咲くや、この花 左近の桜

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739238

感想・レビュー・書評

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  • 男同士が忍び会う宿「左近」の長男・桜蔵は何故か妖かしのものを惹き付けてしまう体質にある。その妖かしのものはいつも男で、桜蔵との関係を求める。
    12話ある話は全てパターンが決まっており、桜蔵が妖かしのものに会い、不思議な世界に迷い混み、直接表現はないが体を求められ…そうこうしてるうちに目が覚めて現実に戻り~という感じ。読みながら少々飽きてしまった。文章は綺麗で好きなんですけどね…。
    この本の前に「左近の桜」という本が出版されているらしいので、前作も機会があれば読んでみたい。
    しかし、名前が覚え辛いです。桜蔵(さくら)、柾(まさき)、千菊(ちあき)、弥(はるや)などなど。

  • 耽美と暴力の境目はむずかしい。
    第三作に期待したい。

  • 「左近の桜」の続編だったようで、知らずに「咲くや、この花」から読んだのだけど、充分楽しめました。

    高校三年生の桜蔵が、大学受験に挑む1年がこの1冊になっているのだけど。

    何故か毎回、ケノモノ、妖かしのもの・・・この世を去った男の魂に犯されてしまう、というBLな内容で。
    それが、怖いとか恐怖ではなくて、「またやられてしまった!」的な憎めない感じで、じわじわきます。

    いつの間にか現実とは違う別の世界に迷い込んでしまう感じといい、「夢」か「現(うつつ)」かの境界線だったり、更には「男」と「女」の境界線の危うさだったり、日本独特の美しい日本語の言い回し、動物や昆虫や植物などの自然界の知識だったり、古くからの言い伝えだったり、こういう世界観の文学はとても好き。
    日本語って奥深くて楽しいなって思える作品。

    細かいことにぐずぐずと引き摺らない感じが潔くて、自分も少しだけ大人に成長している錯覚さえ感じる。

  • 左近の桜シリーズ第2作。と知らずに2巻目から参戦。主人公・桜蔵が様々な人外の妖しに好かれ、誘惑され、現世と異世界を期せずして行き着することになる。
    BL要素満載。出てくる妖しは魅惑的で積極的、現世の男性も女性も不敵な笑みを蓄えるような影ある人物ばっかり、当の桜蔵本人も「いやだ」と嫌がる(喜ぶ?)素振りを見せるツンデレ系の色男だし。なんかもう。

    時代背景・情景とも、昭和初期のクラシカルな雰囲気には引き込まれた。個人的にはストーリーより雰囲気が楽しめる作品でした。

  • 桜蔵の学習しないっぷりが可愛いです。

  • 【図書館本】……え、何コレとても気になる終わり方なんだけど……柾何考えて……? 不思議な雰囲気が心地いいシリーズ第2弾。前回好きだった浜尾さん出番なしw 羽ノ浦先生もフェードアウト。弥が新たに準レギュ化したかと思えばあまり出ない。そして同パターン。さすがに進展が欲しい。 千菊くん健気で可愛いなぁ。もっと彼を愛でたいw きっといい男になるぞ、千菊!!

  • 左近の桜続編。今回も色んな人外を引っ掛けて痛い目なのか良い目なのかを味わう主人公。いい加減学習しようぜ、と思わずにいられない(笑)。「灰かぶり」が割と好きな話だった。大概が現実とあちら側の境界があいまいで何度も夢から覚めたり。疲れる日常だなぁ。弥君が途中からいなくなってますが、どうしたのかな。久生にちょっかいかけてフラれるところがみたい。ラストの柾さんとの関係が中々に。息子から「女」になりましたか。さすが柾さん、光源氏(笑)。

  • 主人公、最後の最後に、(育ての?)父親に手を出されるフラグがぴんぴんしてましたね。
    個人的には、居候の学生や先生についてのエピソードが未消化かなと思いました。

  • 左近の桜シリーズいいですね・・・
    桜蔵が、なんかもう、思わず、頑張れ!といってしまいたくなる感じでしたが・・・
    本気で嫌ならもうちょっと抵抗すればいいのに、とは思うものの、あれがこの物語の重要な要素なんだろうな、とも思うので、まあ、それはそれで・・・
    ただ、前作と続けて読んでいて思うのは、
    桜蔵は柾さんのことが好きなのでしょうか・・・?
    ちょっとところどころ引っかかります。

    物語的には前のほうがすきなのですが、今回も柾さんがかっこよかったので、よかったかな、と。
    あと、千菊が可愛かった。

  • 柾さん素敵すぎる・・・!!

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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