恩寵

制作 : 宇田川 新聞 
  • 角川グループパブリッシング
3.81
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本棚登録 : 103
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739023

作品紹介・あらすじ

植物の刺繍に長けた女性、風里が越してきた、古い一軒家。その庭の井戸には、高名な書家の娘と天才建築家の、愛の物語が秘められていた。捕らわれた心をやさしく解き放つ愛と許しの物語。注目の作家が全霊で描いた、魂も震える感動長編。

感想・レビュー・書評

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  • 改稿・改題した『三ノ池植物園標本室』の方を先に読んでしまったので、こちらは機会があれば読もう。

    タイトルの印象は、『恩寵』の方が気高い感じで、良かったような…
    人によっては取っ付きにくく感じるかもしれないが。

  • 植物園、刺繍、書、架空建築、それから過去、未来へと繋がっていく美しい奇跡の物語。涙が止まらなかった。
    余韻がすごくてずっと残ってる。大切な一冊になりました。

  • 植物園でアルバイトを始めた刺繍が趣味の二十八歳の風里が住む事にした、鬱蒼とした庭の奥の離れの、今は無人の母屋に纏わる色々が、日々や妊娠といった現実の風里の物語に対して不確かで不安定で、昔の井戸の湿った感じも相俟ってオカルト染みた雰囲気。書家の書と書く文字がもじゃもじゃの塊になる失語症に迫力があった。

  • 植物と刺繍の物語だと思ってました。ちょっと内向きな女の子が前を向いていくほんわかファンシー系かな、と思いながら前半読んでいました。
    しかし後半、一転してダークな雰囲気に圧倒されました。刺繍も建築も書も、すべて人の手から作り出されるもの。それらに縛られて動けないのは主人公でなく、相手役の男性、奏。現実的な描写ながらも時折ふわっと流れるファンタジー要素が好みでした。
    伏線が多くて回収しきれるのかなと思ってましたが、最後まできっちり回収しきってくれてて主人公たちの今後の余韻は残しつつすっきりと読み終えることができました。

    はじめて読む作家さんだったので手探りで読みましたが面白かったです。言葉の表現が、良い意味で艶があり、女性作家さんらしい文体だなぁと思いました。

  • 少し苦手な、作品でした。途中から無理と思いましたが、なんとか、読み終わりました。大島風理、日下奏。

  • 古い一軒家の壁を塗ったり、
    床をはがしたりするところから始まるもんだから
    最初はDIY女子の話かと思いましたけど、
    全然違ってました。

    今と過去と夢の中。ふわふわと行ったり来たりしながら
    漂うようなお話は
    優しいようで厳しい、現実と向き合う話でもありました。

    どこにいても、いつの時代でも
    才能のあり過ぎる人と暮らすのは
    大変そうだなと思ったのでした。

    タイトルが今一つピンと来なかったなぁ。

  • 【あらすじ】
    植物の刺繍をする女性・風里が越してきた古い一軒家の庭の井戸には、切ない物語が秘められていた。彼女の新しい恋と仕事を浸食するもつれた過去を、解きほぐすことはできるのか。現在と過去の愛が織りなす感動長編!

    【感想】
    吸い込まれていくような感覚。過去と現在が複雑に絡み合う時の流れ。自分が物語の中にいて、たくさん起こる出来事を、近くから眺めているような錯覚に陥った。嬉しくて悲しくて楽しくて辛くて…。いろんな感情がないまぜになって、押し寄せてきた。読後、想像なんてできないほどの、いろんな人の努力で作られた深い愛を感じられた。

  • 久しぶりに、出会えた 大好きな作家さん

  • よかったです。

  • 読みやすかった。
    独特の世界で話に引き込まれる。

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著者プロフィール

ほしお さなえ
1964年東京都生まれ。作家・詩人。父に翻訳家・評論家の小鷹信光、夫に作家・思想家の東浩紀。
東京学芸大学卒業後、理工系出版社、大学研究補佐員をへて、作家活動へ。
95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞して詩人としてデビュー。2002年には長編小説『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年に刊行された『活版印刷三日月堂 星たちの栞』が話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気シリーズとなる。

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