らなかったし、そもそも兵器が無かった?
     臨場感は感じられないが、その分あっさり読めた気がする。
     陰惨な戦争モノを読みたければコレは違うが、個人的にはまぁ良かったかな。

  • <b> 確かに僕たち人間は、この宇宙と比べれば、取るに足らないちっぽけな存在でしかないだろう。けれど、ちっぽけだから価値がない、という話にはならないと思う。</b><br>
    (P.123)<br>
    <b>俺たちの死に場所って、元々は空のはずだったろ? でもそれは、どうしたって無理だ。だけどさ、俺たちは海軍なんだ。空がだめなら、やっぱり海で死にたい。陸でなんか死にたくないよ。</b><br>
    (P.168)<br>
    <b>どうせ死ぬのなら、群青の海に抱かれて死にたい。大好きな海で散ったほうが、泥にまみれて死ぬよりも、ちょっとはかっこいいと思う。どんな最期になっても、それならなんとか納得できる。</b><br>
    (P.169)

  • ガチガチの戦争小説を読みたくて借りたんだけど、全然だった。訓練の様子しか書かれてなくて、実際戦わないし、結局特攻もしない。若干戦争バカにしてんじゃない?みたいな記述もあるし、ちょっと納得がいかなかったけど、戦争小説として読まなければ。青春な感じでよかった。

  • 武器にも燃料にも困窮し、敗戦を間近に控えた第二次世界大戦終盤の日本で、少年・浅沼は特攻隊員に選出された。
    しかし、配属されたのは神風でも回天でもない。「伏龍」と呼ばれ、潜水服に身を包んで日本の沿岸に潜り、棒機雷で戦艦の底を突く、という、(今考えると、というかたぶん当時考えても)とんでもない特攻部隊だった。
    若く、考えも行動もまっすぐな少年兵たちが、詳しい戦況もわからず、自分が死にたいのか生きたいのかすら見失って訓練をひたすら続ける姿を読んで、当時実際にこういう人たちがいたのかもしれない、と思う。
    当たり前のように戦争が起こり、巻き込まれ、それに意見することも抗うことも悪乗りすることも出来ずに、ただ「生きる」。
    戦争の話、というとすぐにヒューマンドラマと結びつくけれど、誰もがドラマティックに生きたわけではなく、ただ選択肢もなく、この時代を過ごした人も多くいただろう。そんな気分になる。
    戦争を憎悪するでも天皇に心酔するでもない彼らは、ごく当たり前の少年たちだ。
    そこには日本国を盲信する大和魂も、最前線の過酷な血生臭ささもない。
    戸惑いながらも生きる、戦争と隣り合わせの日常がある。
    今までに読んだことのない戦争小説だった。

  • 太平洋戦争末期、戦局の大勢が決まってからの特攻。
    武器も装備も足りない尽くしの中、無駄死にと分かっていても感情を殺し、死ぬための訓練に明け暮れる日々を送る主人公達若者。

    60年前の戦争を扱っている割に軽いタッチで書かれていて違和感を感じる方もおられるとは思いますが、読みやすい事は悪いことではないと思いますし、タッチは軽くても決して軽い内容ではありません。

    良作です。読んでよかった。

  • 飛行部隊に入ったはずなのに、毎日穴掘りと陸での訓練ばかり・・・何て不満を抱えてたら今度は海だって!?
    少年兵達の物語。

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著者プロフィール

熊谷 達也(くまがい たつや)
1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。中学校教諭、保険代理店業を経て、'97年「ウエンカムイの爪」で小説すばる新人賞を受賞。2000年には『漂泊の牙』で新田次郎賞を、'04年『邂逅の森』で山本周五郎賞に続き直木賞も受賞。同一作品での両賞同時受賞は史上初の快挙。近年は宮城県気仙沼市がモデルの三陸の架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」を書き続けており、同シリーズには『リアスの子』『微睡みの海』『ティーンズ・エッジ・ロックンロール』『潮の音、空の青、海の詩』『希望の海 仙河海叙景』がある。

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