僕の好きな人が、よく眠れますように

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
3.39
  • (97)
  • (186)
  • (246)
  • (85)
  • (23)
本棚登録 : 1449
感想 : 273
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738880

作品紹介・あらすじ

こんなに人を好きになったことはありますか?どうしようもなく惹かれあう僕と彼女。だが、ふたりには恋が許されない理由があった…。『100回泣くこと』を超えた、今年最高のラブ・ストーリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • こんなに心惹かれる本はなかなかないというくらい素敵なタイトル。
    とても優しい祈りだなと思った。

    好きな人と一緒に笑っていられる時、僕は無敵になれる。
    誰よりも強くなれるし、優しくなれるし、面白くなれる気がする。
    好きな人と一緒にいられない時の僕はだめだめだ。
    弱り切っている。
    考えたくない事ばかり考えてしまう。
    どうしようもない。

    この物語の中の恋は条件的には最悪な恋だけど、だからこそとても純粋でとても強い。
    ときめきよりも、じんわりと哀しい。
    未来のことなんて忘れて今は笑っていたい。そんな切実な願いがこんなにも儚いなんて。

    心惹かれた優しくて素敵なタイトルは、何よりも切実な祈りだった。

  • (2024/01/05 1.5 h)

    素敵なタイトルに惹かれて、読み始めました。

    ケータイ小説を読んでいた過去が蘇りました。
    人の惚れた晴れたって目も当てられないものなんですよ。
    バカップルの惚気を延々と聞かせられる。しかも、小説で。とても不快だったです。

    こいつら、でも、不倫だよな…って何度も逡巡して、登場人物の誰にも最後まで感情移入することができなくて、辛かったです。最後まで読んだら大丈夫かと思ったら、ただ時間を無為に消費しただけでした。

    不倫や浮気を扱う小説って多いですが、なかなか慣れることができません。どうしても嫌悪感が沸いてしまいます。それでも読んで得るものがあれば良いんですが…。

    自分が人と付き合いはじめたときに厳戒として読むのは良いんじゃないでしょうか。

  • こ、これは不倫の話なんだよね…?と身も蓋もないことを言いたくなってしまうピュアっぷりに脱帽。突き詰めれば切なく誰へもつらい話なんだけど、全体的にふわふわとした書き味のおかげで痛くもない。正直めぐが最後に裏切るかと思ってたけど違ってよかった。そういうどろどろなのはこの雰囲気に似合わないとも思うし。
    キャラクターに魅力があるのが一番ですね。著者の言葉の選び方のせいだけど、なんかこう、応援したくなってしまう。木戸さんはほんと、最高に輝いている。

  • 題名に惹かれて。
    どんなに想い合っていても、好きな人を傷つけないでほしい。
    ずるくまっすぐだった。

  • 大学で、既婚の女の子と恋に落ちちゃう話(不倫)。

    好きな人と結婚したのに、さらに好きな人に出会ってしまうってことがあるんだなあ。。全員切ないじゃない。。
    割と重めな状況のに、お互いへの好意や他愛のない会話が中心だったから、
    読んだ後も、ものすごくラブラブな2人を見た後みたいな感じだった。

  • 世界一爽やかな不倫の話だと思った。
    書いてて楽しいんだろうな、とこっちもにこにこしてしまうような、テンポのいい会話が好きだった。
    不倫じゃなくてこれが初恋とかだったら、最高に幸せなんだけど、不倫だから噛みしめるような幸せを感じちゃうんだろうな。

  • 「溢れたのは、ビールの泡だけかしら…」春、東京の大学院生の“僕”の研究室に、北海道からゲスト研究員でやって来た斉藤恵。共に研究を続けて一緒に時間を過ごすうちに、ふたりは互いへの思いを募らせていく。しかし彼女は北海道に夫を残して東京に来ており、一年後の春には北海道に戻らなければならない。一緒にいられる幸福と、期限付きで許されない関係である不安との狭間で、ふたりは恋に落ちていく。

    久しぶりに“美しい恋愛小説”を読んだ。ふたりの関係はわかりやすく言えば一言で片付いてしまうものだ。しかし物語は純粋に互いを恋い慕う気持ちに溢れいて、ふたりが喜んだり悩み苦しんだりする様子を通して、恋愛の“美しさ”がよく描かれているように感じた。
    物語は、恵の赴任期間1年が過ぎる前、ふたりが別れという現実的な問題に直面する前に終わる。ふたりが別れるにしても、恵と夫が別れるにしても、この先には必ず誰かが傷つく結末が待っている。しかし物語はその結末を描かずに終わってしまう。少しずるいような気もするが、主人公がバイト先で知り合った木戸という男が言っていた。「恋は寸止めが一番美しい」と。恋愛の結末をあえて描かないことで、本当に“美しい”部分だけを抽出したのがこの物語なのだろう。純粋で美しい物語に触れて、心が浄化されたようなきがした。

  • 主人公のような熱い恋をしている人からすればすごく感情移入もできるし、甘酸っぱい。
    恋していない人からすればただのバカップルのお話ともとれるのかも。

    前者の自分はすごく入り込めました。
    人を好きになるって素敵で素晴らしいこと。
    そんなシンプルなことを改めて気付かせてくれる物語。

  • 1年だけの約束で僕と彼女は出会った。
    話をするほど楽しい、彼女といる時の自分が好き、どうしようもなく彼女が好き。
    でも、許されない理由がある...。

    二人のやり取りが面白くて、未来が見えない想いが苦しくて、笑って、痛い。

    『握手しよう、万感の思いを込めて握手して、全部終わらせて笑顔になろう。』

  • う~ん、よくわからない。
    このあと、この二人はどうなるわけ?結局は不倫なわけで、こんなに好き・好き…ばかりじゃ済まないでしょ。現実味に欠けてるわ(-_-;) 
    …なんて、おばちゃんは思ってしまいました。(^_^;)
    でも、「僕の好きな人が、よく眠れますように」というタイトルが好き。

全273件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村航の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×