再生

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739436

感想・レビュー・書評

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  •  短編集。ほとんどが実際聞いた話からおこしたものだそう。

     あとがきがよかった。
     そんなに悲観しなくても、大丈夫だ、と強く笑顔で言っている気がした。

     装丁がいい。空の青さはやっぱりいいな。

  • 久々に石田さんの本を読んだ。12のお話が集まった短編集。どれも、人の「再生」がテーマに描かれていました。わたしがすごく好きなお話は、「銀のデート」と最後の「出発」かなあ。石田さんはその時々の世の中の状況をうまくテーマにしてお話を書くよね。だからすごく共感できるし、ここに出てくる主人公たちにもすごく感情移入できる。みんな、どんなに深いところに落ちても、必ず再生はできるよね。それが何歳でも。何年かかっても。再生はできる。そんなことを思ったお話でした。

  • 綺麗にまとまりすぎてる感じ。
    「東京地理試験」はなかなか好きでしたが、「仕事始め」は、本当のうつを知ってると、こんな風に再生はできないって思いました。

  • 再生という短編集です。
    短編集はあまり好きではないのですが、こんな短編集があるのかって思った本です。
    この本はそれぞれ別々の話しでありながら、再生というテーマが貫かれています。

  • NHKの番組で世界旅行に持っていくならで紹介されていたので、図書館で借りてみた。
    (確か紹介者は女性だったと思う)

    12編の短編集。
    最初の何作かを読んだ時点では、単なる男側から見た
    エゴイスティックな内容だな?
    と感じてた(何故、女性が進めるんだろう?って)

    でも、読み進めるとどんどん気になって。
    「東京地理試験」では思わず泣けた。

    40年間清掃車の運転勤務を続けた松井は、待望の?
    定年退職となる。
    大好きな将棋三昧を謳歌すべく毎日の様に区民センターの
    将棋教室に通うが、現役時代のそのころとは違った感覚を
    味わう事になる。
    たった2wで挫折した松井は、再就職を目指す事になるが。

    読みやすさ、どんどん読みたくなった本としては
    星4つ ★★★★☆

  • 感動する家族物語

  • 短編で面白いが、少し短すぎるのとありがちな話も多かった。

  • 短編集なので期待していなかったが、予想より濃く心動かされた。相変わらず角川の帯は誇大だけど。

  • 12人が人生を進むために前を向き一歩歩き出すお話です。心がポッと暖かくなるお話ばかりです。何もない人なんかいない、みんな何かに悩み考え、明日を生きるために一歩踏み出すお話です。中には自分と重ねてしまう話もあったりし、みんなそれぞれ色々抱えながら、それでも、前向きに生きているんだなと思いました。

  • 12の短編のお話。
    それぞれいいのだが、話の続きを読者に託しているのが、結末まできちんと描いてほしい自分には歯がゆい作品ばかりだった。
    ひとつひとつは暖かく、読んでいてほっこりしてくるのだが…

  • 最後にホッとする 短編集
    石田衣良さんは 人間らしい人なんだな~

  • 短編集。みな各々の再生に立ち向かう、前向きなラストで安心して読める。でも同じような話なら重松のが泣かされるだろうなぁ…。

  • 生きていくのは大変で辛いという話が続いてちょっと気持ちが沈んでしまった。でも頑張らないといけないんだなあ。

  • 短編集だからか、一つ一つの内容が薄い気がする。
    それぞれの悩んでいる人たちの、ちょっとあったいい話って感じ。結局その悩みの根本的解決にはなっていない。
    それがリアルではあるのかもしれないけど。

    悩みも癒しも表面的で、タイトルの再生というほどではないかなぁ。

  • もうダメか…という人生の挫折とも躓きとも言える境遇に置かれた人物が、それでも立ち上がって歩き出してみよう!という光を見出す瞬間を集めた12の短編。見回せばどこかに似たような人がいるような、あるいはまさに自分自身とも思えるような人々が主人公なので、深く共感できる気がします。大きなどんでん返しとかすごいドラマではないのですが、一つ一つのお話を読むごとに胸の奥底に小さな熱が灯っていくようで、誰しもがこんなふうに胸を熱くする灯を抱いて生きているんだろうな、という思いがいたしました。とてもよかったです!

  • 『約束』の続編とでも言う短編集。
    どこにでもありふれていそうな物語の数々。あとがきを読んで、石田さんが実際に聞いた話を物語にしたそうで、思わず納得!どの話もとても心温まる話だった。

  • 12話の短編。身近な日常目線で切り取り物語にしてしまう技術は圧倒的なうまさだと思う。本作品では、そのうまさが、短編という制約のなかで、喪失から再生への過程をさらっと薄くしてしまっている気がした。仕事始め等、自分と同じ悩みに共感できる部分は多かったので、やや残念。石田さんの短編は表題作『再生』のようなファンタジー性のある作品に魅了される

  • 石田さんから閉塞感の漂う現在を生きる私たちに対する応援歌ですね。
    再生=新しい始まりを予感させる数々のエピソードからなる12の短編集です。
    石田作品は、いつも光や風、街の匂いや季節の移ろい等を感じさせる秀逸でお洒落な表現が文章のそこかしこに散りばめられていますね。
    本作は昔見た洋画『ゴースト』の様な死別した妻への恋慕に絡んだ不思議な心霊体験であったり、自閉症の子を持ち家庭が壊れてしまった夫婦の苦悩と、その後の関係修復に至る物語であったり、
    定年退職後、タクシー乗務員の試験に幾度も挑戦する初老の主人公とそれを支える妻の心温まる物語など、どれも私たちの身近にいそうな等身大の登場人物等によるエピソードが描かれています。
    筆者のあとがきに、半数以上は直接当人から話を聞き、小説に仕立て直したものと書かれており、なるほどと思いましたが、生活臭や泥臭さを感じさせることなくサクッと読ませるあたり、さすが石田さんです。
    特に、焚き火が取り持つ出会いを通して社会から隔絶された青年らが少しずつ立ち直っていく物語には共感し、久しぶりに焚き火をして焼き芋でも作ってみるかなという気になりました(笑)
    炎のゆらめきには人を癒す不思議な力がある気がします。きっと太古の昔から人々は炎を囲んで色々と語りあったり、暖をとったり食事を作ったり、火を使いこなすことによって豊かな営みを得ていたんだろうなと…

    日常生活に疲れてホッとしたい人、なんとなく今の自分の生活や仕事に自信が持てない人など石田作品に触れて癒されてみませんか。
    きっと幾つかの“共感”や“気づき”が得られると思いますよ。

  • 2012.11.4読了。短編集。
    美丘書いてる人。現代問題?を感動的に書く人?テーマが露骨。でも、読みやすいからいっか。

  • 短編だし、すごく読みやすかった。
    読みやすいけど色んな意味の再生があって
    ちょっと感動できたかな。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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