- 本 ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048738385
作品紹介・あらすじ
山の中に造られた天文台から、星を臨む男。クレタ島に現れ、廃墟となった修道院を修復する男。生と死、愛と憎悪のはざまで、この世ならぬものを得ようと望んだ彼らは。冷ややかな熱を帯びた、二つの短篇を収録。
感想・レビュー・書評
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先住から引き継がれてきた文庫からたまたま手に取って読んだ。池澤夏樹の二冊あった文庫のうちの一冊。
雪崩に遭った時の描写が二人の視点を通して描かれていて、私自身は雪崩の経験はないけどリアルだ、と思った。話の流れに無理矢理な突拍子もない場面展開がなく丁寧に書かれていて、何が良いのかと問われるとわからないのだけど好きな文章だ、と思った。 -
どっちも亡くなった人を思い出す話だった
神岡 カミオカンデ、高山… 知ってる地名がでてくる「星に降る雪」
クレタ アレクサンドリア、 ギリシア語 なんとなくしかわからない 「修道院」 -
「スティル・ライフ」を読み終えて以来、久しぶりの池澤夏樹さんの小説でした。
「星に降る雪」は日本が舞台、「修道院」はクレタ島での出来事が舞台ですが、どちらも一歩間違えればドロドロのお話になりそうなところが、そうならない少しメルヘンチックで儚くて少し悲しい物語でした。 -
この作者3作目。かな?
ちゃんとお話があって好きです。
修道院のほうが、印象的だったかな。
普通の世界を描いて、なお何か印象を残すのが、いいなぁと思います。
この作者さんは、多分、もっと読んでみると思います。 -
雪の描写が北海道の光景を思わせる。さすが道産子。
修道院、他の作品とずいぶん経路が違う。 -
2011.7.22 静かなトーンでも退屈しない。情景が想像しやすいかんじ。2つとも良かった。もっと読んでみたい。
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池澤夏樹の小説ってこんなんだったかな。純粋で自分勝手な男友達といる錯覚に陥る。修道院は寓話っぽくてしばらく世界にひたれた。主人公が村に行くまでのダラダラした夏休みがいい。
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図書館にて
星に降る雪、修道院ともにとても好きな作品。
前者は、自然の前につつまれて行きている人間の、肌のぬくもりが感じられる。
後者は、「罪と償い」について美しく書かれている。
著者プロフィール
池澤夏樹の作品





